6.ステータス
私の拙い小説でも見てくださる方がいらっしゃるようで感動しています。
引き続きよろしくお願いいたします。
『ステータスにおける叡智スキルの表記修正が完了しました。』
脳内にメティスの声が響く。
『よし。じゃ次はステータスの確認だな。』
ステータス画面を開く。出てきたのは情報と数値の羅列。自分の情報だとは言え、情報と数字の羅列を目で追うのは目に悪く、眠気を誘う。そのうえ、意味が分からない表記が多い。時間の無駄だ。小学校の時に作った頭のハゲの表記とか必要か?
『メティス。ステータスの項目が多すぎると思うのだが、この項目数は黒崎達の持っているものと比べると多いのか?』
『はい。約10倍ほどになります。』
10倍、10倍て。URステータスやばいな。何でもかんでも表示すれば良いってもんじゃ無い。アマテラスめ。大したことないような流し方だったくせに10倍とはタチが悪い。・・・まぁ実際に神様からしたら大したことない話か。
『メティス。ステータス画面を改善してくれ。黒崎達のステータス画面をベースにメティスが判断した重要度の高い項目を追加で表示。』
『はい。その程度でしたら即時対応可能です。確認くださいマスター。』
再度ステータスを確認する。数値だ。数値が鬱陶しい。
『数値が50までの場合は1刻み。それを超えたら10ずつ増加。500を超えたら100刻み。5000を超えたら1000刻みで表示してくれ。端数は切り捨てだ。HPあたりはそのままの表記でいい。あとは強さの指標だな。メティス。この世界にいる人類を含めた生物の強さをはかる指標はないか?』
『この世界の各地で根付いているギルドと呼ばれる組織が定めたモンスターランク。もしくは冒険者ランクがそれに相応しいかと思います。』
ギルドに冒険者か。ファンタジーだな。
『よし。冒険者ランクを採用だ。冒険者ランクそれぞれの平均的な能力値は分かるか。』
『平均的な能力は分かりかねますが、指標ということですので、かなりアバウトな数値でしたら設定できます。戦士系と魔法系で能力の傾向が大きく異なりますので、あくまで参考値となりますがよろしいでしょうか。』
『まぁなかなか難しいな。それで十分だ。その数値を基準として各ランクを4つに割って下から1、2、3、4として指標にしてくれ。指標の表示は項目と数値の間でいい。』
『了解しましたマスター。しばらくお待ちください。』
『処理を止めずに教えてくれ、メティス。冒険者ランクの分け方はどんな感じだ?』
『Fが最低ランクとなります。E、Dと上がっていき、Aの上がS、その上がZになります。』
『なるほどな。』
『マスター反映が終わりましたので確認ください。』
名前:リョーガ(佐々瀬凌牙)
種族:人族
ジョブ:なし
出身:スメラギ地方
レベル:1
HP:103/103
MP:51/51
筋力:F1:10
持久:F1:13
器用:F1:26
魔力:F1:10
気力:F1:30
精神:F1:10
幸運:A1:500
変更可能ジョブ:
○下級
剣士lv1、商人lv1、遊び人lv1
○中級
ナイトlv1
技:
なし
魔法:
なし
スキル:
剣術lv1、スマホゲー、ステータス(UR)、インベントリ(UR)
ホーリースキル:
叡智
称号:
異世界人
やっとみれるようになったな。・・・にしても俺弱い。幸運だけのラッキー野郎だな。というかなんでおれは幸運の値が高いのかわからんな。メティスが話しかけてきてから体感だと2、3時間はかかってしまった気がする。さすがに疲れてきたな。時間、時間か。
『メティス。時間はステータスに表示できるか?というか1日何時間だこの世界は?』
『1日24時間となります。厳密にいうと異なりますが、時計もステータスに表示し、誤差については私が日々調整致します。』
『至れりつくせりだな。では頼む。』
ステータスに23時44分と表示された。寝るか。
『メティス。俺は寝たいと思うが。この場の番を任せることができるか?』
『可能です。ですがマスター。この黒崎という男からは良からぬ気配を感じます。
このまま寝ずに自衛手段を検討することを提案致します。』
『それは一理あるがな。睡眠をとらなければ思考能力の低下から体力の低下までデメリットオンパレードという感じだが、何か対策でもあるのか?』
『肉体操作で眠気の抑制、集中力の低下の抑制、体力低下の抑制など、通常状態を維持するだけであれば、4日間の連続行動が可能です。ただし、その間の食事の補給は必須で、5日目には十分な休養が必要となります。』
4日間て。5日目を考えるとそれはまたリスクだし、あまり得策とも言えないな。人の道を踏みはずそうとしている気がする。まぁ今日に限ってはこれも自衛だ。ひとまず様子を見よう。
『オーケーだ、このまま自衛手段の獲得に移ろう。』
『承知しましたマスター。それでは身体を最適状態に保つよう制御します。』
とたんに先ほどまで感じていた疲れや疲労が綺麗になくなっていった。すごいな。まるで魔法だ。・・・魔法のようなもんか。メティスは淡々と続ける。
『自衛手段の獲得の前に、スマホゲーの能力把握をご提案いたします。スマホゲーのスキルはいわば神造のスキル。いかに知を司るスキルの私でも、どのようなスキルかは把握できておりませんので。』
そうか。一回スゲー空間に行ったときはバタバタと終わりになってしまったしな。改めて行ってみて、把握したほうがよさそうだ。アマテラスがまともな説明をしていたとは到底思えないしな。
ステータスの画面からどうスゲー空間に行くのかみていると、ステータス画面に重なってメニュー画面が開かれた。
ステータス
インベントリ
ジョブ変更
スマホゲー
スマホゲーに視線を合わせ、どう選択するか考えていると、急に世界が暗転した。どうやらスゲー空間はこうやって入るらしい。