ガレスベイル様の館
夜、、、
僕「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ」
僕は暗闇の中、馬で、駆けている。
カッポ、カッポ、カッポ、カッポ
僕は手綱を強めに握っている
カッポ、カッポ、カッポ、カッポ
馬は地面を強く蹴り上げ、
そして
土煙が宙を舞う
パッカラ!パッカラ!パッカラ!パッカラ!
馬の足音は軽快だ。
僕「はあっ、はあっ、はあっ、はあっ」
僕は馬に乗って街道を走っている。
ガレスベイル様の、館に向かって、、、、
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、、、、先輩の口から「ガレスベイル様」という言葉が出た直後、僕は外へ駆け出していた。
サーシャ「待て!リオウ!早まるな!!」
という先輩の声が背中から聞こえたが僕はそれを聞き流した。
僕は直ぐに城に戻り、騎士の屯所に行き、自分の剣を携え
自分の馬に乗り
馬に鞭を打った!
ヒヒーーーーン
馬はそれに驚いて外へ向かって駆け出した。
と、門のところで先輩とすれ違ったが、僕は更にそこで馬に鞭打ち
高く飛び上がり
先輩を上から飛び越え
城から出ていった、、、、
背中からは、やはり、先輩の「待て」と言う言葉が聞こえた気がした、、、、
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暗闇の中、、、、
僕「どうどう」
僕は目的地に辿り着き、馬を降りる
そして馬に「城にお戻り」と合図をした。
ヒヒーーーーン
馬はその合図を受け、走り去って行く。
見る見る内にその姿が見えなくなったところで、僕は歩き出した。
そこは、ガレスベイル様の館の前。
門の前には屈強な門番が2人。
僕は少し考える。
門番と話してナナミに会えるだろうか?
今は深夜だ。
普通ならば会えない。
けれど、声くらいは聞けるかもしれない。
しかし。
僕は普通ではないと判断した。
多分会えないし、声も聞けない。
だから僕はその門から離れて塀に沿って歩き出した。
何処からなら入れるか?
僕はもう通常の手段を取るつもりは更々無かった。
もし、全てが僕の勘違いで、ナナミが平穏に過ごしているならば、
僕はどんな叱責、罰をも受けても構わないと思っていた。
(ナナミ、、、、、、、、)
僕の頭は、ナナミの無事の確認をする事、それだけで全てが埋まっていた。
(よし、ここにしよう)
何となく、ここならば侵入出来るかも、という場所を何となく定めて塀に手をかける。
と
×××「ちょっと待て」
塀に手をかけた僕の背後から声がした。
(、、、、、しまった)
頬を汗が伝う
(、、、、もう見つかってしまったのか?)
流石に早すぎる気もしたが、そこはガレスベイル様の館だ。
警備が超超超厳重である事は当然とも言えた。
僕は塀に掛けていない方の手で、
僕「はいはい、分かりましたよ」
と、剣に手を掛けてから
僕「何もしませんよ」
と
両手を挙げ無抵抗のポーズをしようと
見せかけ
その瞬間
剣を抜く
ビュッ!!!!!!
振り返り
剣を、、、、
(先手、、、必勝、、、、!)
振り
落とす!!!
と
剣の向かった
先には
怒った顔の
サーシャ先輩。
僕「!????????」
瞬間
ビタッ!!!!と、、、剣が止まる
だらだらだらだら
汗をかく
(き、き、斬るところだった、、、、)
目の前には仁王立ちの先輩
だらだらだら
背中から冷や汗がどくどくと流れ出る
先輩の眉間のシワは山と谷をくっきり描いている
僕は、すんでの所で剣を止められた事を神に感謝した、、、、、、