誓い
リンゴーン リンゴーン
教会の鐘が鳴る
その大聖堂の真ん中には神父様。
そして、その前には
僕と、ナナミの姿
神父様はお決まりの言葉を呪文の様に口ずさむ。
僕はそれに答える
はい、と。
順番にナナミも答える
はい、と。
そして、、、
誓いの、キスをする、、、、
そして、みんなからの祝福の歓声が沸き起こる。
僕とナナミは笑顔でお互いを見る。
互いの手はしっかり握られている。
この幸せを噛み締めるように、、
、、、、、
、、、
、、、
、、、
僕はその時
心の中で、
君を守れる人になろうと、改めて誓った。
子供の頃からの願い。
あの日、君に守られて泣いていた僕が
一生を、懸けて
僕の人生をかけて
君を幸せにしたいと
思ったんだ、、、、
僕の人生を、、、
懸けて、、、
ざざ、、、、ざざ、、、、
波の音がしている。
ピーロロロロロロロ
海鳥の鳴く声も聞こえてくる
ナナミ「うわーーー、気持ち良いねーーーー」
部屋の窓を開け、その爽やかな潮風に喜ぶナナミ
僕は
僕「うん、そうだね」
と、同意して、重い荷物を降ろす。
ここは国の南に位置する港町。
僕とナナミはここで二人で暮らすため、引っ越しの荷物を新しい家に運んでいる途中だ。
ナナミはニコニコしている。
荷物を運ぶのは僕ばかりだったけど別に苦には思わなかった。
ナナミの役に立つのが僕は嬉しかった。
(でも、それって奴隷根性なのかな?)
なんて少し心配するが、ま、いいか、と僕はその心配をぐちゃぐちゃっと丸めてポイ、とゴミ箱に捨てる。
すると
ナナミ「ねえ、荷物を片付ける前にさ、ちょっと散歩して来ない?」
なんてナナミが提案してきた。
僕は少し考えてから
ニヤリとして
僕「いいねえ」
と、同意した。
それを受けてナナミは嬉しそうに
ナナミ「よし!じゃあ早速行こう!」
と、僕の腕を引っ張って、GO GOと外へ連れ出していく
バタン、と扉が閉められる。
部屋には残された荷物達。
窓から見える景色はのどかな港町に、大きな船。
真っ青な海と砂浜と遠くには大きな山々。そして、暖かな太陽。
それは僕とナナミのこれからを表しているような、素敵な景色だった、、、
終わり