ここにいたのか
「やっ、久しぶりね」
「久しぶりって、食堂で別れてから半日もたってないんだが・・・」
瀬奈は作戦本部に入ると、椅子に座って背伸びをする。
「あー疲れた。・・・あ、そうだ。明日三つ目と四つ目のバクの核を壊しに行く予定だから、準備よろしくね」
「ん?一日で二つ壊しに行くのか?」
「えぇ。実行班のメンバーを何人か選出して、そのメンバーを二つのグループに分けて作戦を行う予定よ」
「そうなのか・・・」
準備よろしくねってことは、俺が作戦を行うのは決定事項ってことかよ・・・
ガチャリ
「・・・・・・」
「ん、秦じゃない」
「・・・・・・」
秦はゆくっりと歩いて、瑛司の向かい側にあるソファーに座った。
「今日はどうしたんだ?」
「・・・別に何も」
「・・・そうか」
「・・・・・・」
「・・・・・・」
(会話が続かねぇ・・・・)
「なんだ、やっぱりここにいたのか」
俺が会話の話題に頭を悩ましているところに、凌、長谷川、手にラーメンを持っている雄二、なぜか服のところどころが焼けている(理由は知ってるけど)赤坂が作戦本部に入ってきた。
「赤坂君、どうしたのよその格好」
「ラジコンが・・・ラジコンがやってきたんだ・・・」
「ラジコン?何を言ってるのよ」
「いや、嘘じゃ――――」
「ちょっと静かにして赤坂君」
「・・・はい」
「静かにしてといったでしょ」
「・・・・・・」
赤坂はとぼとぼと歩き、部屋の隅までいってそのまま座り込んでしまった。
ガチャリ
「よっ」
「水谷じゃない。作戦本部まで来てどうしたの?」
「暇だったんでな。ちょっとここまで来てみた」
「暇って・・・しないといけないことがあるでしょ?」
「いやぁ、すっと働いてるばかりじゃ疲れるじゃんか。実行班とか作戦のとき以外だらだらしてるじゃねぇか」
「・・・それは認めるけど、私はあなたが働いてるところを見たことがないわ」
「・・・気のせいだ。・・ん?久しぶりじゃないか」
手を振る水谷。誰に手を振ってるんだ?
「・・・・・・」
小さく手を振りかえす秦。この二人顔見知りだったのか・・・っておかしくねェか!?
「なんだ、実行班だったんだな。お前」
「・・・・・・(コクリ)」
「ちょ、待て待て。お前ら知り合いなのか?」
凌が二人の会話を止める。
「知り合いも何もICPは全員知り合いだろ?」
「あー、まぁそうなんだけど・・・」
「お前たちはどういう感じで知り合ったんだ?」
雄二は箸を止めて聞く。
「えーと、気づいたら武器弾薬班のところにいた」