転変する世界
ほとんど蛇足。
―――人は増えた。
―――技術も発展した。
―――争いもまた増えた。
外的からの侵攻というものが消えて、人の世は発展し、絶対的なすべての人にとっての敵が存在しなくなり、その力の矛先は内側へと向いた。
敵というものがいて良い訳はない。それは真実だが、だからといっていないからといっていいというわけでもない。
やはり、人という生き物は野蛮な生き物だった。知性を得たからといって、その本質は一切変わらない。余計にたちが悪くなっただけでもある。
人はその自らの狂気を知らない。否、知らない振りをしている。
だから、本当はわかっているくせに平和だの、話し合いだの、そういった聞こえの良いことばかりを口にして、物事の本質を見ようとしていない。そして、そういったことを言うものに対して、誹謗中傷を繰り返す。
ある意味では、発展することによって巨大となったこの情報ネットワークにおける問題というのは、人の本質をあらわにしているのかもしれない。
消えていくこの世界を見届けよう。われらの手は退けられた。ならば、貸してやる手はもうない。
後どれだけか、あと一年なのか、十年なのか、それとも後十秒なのか……。
この世界はもう破壊しつくされてしまったが、次の世界ではどうだろうか?
―――今、また別の世界で、産声が上がった。
意味深長だけどやっぱり蛇足。




