表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
<R15>15歳未満の方は移動してください。
この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

特異事例対策課 事件ファイル 事案は-2「農民たち」

作者: 鯉々

 へへぇあんたら本物サンですかい、もつと簡単になれりやいいのにねえ


 いえいえへへへ、別にどうと云ふ事は無いんですよお、アタシら全員向こふじや穢多だの何だのと云われてますでしよう、へへ、へぇ


 へえへへ、ですからね、昔からよく云いますでしよう? アタシらは普通の人七人分の命だつてね、へへ


 村長が云つたんですよおへへえ、だつたらアタシらの頭開いてね、こう頭ん中をね、村の中で分け合えりやいいんじやないかつてね、へぇへへえ、ほらここんとこ見えるでしよ、ここにねえ、穴開けてね、こう味噌をね、ちよいとね、へへ、ええ、ええ、皆の頭で入れ合つたんですよおへへぇへ


 そしたらねえへへ、皆互いの考えてる事が分かる様になつたつて寸法ですよへへ、ええ、ええ、これでアタシらも一端の人間になれただろふつてね、でもねえ、外ん人らは皆アタシらを嘘つきだつて云ふんですよ、ええ、へへ、ええ、同じ様にすれば離れてても一緒にいられるのにねえ、ええ、へぇへへ


 一体いつになつたら認めてもらえるんでしようねえ、やつとアタシらも皆サンの云ふ人間になれたんだから、そろそろ普通の扱いにしてもらつても良い頃合いでしよう、アタシも妻もねえ待つてるんですけどねえ、息子にも会いに行きたいんですよお、へぇへへへへ


 ええ、へえへへ、息子はねえ、外に出て行つたんですよお、あの子は昔から嘘つくのが上手い子でしたよおへへ、穢多だつてのにねえ、今じや何処の出身だつて名乗つてるのか知りませんが、あんな子でもねえアタシらにとつちや可愛い息子なんですよお、へへ、へへへ


 おたくら神事やつてる方なんでしよう、へ、へへ、でしたらねえあの子に伝えておいちやくれませんかねえ、アタシらはいつでも待つてるから偶にや戻つて来ちやくれねえかつてね、へぇ、へへえ、


 へへ、ええ、ええ、いえいえへへへ、別にどうと云ふ事じやありませんよ、へへ、へ、ただねえ、アタシらも家族ですからねえ、あの子の事が心配なんですよお、ですからねえ、へ、へ、へへ、あの子の頭にもねえ、こうちよいとね、へ、穴開けてねえ、いつでも見守れる様にとねえ、したいとね、思つてるんですよお、へへ、へぇへへへ


 駄目ですかい、へ、へ、へぇへ、へへへへえへ、そこを何とか頼みますよおへへへ、別にアタシら悪い事しよふとしてる訳じやないんですよお、へえへ、ねえ、へ、へ、ね、へへへ、ねえ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