EPISODE;2 「何者?」
「おかえりなさい」
ガチャン!!
ふ〜、俺としたことがいけないいけない、いくら引っ越してきたばっかだからって部屋を間違えるなんて、とりあえず部屋番号を確認しよう。確かポケットの中に部屋番号と住所が書いてある紙が・・・お、あったあった。
パサッ
*** (105号)
105か。
チラッ
105号室
あれ?ゴシゴシ
105号室
おかしい・・・何回見ても此処は俺の部屋なんだけど。
ガチャッ
「お帰りなさい」
やっぱり見間違いじゃないな、あのダンボールは俺のだし、此処が俺の部屋なのは間違いないな。となるとこの子は一体
「えっと、此処は俺の部屋・・・だよな?」
確認のため一応聞いてみる、美少女は正座したまま俺の顔を見ながら笑顔で答える。
「うん!」
お、元気いいね〜〜って違うよ!
「誰?」
まぁこれが普通の反応だな。
「誰って・・・覚えてないの・・・?」
覚えてないのって言われても、引っ越してばかりで友人なんて作れてないはずなんだけど・・・
「そうですか・・・」
美少女は明らかなにしゅん、っと落ち込んでしまった。
「えと、ご、ごめん」
とりあえず誤っておこう、あれ?被害者って俺の方じゃないのか?
「いえ!いいんです!それより奥へどうぞ」
それだけ言うと美少女は奥の部屋に入っていく。此処って、俺の部屋だよな?そう思いながら恭介も部屋の奥へ入っていった。
すでにちゃぶ台の反対側に彼女が座っていたので、恭介も反対側の席に腰を下ろした。
「さてと、君は一体?」
どうやら彼女は俺のことを知っているみたいだけど、俺にはまったく覚えがないんだよな。
「えっと、昨日はありがとうございました!」
「昨日?」
昨日は確か事故にあった日ってあーーー!
「もしかして俺が助けた子?」
恭介がそう言うと、彼女はちゃぶ台を越えて抱きついてきた。
「そうだよ!ありがとう〜」
「ちょっ!わかったから離れろって!」
そんなに抱きつかれると、色々とやばいから!
「あ、ご、ごめんね」
彼女は落ち着きを取り戻したのか、顔を赤くしながらもとの位置に戻った。
「そういえば名前はなんていうの?」
「私は姫野 沙織っていうんだよ!」
本当に元気な子だな〜。けど姫野ってどっかで聞いたことあるような気が・・・いっか。
「俺の名前はあ「赤神 恭介、でしょ?私と同じ16歳」え?なんで知ってるんだ?」
恭介は自分も自己紹介をしようと思ったが、言う前に言われてしまった、しかも年齢まで・・・
「なんで俺の名前知ってるんだ?」
「そんなのお父さんに頼んだからだよ」
お父さん何者!?しかも娘の頼みで他人の名前や住所を教えるって駄目だろ!!。
「ここまでわざわざ誤りにきたのか?」
「え〜と、それだけじゃなくて、お礼もしにきたんだよ!」
「お礼?」
あ、なんか嫌な予感がする・・・
「そ、お礼♪、確か恭介はバイト探してるんでよね?」
「ああ」
そんなことまでわかるもんなのか?!恭介は素直に驚いていた。しかし沙織は、さらに予想外のことを言ってきた。
「うちで働かない?住み込みで♪」
はい??
よろしければ簡単な感想、アドバイスなどをお願いします!あと私のもうひとつの小説、神の住むこの町で、もよければ読んでやってください。ではまた次回!