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king  作者: のいまね。
2/3

kingの存在・1話

主人公はまだ出てきていません。

まだ始まったばかりなので、暖かい目で読んでください。

次回からは話の雰囲気が一度代わります。

『トントン』

頑丈な扉を叩く音がする。


「どうかしましたか?king。こんな時間に私を呼ぶなんて珍しいですね」


ふわふわと揺れる女の髪は男を誘っているかのようだった。

形の良い唇の端が微かに上がり微笑をしているようにも思える。

普通の男ならば理性は保たれないはずだ。


「急に呼んで悪かった、リリィ。どうしてもお前にしか任せられない仕事があって」


女の名前はリリィ。本名ではないが、皆はこう呼んでいる。

日本人らしからぬダークブラウンの髪はメレンゲ菓子よりもふわふわと揺れる。一般的な瞳よりも茶色いため女を見ると吸い込まれそうになる。

形の良い眉や長い睫毛、白雪の肌など説明がしきれないほど長所がある。

そう。

一言で言えば女…リリィは美女だ。


「kingご自身からの仕事なんて…どうかしましたか?」


リリィの黒いワンピースから妖しげな香水が香った。

鼻をくすぐるような何とも言えない香りだった。


「リリィ、俺の前では香水をつけるなと言ってあるはずだよな?やけにこの部屋が女臭くなっているように感じるのは気のせいか?」


こんな美女を目の前にしても動じない男…

男の名はking。もちろん、こちらも本名ではないが。

動物界の王・ライオンにも負けない見事なアーモンドブラウンの髪に、黒い鏡のようなオニキスブラックの瞳。整った顔立ちに少し低い声が合って、一瞬で女を虜にしてしまう。

そんなkingの欠点、もとい長所はひとつ。


究極の女嫌いであり最強の男色家であること。


「…申し訳ありませんking。以後気を付けます」

「分かればいい。但し次は無いと思うんだな」

「はい。ありがとうございます、king」


女嫌いであるはずのkingがリリィを近くに置く理由は他でもない。

『狙った男を落とすため』

kingの欲しい獲物が女でないと落ちないときに任せるためだ。

今回もそのようだった。


「今回のターゲットは2年B組、阿部義輝(アベヨシキ)。女好きで有名なんだ。出来るな?リリィ」


なぜわざわざ女好きを狙うのかはリリィにも謎だった。

それでもkingの頼みは絶対だ。


「もちろんです、king。私に落とせない男などいません。お任せください」

「あぁ。ターゲットはミナトの知り合いらしいから、応援を頼んである。何かあったら使え」

「そんなの必要ありません。それでは」


妖しげなリリィの香水がまだ部屋に残っていた。


やっとテストが終わり、コンクールまで時間があるので少しづつ投稿していきたいと思います。

ゆっくりのんびりではありますが、読んでもらえると嬉しいです。

感想や御意見、その他いろいろお待ちしています。

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