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迷子の小さな仔猫

登場人物紹介


城谷しろたに 瑛司えいじ

記憶を失ってしまった、この物語の主人公。

いまいちこの世界のことを理解できずに、ほかの人を心の底から信用しようとしてないが、ともに行動していくうちに徐々に打ち解けてきた。

耳にかかるぐらいの髪の長さで藍色あいいろの髪の毛。


春風はるかぜ 瀬奈せな

この世界でバグを倒し、そしてこの世界から抜け出すことを目的としたICPのリーダー。

気が強く、気に入らないことがあったら、高確率で凌にあたる。

でも、本当は仲間思いのいい人。

髪は肩にかかる程度できれいに切りそろえられた赤毛。


坂本さかもと りょう

バカだけどどこか頼れる感じの人。

高確率で瀬奈に痛めつけられる。

・・・やっぱりバカ。

襟にかかるぐらいの長さの灰色の髪。


高山たかやま 雄二ゆうじ

体つきがよく柔道が得意。

柔道をやっているということで力仕事は得意。

意外と料理上手。

瑛司よりも短い黒い髪。


長谷川はせがわ れい

無口でクール。冷静な判断をする。

戦うことが結構好き。

方あたりまで伸ばした黒い髪。


セリア・アルクイン

見た目はクールな人だが中身は天然。

上記の五人の中で一番身長が高い。

背中まで伸ばした長い金髪。


間宵まよい 仔猫こねこ

ICP唯一の参謀役。

大量の情報をきれいにまとめて分かりやすく伝えてくれるすぐれた人。

迷子になりやすい。

身長が低くツインテールの茶髪。

城谷:「ふぅん・・・ありがとう。よくわかったよ」

春風:「どういたしまして。・・・あら?城谷君どこ行くの?」

城谷:「適当に建物内を歩いてくるよ」

春風:「そう、迷わないように気を付けてね」

城谷:「あぁ」



 校舎中には休憩室らしき場所がある。そこには自動販売機が並んであった。この自動販売機はお金を入れなくても買える仕組みになっていたので、コーヒーを一つ買ってベンチに座って一休みしていた。


