聖女 15 聖騎士その2
内容を一部修正しました。
15
『真実の判定』
嘘をついたら、わかるってこと?
「・・・私の世界には、聖女も魔物もいなかった。
瘴気が何かも、浄化がどういうものかも、知らない。
いきなり呼ばれて、ここに来た。それだけよ」
だからめーっちゃ腹が立ってるのよ!
帽子、私は聖女なの?
『わからん』
は?
『儂には読めんのじゃ。
儂もレベルは1じゃからの。
儂らが選んだギフトだけは読めるが、お前様のステータスは称号その他、ほとんど伏字になっとるのじゃ』
じゃ、なんでステータス鑑定を私に残してくれなかったのよ、ばかーっ!
と、一人で叫んでも馬鹿に見えるし。
「私は自分のステータスを読むことが出来ない。
だから、光属性魔法は持っているけれど、自分が聖女なのか、そうでないのか、わからないの」
正直に告げると、相手はじーっと私を見つめ、やがてがっくりと肩を落とした。
「・・・そうでしたか・・・」
独り言のようにつぶやく。
「『ステータス鑑定』はごくまれなギフトです。
鑑定水晶が割れた今となっては・・・」
そして、はっと気が付いたように、ぱっと頬を染める。
「名乗りもせずに、失礼をいたしました。
私は子爵アンドレア・ベルクォーツ。
このたび、近衛第二師団から、ナンドールの聖騎士団副長に抜擢されたものです」
アンドレ・・・ア?
名前が逆っ?
「聖騎士団?」
「魔を打ち払い瘴気を浄化する聖戦のために組織された、ナンドールの聖女様の軍隊です」
ナンドールの聖女って名に改めて腹が立つ。
「私はまだ承諾したわけじゃない。
状況を見た上で、と答えたはず」
「承知しております。
ここを訪れたのは、わたくしの我儘。
どうかお許しください」
真っ青に緊張していたよね。あなた。
「理由を伺っても?」
男装の麗人アンドレアは、きりっと唇を引き結ぶ。
「・・・姉が、対価だったのです」




