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田守優子くらぶ(二百文字小説集)  作者: りったんばっこん
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爪切り

 田守優子は私の親友。変わっているが、悪い子ではない。


 優子は美人でスタイルがいいけど、お洒落とは縁遠い子だ。


 アクセサリーは全然身に付けないし、マニキュアもしない。


 それなのに端から見るとファッショナブルなのだ。


「爪が伸びて来たな」


 カフェでコーヒーを飲んでいる時、優子がいきなりバッグから何かを取り出した。


「この爪切り、全然切れないのよね」


 それは毛抜きだよと教えてあげたいが、面白いのでしばらく見ていよう。

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