スライムの核
ギルドを後にした二人は、資金確保のため、アイテム屋におとずれた。
「いらっしゃい。何の用だい?」
そこにはふくよかな男性が座っていた。
「これを売りたいんだが...」
トーヤは『スライムの核』を一つ取り出した。
「うん?!こ、これは!?」
すると男性は驚き、立ち上がった。
「お客さん!これはまさか『スライムの核』かい?」
「あぁ。みての通りだ。なんだ、売れないのか」
「いやいや、とんでもない!これのドロップ率は0.1%以下といわれてるんだ。知らないのか?」
「あぁ。なにぶんさっき冒険者になったばかりだからな。てかそんな低いのか?俺けっこう持ってるぞ」
トーヤは20個ほどのスライムの核を取り出した。
「あ、ありえん。兄ちゃん、知ってるかい?こいつのドロップ方法を」
「知らん。倒したら稀に落ちるだけじゃないのか?」
「大抵のアイテムはそうだがこいつは違う。こいつはな『急所を一撃で突いたときのみ』ドロップするんだよ。しかも、スライムの急所はそれぞれ違う場所にあってな。狙ってドロップできないんだよ」
「そうか、だからドロップ率が低いんだな」
「ん?あぁ、違う違う。それはあくまでもドロップ率だ。急所に一撃というのもいれたら0がもう10~20くらいつくだろうな」
「......まじ?」
「マジだ。だからこの道30年の俺も初めて見た。しかも、一気にこんな数。ありえないな」
「...ちなみに、これ一個でいくらぐらい?」
「この店三つ分、ってとこだな。だからそいつはここでは買い取れないすまんな」
「......トーヤさん、なにしたんですか?」
ここで今まで黙っていたセイナが口を開いた。
「いや、適当にバーン、って」
「「.........はい?」」
「だから、こいつでバーン、ってやっただけだ」
「「.........はい?」」
トーヤはハンドガンを取りだし見せる。
男性もセイナも少し時が止まった。
「はぁ、もういいです。聞くだけ無駄な気がします」
「兄ちゃん狙撃手かい?」
「そうだが、なんだ?」
「じゃあ、そいつで弾を作ったらどうだ?」
「これで作れるのか?」
「魔物の素材はけっこういいものになるんだよ。特にそいつはな。たしか『核爆発弾』だったかな?かなり強力な弾だ」
「ずいぶんと物騒な名前の弾だな」
「そ、それって危なくないですか?」
セイナの問いに男性は笑いながら、
「あぁ、大丈夫だ。着弾時に小規模爆発を起こすだけらしいからな」
「そうか、なら安心だな。で、こいつを弾にしてくれる店はどこにある?」
「ちょっと待ってな。今地図と紹介状を書いてやる
そして男性は地図と紹介状を書いてくれた。
「すまんな。助かる」
「いやいや、いいものを見せて貰った礼だよ」
「あ、ありがとうございました」
二人は礼を言い、アイテム屋を後にした。
私は今年から新社会人になるわけでありまして
故に、本日から東京へと行きます
入社は6日なのですが、準備等がありますので
本当に不定期となりそうです
それでも!更新は頑張ります!