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リオウとナナミの物語 後編  作者: ふるたく
救出
12/15

死を求めて

深夜、、、


空には三日月。


仄かな明かりが森を照らす。



その森の中、、、



目の前は暗闇だった。



うっすらと、先が見える程度。



足元の木の枝や石などは見えない。



ナナミ「はあっ、はあっ、はあっ」



ナナミは暗闇の森の中を駆ける。



ナナミ「はあっ、はあっ、はあっ」



足は今にももつれて崩れそう。



ナナミ「はあっ、はあっ、はあっ」



靴は履いていない。


地面の石の尖ったところで足の裏は直ぐに切れてしまう。


足の裏からは赤い血が見え隠れしている。


ナナミ「はあっ、はあっ、はあっ」



逃げ切れる訳がない。



自分でもそう思っている。



ならばどうする?



木の上に登って落ちれば死ねる?


石で思いっきり自分の頭を叩けば死ねる?


何処かに崖があれば落ちて死ねる?


何か凶暴な動物に出会えれば死ねる?


とにかく楽になりたかった。



早く死にたかった。



その可能性を探していた。



ナナミ「、、、あ!!!」



どさっ、、、、



ナナミ「はあ、、はあ、、、はあ、、」


足がもつれて、倒れてしまって、、、



ナナミ「はあ、、はあ、、はあ、、」


もう、、、動けない、、、、



今、外は寒い、、、、



このまま、眠れば、、、死ねる、、、かな、、、、



そう思った矢先



ガレスベイル「ほう、、、こんな所まで来ていたか、娘。」


ゆっくりとガレスベイルが歩いて来た、、、


ナナミ「ひぃ、、、、、、、」



一歩、一歩ゆっくり足を前に運ぶ



ガレスベイル「ここまで体力があったとはな。いやいや騙されたよ」


ナナミ「、、、、、あ、、、」


ガレスベイル「まだお仕置きが足りなかったとは」


ガレスベイル「よくぞ」


ガレスベイル「よくぞ騙してくれたな、娘!!!」


その表情はまさに鬼の表情だった。



ナナミ「、ひ、、、、、い、、」




ガレスベイル「商品にするつもりで少し甘かったか」



ガレスベイル「死なせはせん。」



ガレスベイル「死ぬなどと、楽を選ばせん」





ガタガタガタガタガタガタガタガタ




ナナミは震えている




ガレスベイルは目の前だ。




ガレスベイルは笑っている




ガタガタガタガタガタガタ




ナナミは震えている




ガタガタガタガタ





ナナミの目には涙





その、





恐怖で






涙が、、、







溢れていた、、、、









しかし、その時







「ナナミ!!!!!!!!!!」




声がして、


ビュッ


と、斬りつける剣の音





斬!!




ガレスベイル「ぐあっ、、、、、、」



手を斬りつけられ、思わず後退するガレスベイル


ガレスベイル「ぐ、、、な、なに、、、」



その予想外の男は出現に思わず驚愕の表情を見せる



ガレスベイル「な、何をしている、、、何故、お前がここにいるううううう」



その怒り狂うガレスベイルの目の前には



ナナミを守る




リオウの姿があった、、、










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