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9 カーテン登り

 ウチの子(猫)は、やんちゃだった。

 わたしは、内心、猫が壁で爪とぎをしないかドキドキしていた。それで、猫を引き取った始めの頃、猫の動向に気をつけていた。しかし猫は、壁よりもカーテンを選んだ。レースのカーテンを登り始めたのだ。

 あぁ、良かった。カーテンなら取り替えが簡単なので構わない。いくらでも登ってくれ。

 猫は、一心不乱にカーテンを登っていく。しかし、ウチのカーテンレールは上の壁にくっついている。つまり、登りきってもカーテンレールの上には立てないのだ。猫は、上まで登ったら降りなくてはならない。しかし登ることはできても、降りることは難しいようだ。猫は、カーテンにぶら下がったまま、わたしに助けを求めてきた。わたしをちらちらと見ているのだ。

 わたしは立ち上がり、猫を床へ降ろしてあげた。すると猫は、またカーテンを登り始めた。自分では降りられないのに、登ることは好きなようだ。

 カーテン登りに飽きると、わたしに登ろうとする。どうぞどうぞ、いくらでも登ってくれ、と思ったが、痛かった。当たり前だ。猫は、爪を立てて登るのだ。わたしは、我慢して猫の遊びに付き合った。わたし頑張った!

 しかし、猫を飼っている人はきっと同じような経験をしていることだろう。猫は、子猫の頃やんちゃだと思っていたが、子猫としては普通だったのかもしれない。激しく遊んでは、電池が切れたように眠る。それを繰り返していた。

 そして穴だらけのカーテンは、今でもウチで使っている。


挿絵(By みてみん)


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