城谷:「さてと」


 俺は、息を大きく吸って、吐き出した。

 そして、空になった缶をゴミ箱に入れ、ベンチに腰を下ろすのをやめた。


城谷:「・・・・・・・・迷ってしまった」


 自分がどこにいるのかもわからず、道を聞こうにも誰ともすれ違わないという俺の状況。


?:「あの」


 あーもうどんだけ広いんだよーッ!と頭を抱えていると後ろから声をかけられた。


城谷:「へ?」


 突然のことに変な声で返事をしてしまった。後ろを振り向くと、そこには背が低く、茶髪でツインテールの女の子がいた。

 誰だろう?と思っていたけど、よく見ると服装が制服だ。じゃあこの女の子もこのICPの人だろう。

 それはともかく助かったと思い、道を聞こうとした。


城谷:「あのさ、――――」

?:「道を教えてほしいです」

城谷:「へ?」

?:「えーと、ちゃんと日本語分かります?」


 軽くバカにされた。こんな女の子に。


城谷:「あの、もしかして君、迷子だったりする?」

?:「・・・・はい」


 マジかよ。迷子が二人になっただけじゃねェか。マイナスにマイナスを足してもプラスにはならないしな。

 それより、彼女は俺が新入りだって知っているのだろうか?そんなわけで聞いてみる。


城谷:「あー・・・・俺のこと知ってる?」

?:「知らないです。見たことありませんし見たくもありません」

城谷:「今、お前が見ているのは俺だが?」

?:「何をそんな当たり前のこと言ってるんですか?」


 コイツ・・・いや、駄目だろ。こんな小さな女の子に暴力はダメだ。それより、こいつが俺を知らないのは俺が新入りだからだろう。


?:「それより、道を教えてほしいのです」

城谷:「あー実はな、俺新入りなんだ」

?:「そんなことは聞いていません」

城谷:「ぐッ・・・・つまりだ。俺も道がわからない、迷子だ」

?:「・・・・プッ」

城谷:「なに笑ってんだッ!お前も同じ迷子だろッ!」

?:「そんなこと知ってます」

城谷:「うぐッ・・・」


 ものすごくむかつくコイツ・・・・


?:「それで、道を教えてほしいのですが」

城谷:「だからしらねェって言っただろッ!」

?:「そうでした。・・・では――――」

城谷:「・・・?どうしたんだ?」

?:「道を教えてほしいのですが」

城谷:「お前はさっきから俺の話を聞き流してるだろッ!」

?:「はい」

城谷:「すんなり認めやがったッ!」

?:「本当のことですし」

城谷:「・・・・で、これからどうするんだ?」

?:「そうですね・・・あなたはどこに行くんですか?」

城谷:「俺は、作戦本部のところに行きたいんだが・・・・お前はどこだよ」

?:「えーと・・・私は・・・どこでしょう?」

城谷:「知るかッ!」

?:「はぁ・・・私もそこでいいですよ」

城谷:「なんだよその俺がわがままを言って、しょうがないから聞いてあげましょう、みたいな感じはよ・・・」

?:「ほらほら、早くいきますよー」

城谷:「・・・マジでムカついてきた」




城谷:「なぁ、なんでお前は道を知らないんだ?お前は俺と違って前からここにいるんだろ?」

?:「そうですね・・・・」

城谷:「・・・・・」

?:「・・・・・」

城谷:「それだけかよッ!」

?:「この人うざいです」

城谷:「俺のセリフだッ!」


 と、そんな感じにムカつくことがほとんどだったが楽しく(?)会話ができた。


城谷:「おい、ここは・・・」

?:「どこでしょう?」


 いつの間にか俺たちは薄暗い空間にいた。なんか、ここにはあまり長居しないほうがした。


城谷:「はやくここから出よう」

?:「どうやって?」

城谷:「うッ・・・・」


 あーもうマジで困った。どこに行けばいいかもわからないし、さらに迷った気がする。こうなったら・・・


城谷:「ええい!歩き続けばいつかはたどり着くんだッ!」




城谷:「で、・・・・・本当にたどり着いたわけだ」

?:「目標達成ですね」

城谷:「まぁそうだな。・・・お前はどうするんだ?」

?:「ここに着いたとき思い出したのですが、私の目的地はここでした」

城谷:「ん?そうなのか・・・・じゃあ入るか」


 ガチャリ と作戦本部のドアを開けた。部屋には、部屋の奥にある大きな椅子に座っている瀬奈がいて他は、復活した凌、相変わらず無口な長谷川、お菓子を食べながらおなかを気にしているセリア、セリアのお菓子を食べたいなぁって感じの顔をしている雄二がいた。


春風:「あら?城谷君ちょうどよかったわ」

城谷:「何がちょうどいいんだ?」

春風:「今から作戦会議を始めようと思っていたの」

城谷:「作戦会議?」

春風:「そう、作戦会議」

坂本:「あれ?でもあいつはいいのか?」

春風:「あぁそうだったわ。仔猫がまだいないわね」

城谷:「仔猫?誰だそれ?」

春風:「間宵まよい 仔猫こねこよ。彼女はICPうちで一番すぐれた参謀役よ」

城谷:「へぇ」


 どんな感じにすごいのかなぁと思い。俺は瀬奈に聞いてみた。

 ・・・あ、雄二がセリアの菓子を食べた。


春風:「どんな感じにすごいかというとね、彼女は一人で、食料班、医療班、武器弾薬班などなどの状況を把握し、きれいにまとめて私のほうに報告してくれるのよ。たくさんの情報が彼女に集まるのにそれを分かりやすくまとめる。ほかにも、戦いの途中で、ほかのところの状況報告もしてくれるわ」

