初めてのボス戦
「・・・・・・・」
「・・・・・・・」
「・・・・・・・瀬奈」
「・・・・・・・なによ」
俺たちは、バグの核があると思われる、大きな扉のがあった部屋に入った。そこは、とても建物の中とは思えないほどの、開放感のあふれた部屋だった。そして、部屋の中央には、バグの核と思われるものがあった。しかし、バグの核は、銃弾程度で壊せそうにない。でも、何回か爆発させれば壊せそうだ。
ここまでは、予想通り、うん。
「ボスは・・・・・いないんじゃなかったか?」
「・・・・・ボス的存在な人がいないって言っただけよ」
今、俺たちの前にあるのは、キャタピラのついた大きな機械。機関銃みたいなのもたくさんついている。それに、バグの核らしきものがついている。
「――――機械のボスがいないとは言っていないわ。だから、嘘はついてないわよ」
「でも、想像してなかっただろ」
「・・・・・・・・・・」
「だが、あれは動く様子がないぞ。今のうちに壊せばいいだろう」
雄二はそういうと、背中に背負っていたRPG-7をよく分からない機械に向けて構えた。
「あ、ゲームだとこういった動かない奴は――――」
ボォンッ
俺が、言葉を言い切る前に雄二は、RPG-7を撃った。目標が大きいこともあって、見事命中した。まぁ、ゲームだとここから敵は動き出すかな?
キュイーーン
大きな機械は、コンピュータが立ち上がる時のような音を立てた。・・・・・そして、キャタピラとは思えない速さでこっちに向かって突っ込んできた!?
「なッ!?」
俺たちは、すぐに横のほうに避けた。大きな機械は、そのまま扉のほうに進んでいった。ちょうど、その時扉が開き、人が入ってきた。・・・・・・あ、潰されるな。
「お前らはここかぁッ!」
入ってきたのは、赤坂だった。凌は、まだ復活してないみたい。でも、またすぐ赤坂もダウンするだろう。
「――――ッ!?な、なんじゃがはぁッ!」
赤坂は、大きな機械に思いっきり飛ばされ、地面に落ちた。
赤坂を飛ばした大きな機械は、そのままの勢いで、今度は壁を走り出した。
「マジかよ・・・・・」
この大きな部屋の壁は、垂直ではなく斜めになっている。だけど、人が登れるほど斜めにはなっていない。しかし、大きなな機械は、その壁を走っている。
「キャタピラであんな動き無理だろ!」
「もう、ゲームだから何でもアリなんじゃないの?それより、こっちも攻撃しないと壊せないわよ」
「もう一回、こっちに向かってくるよ~」
大きな機械は、壁を走りながらこっちに向かってきていた。さっきと同じように横に避けた。
・・・・セリアが言うと、危険なことも危険じゃないと感じてしまう。緊張感無くすなぁ。
「って、あれ?長谷川は?」
「怜なら、あそこにいるぞ」
雄二が指差したところは、大きな機械。よく見ると、長谷川はその上に乗っていた。
「どうやって乗ったんだよ・・・・・」
長谷川は、短刀で機械についてるバグの核と思われる場所を指している。
「どうやら、あそこが弱点みたいだよ~」
「よし、みんなであの部分を集中攻撃よ」
俺たちは、一斉に攻撃を始めた。すると、機械についていたすべての機関銃が動きだした。機関銃は目標をとらえようと――――
「みんなここにいるのか?」
――――した時に、凌が部屋に入ってきた。そして、機関銃は凌を目標としてとらえた。・・・・じゃあな、凌。
「ん?なんだ、この機械。って、なんか機関銃みたいのがぎゃぁあッ!」
赤坂に続いて、再び凌もダウン。
「城谷君、ここは全員がいろんな方向にわかれて、敵の狙う目標を分散させたほうがいいわ」
「分かった」
全員が違う方向に散らばり、再び全員で集中攻撃をした。
・・・・・・本当に倒せるのか、これ?