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私の仕事論  作者: カキヒト・シラズ


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第6話 世帯労働時間とジェンダー問題について

初出:令和8年3月22日



 今回は世帯労働時間という概念を提言します。


 世帯労働時間は原則として、夫婦二人分の一週間当たりの労働時間です。

 世帯というからには同居している夫婦の子供や親の労働時間も加えるべきかどうか、私も迷っているところですが、いかがでしょうか。


 世帯労働時間=夫の労働時間/週 + 妻の労働時間/週


 他の条件が同じなら、国民の平均世帯労働時間が短いほど私たちの労働条件は良好、長いほど劣悪と評価します。


 

1.70年代は専業主婦が標準


 70年代以前の話でしょうか。

 都市部では夫がサラリーマンで妻が専業主婦の夫婦が日本人の標準的な家庭でした。

 実際は自営業や個人商店主が今より多く、夫婦で店を切り盛りしている家庭も多かったと思います。

 また農村部で暮らす農家も今より多かったかもしれません。

 いずれにせよ、当時マスコミが流す平均的な家庭像では妻が専業主婦で、賃金労働はしていません。

 当時、共働きという言葉があり、夫婦共働きの家庭の子供は「鍵っ子」という呼称がありました。

 夫の収入が低いため妻がやむなく仕事を持つのが共働き家庭であり、当時、共働きは可哀そうな人たちといったニュアンスがありました。

 ところが現代のサラリーマン世帯は共働きが標準で、専業主婦は少数派ではないでしょうか。


 ところで共働き家庭は専業主婦がいる家庭にくらべ、前述の世帯労働時間が長いことが想定されます。

 昔は夫の稼ぎだけで生活できたのに、今は共働きでなければ生活できなくなりました。これは私たちが昔より貧しくなったことを意味します。

 女性の社会進出は男女平等の観点から望ましいこととされています。

 確かに男女平等は望ましいと私も思いますが、共働きが男女平等とイコールではありません。あくまで世帯労働時間が増えずに女性の社会進出が促進されることが望ましいのです。

 行政としては世帯労働時間の低減を国民の労働状況を定量評価する物差しの一つにすべきだと思います。



2.AIが私たちを苦しめる理由


 共働き夫婦の場合、ともに週休三日制または四日制で生活できるようにするか、ともに週休二日制なら50代から40代ぐらいでリタイアして後は貯金で悠々自適な生活を送れるようにすべきです。

 そうでなければ私たちは70年代より貧しい生活を送っていることになります。

 技術革新がこれだけ進んでいるなら私たちは70年代より豊かな生活を享受できるはずです。ところが世帯労働時間で評価するかぎり、そうなっていないのは、社会の支配者階層が私たち一般大衆から搾取しているのではないかと思うのです。


 昨今のAIブームですが、どこかおかしいと思いませんか。

 AIが人間の頭脳労働を代替できる時代。本来、技術の恩恵を十分に受けられるなら、私たちの労働時間は半分以下に減り、しかも給料など他の労働条件は変えなくてもいいはずです。

 しかしならがらホワイトカラーはAIに仕事を奪われ、リストラの対象になることを怯える日々が常態化してきました。

 なぜAIの技術の恩恵を私たちは受けられないのでしょうか。

 一つにはAIの所有者が大企業だからです。

 大企業の経営陣、または社会の支配者層は何を考えているのか想像してみましょう。

 無能な人間の社員を雇うよりAIに仕事をさせた方が人件費が浮いて生産効率が上がります。

 彼らにとりAIの技術的恩恵とは人間の社員を解雇しても企業の業績は落ちないことであり、AIをリストラによる人件費削減効果に活用しているのです。


 技術が進歩しても世帯労働時間が増え、私たちが貧しくなるのは、AIにより私たちがリストラされるのと同様、支配者階層からの搾取が原因なのです。



3.70年代、女子社員のセクハラは「あるある」


 男女雇用機会均等法はもともと1972年に施行され、その後、複数回改定されましたが、私的には1986年以降から、本格的に女性が社会進出するようになったと思います。

 セクハラという外来語もこのころから登場しました。

 それまで社内でセクハラがなかったわけではありません。


 70年代以前ですと女性社員への社内セクハラは「あるある」でした。

 すべての会社ではありませんが、上司が挨拶がわりに女子社員のおしりを触るなど、よくある話でした。よくある話なので訴える人も少なく、女子社員としては会社を辞めるか、泣き寝入りして我慢するかの二者択一しか選択肢がありませんでした。

 だから、「セクハラが嫌なら良家の子女は学校を卒業したら会社に就職せず、すぐお嫁にいって専業主婦になりなさい。それが女性が一番幸せに生きる人生設計だ」といった価値観がありました。


 今ではこんなセクハラ上司は訴えられるし、あまりいなくなったと思います。

 ジェンダー差別は私も反対ですし、女子社員にとり、昔より職場は健全化したと思います。


 しかしながら、世帯労働時間とジェンダー差別は別問題だと思います。


 主夫という言葉があるようです。妻にかわって家事をする夫のことです。

 価値観の多様化の時代、たとえば専業主夫とキャリアウーマンの夫婦で世帯労働時間を減らすという選択肢もあっていいと思います。

 女性にこの話をすると、よく「ヒモは嫌い」と言って拒絶されますが、あなたはどう思いますか。

 専業主夫とキャリアウーマンの組み合わせは夫婦二人の同意で成立するもので、片方でも嫌なら成立しません。

 あなたが男性で専業主夫をやりたくなかったり、あなたが女性で専業主夫の夫を認められない場合、あなたはそういう形態を選択しなくていいのです。ただし隣の住人が専業主夫とキャリアウーマンの夫婦でも価値観の多様化ということであなたは容認しなくてはなりません。

 同性婚が認められる時代です。どういう形態でも世帯労働時間を減らせるなら可とすべきでしょう。


(つづく)


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