35 耳は敏感(猫視点)
あたしは猫。自分で言うのもなんだけど、皆があたしのことを可愛いとか綺麗って言うのよ。最近は鏡で身だしなみをチェックしてるの。女の子としては必須よね。うふふ。
そろそろごはんの時間だわ。ごはん係に催促しなきゃ。すりすりしてあげないといけないかしら。ウチのごはん係は鈍いんだもの。
すりすり
「ごはん食べたいの?」
何言ってるのよ。あたしのお腹が空いたんだからごはんの時間に決まっているでしょ!
あら?耳が痒いわ。
ガシガシ
「耳、痒いの?そうじしようか」
何?なんて言ったの?
ガシッ
な、何するのよ!
あ!ごはん係が持っているのは、耳の薬じゃない!
いやー!!逃げなきゃ!
ずりずりずり
「あ、ちょっと逃げないでよ」
逃げるに決まってるでしょ!
「あーあ、逃げられたか」
ふふん。そう簡単には捕まらないわ。これで耳そうじは諦めたわね。それよりも、あたしはごはんが食べたいのよ。もうごはん係に近づいても大丈夫よね。
すりすり
ガシッ
えっ?な、何よ?まさか!
きゃー!いやー!耳はやめて!
「はい、終わったよ」
やめてって言ったのに!
耳そうじはいやだったのにひどいわ!
「ごはん食べる?」
何よ。あたしの機嫌取り?そんなことじゃ許さないんだから!
「ごはん食べるんでしょ」
食べるわよ!だけど、あたしが許したと思わないでよね!尻尾が立っているのはただの条件反射よ!




