5話 汚れちまった悲しみに吐き出す紫煙がしみていく ✳ 性描写あり
性描写が含まれているので苦手な方はご注意下さい
そこには見たくない現実があった…
壁に両手をついて尻を高く突き上げる百華…
その後ろから、スカートを捲し上げ露わになった下着の秘部に指をニヤニヤとしながら這わす光と言う男…
俺は目の前が赤く染まり衝動のままに二人を蹂躙したい怒りを抑え込みながら、ポケットからスマホを取り出し、録画ボタンをタップした…
「えっと…ミカさん…言いづらいんっすけど、あの女の人って…」
「あぁ、龍二が言おうとしてるのが正解だ…彼女だ…」
「なんか…すんません…地元で去年二人を見かけた事があったんす」
「お前が謝る事はねぇ」
そう言いながら三日月は龍二の頭をポンポンと軽く撫でた
「あの女、ぶっ殺す…ミカさんを裏切って…ブツブツブツブツ…あの男も…ブツブツ」
「ありがとな滴も、俺の代わりに怒ってくれて…まぁ落ち着け今は証拠集めだなぁ?滴」
三日月は滴の頭にも優しく手を載せポンポンと撫でる
「光くんのH!こんな場所でなんてさ」
「百華は、そんな事を言いながら、下着の色が変わってるじゃないか。」
「なんでだろうねぇ?」
百華は光に秘部を下着の上から指で弄ばれ声をあげる
「アァッウゥッ…だってこんな場所だし…アッアッ…私の弱い所焦らして意地悪してるの光じゃん…」
「えっ?何人のせいにしているの?こんなHな下着なんて着けて。腰ヘコヘコさせてさ…」
「悪い子だね百華は。パンッパンッ」
そんな事を言いながら光は百華の尻を何度か平手で叩いた…
その都度百華は身体をビクンッと跳ねさせ卑猥な声を上げ鳴いている…
「あれ?イッちゃったのかな?お尻叩かれながらなんて百華は変態だね」
「ほら、壁に手を付いてお尻突きだしているからよく分かるよ、色がすごく濃くなっちゃって」
「光る…欲しいよ…お願いします…ください」
そんな光景を無表情で撮影する俺の手から滴はスマホを奪い取り代わりに撮影を始めた…
「ミカ先輩、あんな汚らしいモン見ちゃ駄目です」
「でもな、俺がケリ付けなきゃいけねぇわけだし、現実から目を逸らして逃げちゃ落とし前もつけらんねぇだろ…なぁ?滴」
「それと、汚ぇモン見せられねぇって言うなら、女のお前にだって見せられねぇだろ」
「ありがとうございますミカ先輩。でも、ミカ先輩の顔見ているとどうしようもなくて…」
「昔一度見た事のある顔してるんです…仲間が理不尽に傷つけられた事を、自分の責任だって一人で背負い込んで、感情が抜け落ちた表情で一人冷酷に徹底的にその理不尽を振りまいた奴等を潰した時の前日に見たんです」
「あの時だって、みんながどれだけ心配したか分かりますか?」
「仲間だけじゃあありませんよ!いつもは喧嘩ばかりしてる相手の人たちも、面倒見が良くて知らない内にトラブルシューターみたいな事までしていてその時に世話になった色んな大人の人たちも、いつも追い回してくる警察のオッサンまてもですよ!」
「今回は一人で背負わないで下さい。みんなを頼って下さい」
滴の真剣な訴えとは真逆に下からは、肉と肉がぶつかり合い、湿り気のある水音と百華の嬌声と男の声がまだ聞こえてくる
「ありがとう滴、手伝ってくれるか?」
「はい×2」
そんないい空気をぶち壊すかの様に、光のある言葉が三人の耳に聞こえる
「百華気持ちいいみたいだな?そう言えばお前の彼氏もバカだよな!こんな好き物に手を出さないとか!なぁ百華、あの男に処女捧げたかったか」
「アッアッアッアッ嫌あんな陰キャになんて!」
「どうせ童貞の短小でヘタレだからエロ本ばかり読んで私に手もだせなかっただけじゃない!」
「初kissも光に捧げたかった…アッアッアッアッ…今ならアイツとkissするくらいなら泥水にkissした方がマシよ!」
「ねぇ奥をもっと突いて…陰キャに汚された私を中に出して上書きして光」
「百華は本当に従順な良い子だね…ならご褒美に思いっきりイカせてから上書きしてあげような」
