EPISODE;1 「出会い」
急に思いついて書き始めました、よろしくお願いします!
「ん・・・」
目が覚める、そこには俺(赤神 恭介 16歳)の住んでいるマンションの天井ではなく、見知らぬ真っ白な天井が、目の前に映し出されていた。
「ここは・・・どこだ?」
俺は自分の周りを確認するべく、上半身を起き上がらせた。周りには見慣れない機械が数台あるだけで、他には何もない、白い部屋だ。
ここは・・・病院?
周りを見るかぎり間違いなさそうだ。そう予測を考えていると突然部屋の扉が開き、白衣を着たおじさんが入ってきた。この病院の医者か。
「おお、目が覚めたのか」
医者は少し声に驚きの感情も入っていた気がする。病院にいるってことはやっぱり怪我をしたのだろうか。
「あの、俺ってなんか事故ったんですか?」
「ん、君、覚えてないのかい?」
恭介はなにを?と思いながら医者をみた。
「君は人助けをしたんじゃないか」
人助け?。恭介は目を瞑り、ここ最近にあったできごとを思い出す。
「・・・ああ!思い出した!」
そうだ!確か昨日!
ーーーーーーーー昨日
朝、恭介は一人月見町の駅前をぶらついていた。
ふ〜、俺がこの月見町に引っ越してきてからもう一週間、いつまでも仕送りに頼ってるわけにもいかないし、早くバイト見つけないとな。
そう、恭介は一週間前にこの月見町に引っ越してきたばかりだ、前住んでいたところは、かなり田舎の神社に住んでいた。いつまでも神主さんの世話になるわけにもいかないので、中学を卒業してすぐにこの都会に引っ越してきた。今は金の収入元である、バイトを探している最中だ。
それにしても全然見つからないな〜、なるべくずっと働けるところを見つけたいけど、やっぱり中卒だからかな〜。
これからどうするか考えながら歩いていると、その事件は起こった。
「マリー!!」
突然の叫び声に驚き、声の方向に視線を向けると、一匹の犬が赤信号のをゆっくり渡ろうとしていた。さらにその先にはトラックが迫っている。
しかしそれだけでは終わらなかった、信号の人ごみの中から一人の女の子が飛び出し、犬を力いっぱい飼い主に向かってなげた。しかしそうなればもちろん轢かれるのは彼女になるわけで、さらに俺はそんな彼女を見捨てることができるはずもないわけで、気ずいたら彼女を突き飛ばしてたってわけだ。
ーーーーーーーー
「なるほど、だから俺は此処にいるのか」
納得だ。
「そういえば俺が突き飛ばした子は平気だったのか?」
「ああ、それなら全然平気だよ、それにしても君すごいね〜、あんなトラックにはねられたのに左腕の痣だけなんて」
医者が俺の腕を見ながら言う。ああ、どうりで左腕が痛いと思ったよ。
「まぁ日頃から鍛えてますから」
恭介は笑いながら答えたが、医者が苦笑いをしながら言った。
「鍛えててもトラックに轢かれても大丈夫って君・・・」
「それより俺はもう帰れるんですか?」
そうだ、俺はこんなところでぐずぐずしている場合じゃないんだ、バイト見つけなきゃならないし、家に相棒を置きっぱなしだし。
「ん?まぁ怪我っていっても軽い痣だからね、荷物もないみたいだし、帰っても大丈夫だよ」
それを聞くとベッドから跳ね上がり靴を履く。
「じゃあありがとうな、医者さん」
「ああ、ちょっと君名前は!?」
すると恭介はとびらを開き、少し後ろを覗きながら言う。
「赤神 恭介だ!じゃあ!」
その言葉を最後に、恭介は部屋を飛び出した。
「赤神 恭介君、か・・・まったく元気な子だ」
残された医者も、それだけ言うと、部屋を後にした。そして住所を聞くのを忘れたことに気づいたのは、それから数秒後だったそうだ。
「さてと、とりあえず家に帰ってからまたバイト探しにいくか」
病院を飛び出した後、俺はいったん家に帰ることにした。服とか着替えないとな。
「ただいま〜」
っていっても返事が返ってくるわけないんだけど、もともと一人暮らしだしな。そう思いながら玄関の扉を開けた。
「おかえりなさい」
返ってくるはずのない返事が返ってきた。
「え?」
玄関を開けると、まったく見覚えのない美少女が一人、ポツンと座っていた。これが俺、赤神恭介と姫野 沙織の出会いであった・・・