城谷:「へぇ・・・それはすごいな・・・」


 そんな奴はやっぱいるもんなんだな。

 俺にはいろんな情報が頭の中に入ってきたらパンクしてしまいそうだ。

 ・・・・セリアがクールな容姿に全然似合わないおもちゃを取り上げたような泣き方をして雄二を叩いてる。お菓子を食べた雄二はものすごく困った顔をしている。


春風:「城谷君、探しに行くの手伝ってくれるかしら?」

城谷:「探す?なんでだ?ここに来るのを待っとけばいいじゃないか」

春風:「・・・彼女はね、方向音痴なのよ」


 おや?なんか変な感じ・・・・


春風:「参謀役としてはとても優れているのだけど、人の顔や名前、道なんかをすぐ忘れてしまう。私たちの名前はよく顔を合わすから覚えているけど、まだほかの人の名前は覚えていないわ。・・・たぶん今もどこかで迷っているのでしょうね」


 ・・・・本当ものすごく違和感というか変な感じがする


城谷:「特徴は?」

春風:「背が低くて」

城谷:「あぁ」

春風:「茶髪でツインテール」

城谷:「・・・・そうか」

春風:「あとは・・・毒舌ね」

城谷:「・・・・・」


 俺は後ろを見る。

 コイツか?コイツなのか?ものすごくすぐれている参謀役というのは・・・・

 ・・・・雄二がセリアに新しいお菓子を渡している。セリアが一瞬にして泣き止んだ。


春風:「・・・・さぁ探しに行くわよ」

城谷:「ちょっと待ってくれ。・・・・もしかして今言ったやつがコイツだったりするのか?」


 俺はそういって後ろに立っていたやつを前に出した。


春風:「・・・・よくここに来れたわね」

間宵:「私をいつまでも方向音痴だと思わないでください」

城谷:「いや、こいつは俺と同じく迷子だったぞ」

間宵:「・・・・」

城谷:「二人とも迷子だったんで、一緒にコイツと適当に歩いていたらようやくここにたどり着けたわけだ」

坂本:「え?そいつがお前と一緒に行動したのか?」

城谷:「ん?・・・あぁ、そうだが」


 凌が驚いた顔でこっちを見る。


城谷:「なんか俺、変なこと言ったか?」

間宵:「あなた自身が変です」

春風:「それを言うなら坂本君よ。・・・・それより仔猫があなたについてきたって言ったわね?」

城谷:「そうだが・・・・」


 瀬奈はへぇーと言いながらにやにやしてこっちを見た。そして次は間宵のほうに目線が言った。

 あと、凌が瀬奈に向かってひでぇ!って叫んでる。


春風:「あなた結構城谷君のこと気に入ったんだ」

間宵:「そんなことありません」

春風:「だってあなたが一緒に行動するときは気に入った人じゃない」

間宵:「・・・・・」

城谷:「なぁ瀬奈、それどういうことなんだ?」

春風:「この子はね、滅多に誰かと行動しようとはしないのよ。ここにいる時ぐらいかな?・・・・でも仔猫はあなたと一緒に行動した。ということで気に入られている。そういうことよ」

城谷:「はぁ・・・・」


 別におれは気に入られなくてもよかったんだが、どうせいつかは抜ける場所なんだし。


城谷:「なぁ気に入られるとなんか違うのか?」

春風:「間宵のほうから話しかけてきたり、一緒に行動してくれるわよ。時々だけど」

坂本:「こっちから話しかければちゃんと返してくれる。つまりどう違うかというと話しかけてくるか来ないかだけで話せないわけじゃないぞ。・・・・・なぁ、仔猫」

間宵:「・・・・・うぉえ」

坂本:「なんで俺が話しかけたら吐き気がするんだよッ!」

春風:「はいはい、坂本君から腐臭がするのはしてるからいちいち言わなくていいのよ。さぁ、作戦会議始めるわよ」


 こんな感じで作戦会議が始まった。



 ・・・・それからしばらく凌は落ち込んでた。

どうも城本 友城です。

無事第三話を書き終えました!


今のところいいペースでかけています(私にとっては・・・)

しかし、まだまだ入力ミスなどがたくさんあるので、見つけたら教えてください。


コメントなんかをしてくれたらうれしいです。

面白くなかったらコメントなどで「へたくそ」と罵っても構いません。(へこまない程度にお願いします)

あと、評価をしてください。お願いします!


最後にちょっと宣伝。

私のブログ「記事を書くのがおそいのよ!」をよろしくです!

http://blog.livedoor.jp/kimototomoki/

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