その、外道共の会話を聞かされた三人の中で最初に口を開いたのは三日月だった
「酷い言われようだな俺ってさ…ここまで外道だとはな」
「全殺しにしとくっすか?ミカさん」
「はぁ?龍二アンタ甘過ぎ、1回殺しただけで済ますわけ?エンドレスの刑にきまってるでしょうが!この甘ちゃん」
「はいはい、二人とも落ち着こうね。両方とも死んでるから、何回も人は生き返らないからね?殺人で逮捕されちゃうからね」
「ミカさん、ミカ先輩には言われたくありません!!!×2」
「ごめんなさい…俺が下からディスラレテるんだけど?ガラスのハートが粉々なんだけど?なんで俺が叱られてるの」
「解せぬ」
こんなやり取りをしている間に、下の二人は終わったらしく、屋上を後にして行った…
「はぁ、やっと居なくなったな。」
「なぁ?どっちか煙草ねぇか?」
「はいはい!持ってますよ!ミカ先輩愛煙だったBLACK STONEが!」
「フレーバーもチェリーですからどうぞどうぞ」
「悪ぃな、なら頂きます」
三日月は口に煙草を銜えポケットからZippoを取り出しカチャリと蓋を弾き火をつけ1年ぶりに肺に煙を吸い込みゆっくりと紫煙を吐き出した
「そのZippoを持ち歩いてるんすか?」
「あぁ!みんなでデザインとか考えて揃いで作ったモンだしな。お守りさ俺の」
「自分も、私も、持ってるっす。持ってますよ×2」
「話し変わるっつうか戻すっすけどどうするんすか?」
「勿論、落とし前は付ける!」
「なら、集めましょうか?私の後を継いだ奴に連絡をしてミカ先輩にゆかりのある方達全員招集させますから」
「おいおい!どっかと戦争するわけじゃあねぇんだぞオイッ!」
「まずは、龍二!まだ陰の暗部に繋がりはあるか?あるならそいつらに頼んで徹底的に調べ尽くせ!」
「はいっす!任せて下さい!校内の情報収集は俺がしますんで」
「滴!お前は、さっき言っていた後継者に俺の名前を使って構わんから、喧嘩の準備でなく、俺と縁のある大人の人達に協力して貰えるか回って欲しい。」
「滴これだけは厳守させろ!手伝えない人が居ても悪く言ったりするのは絶対に俺が許さない。もし俺の耳に入ればお前の後輩でも俺は容赦する気はないからな!」
「それと、無理に手伝わせる事も絶対禁止だ!わかったな」
「はい!で、何をお願いしたらいいんですか先輩?」
「あぁ、アイツらのグループと光と百華達の親の情報を掴み押さえ込む!だから大人の事は大人が適任だと思ってな。思い浮かぶ面子だけでも簡単に色々と裸にしてくれそうで怖いと言うか心強いけどな」
「わかりました」
「俺の方も、保険でオヤジと母ちゃんに話は通しておくつもりだ」
「ミカさんのオヤジさんって弁護士っすよね?おばさんは、確か超有名な世界的ブランドの会社の社長でしたっけ?」
「あぁ、オヤジは俺と同じで途中から真面目に勉強頑張って、昔からのお節介な性格をまんま仕事に選んだみたいだぞ。母ちゃんは、自分のレディースの行き場のないメンバー集めて最初は一人前にして他で活躍できるようにって考えで会社立ち上げたらしいぜ!無茶苦茶だよな 笑」
「血は争えないってやつっすね本当に」
「はぁ?龍二何言ってんだ?まぁいいや、とにかくだまずは情報収集と証拠固め、それが集まり次第、理不尽をふりまく害獣の始末に取りかかるいいな二人とも!」
「はい×2」
「でも、あの女も潰していいんですか?ミカ先輩」
「構わない、学生の恋愛で普通に他の人を好きになる事だってあるだろう。まだ学生だ婚姻関係な訳じゃないからな。法的拘束もないから自由なのは確かだ。」
「なら、きちんとケジメを相手に付けて堂々と好きになった相手に行くのが最低限のスジだろ!」
「両天秤に乗せて、いらなければ捨てる!NTRなんて流行り言葉を使って免罪符を自分たちに出しているだけで、心の殺人なんだよ!」
「とにかく、全て揃い次第落とし前をつける」
動き始める三日月…