喪っても…
何かを忘れてる気がした
だけど、思い出せなかった…
それは、とても大切な人の事!
思い出せないまま、私は結婚をした。
いつまでたっても、思い出せないまま長い時が過ぎて
私の黒髪にも白いものがチラホラ
目立ち始めた頃
薄紙を剥ぐように
少しづつ、飛び飛びに記憶が戻りはじめ
そっか、そうだったんだ…
……
大切な人の事を今頃になって、
思い出した、なんて…。
彼には、
ズルい言い訳にしか聞こえないかな?
運命の悪戯で
私の記憶から大切な彼は消えていた
記憶喪失~、
辛い出来事がある日、私を襲い
余りの衝撃に、失ってしまったの
彼と恋人だった事も
約束した事も
ようやく思い出したけれど、
時、既に遅し…天罰なのか?
せめて、
思い出せて、良かった。
これで、良かったと無理して思い込む
相変わらずの
私は
寂しい人
そして、私のロマンスが幕を閉じる
喪う事…
それが、天のご意志ならば
私は哀しまないのです…。
満ち足りて光るのは、月と星だけだよと、そんな気がして。