田守優子くらぶ（二百文字小説集）

教会

　田守優子は親友。独特だが、悪い子ではない。

　北野君も酔っ払っているようだ。

　いきなりプロポーズされてしまった。

　彼のご両親も驚いている。

「僕は酔っているけど、正気だよ。酒の勢いでプロポーズした訳ではないから」

　北野君の真っ直ぐな目を私はまともに見られない。

「返事は今すぐでなくていいよ。待っているから」

　北野君は微笑んで言った。ますます彼を見られなくなる。

「式は教会で挙げようよ」

　優子が勝手に盛り上がっていた。