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36 サッカーボール
夜わたしは寝ていた。そして寝返りをうつ。するとそこには猫がいた。猫はわたしの足元に丸くなっていたのだ。猫の存在に気付いていなかったわたしは、寝返りをした拍子に猫をベッドの上から蹴り出してしまった。そう、サッカーボールのように。
「わぁ!ごめん!」
わたしは猫を蹴ってしまったことに驚いた。しかし驚いたのは猫も一緒のようだ。そして猫は怒っていた。自分に仇なした相手(わたしの足)を許そうとはしなかった。すぐにわたしの足に噛みついてきたのだ。
「いたっ、痛い!ごめんってば!」
しばし猫との攻防は続く。わたしの足を噛んだことでようやく猫も落ち着いてきたようだ。わたしは猫を撫でながら再度謝った。
「蹴ってごめん。でも痛かったよ」




