21話 嫌われたって構わねぇから相手を思って言いづらい事言ってくれるダチってぇのが大切だって意外と知らねぇモンなんだなぁ
久々なので不備などあるかも知れませんが優しいお気持ちで読んでやって下さい
足下でただ狼狽えるだけの百華…
!なぁ?今の自分がどんな姿か分かるか?テメェは俺に言ったよな?自分は選ばれた人間とか俺とは釣り合わないとかよ?」
そう問いかけると百華は怯えるように身体を跳ねさせ黙り込む
「ハァー、黙りか…都合の悪りぃ事は覚えてませんてか!」
「今のオメェは俺の目には使い古された汚ぇ性処理後のティッシュ程度の存在にしか見得ねぇんだけどな」
その辛辣な三日月の言葉に百華はキッと目を釣り上げ言葉を発した
「ねぇ!なんでそんな最低で酷いこと言えるの!それにこんな犯罪みたいな事までして大人まで巻き込んで!それが彼女にする仕打ちなわけ!」
「ホント子供の癇癪と同じじゃない!光くんならこんな事はしないわ!」
百華は興奮し過ぎて自らの言葉が全て自らを切り刻む言葉の刃だと気づいていない…
」ハァー…溜息しかでんわ…」
「まずは、一つオメェは俺の女じゃねぇ!他の男に股開いて後ろから立ったまま突かれて喜ぶ様な便器を女にした覚えはねぇからな!」
「一つ、さっきの俺とオジサン達の話し聞いてねぇのか?俺はまだまだ未熟だって言ったはずだぜ!俺はこのガキと大人の半端な年頃の自分を別に恥ずかしいなんて思ってねぇからな」
「一つ、なんで酷いことが言えるのかだっけか?ならテメェが廊下で俺に言った事や周りのカースト上位だの馬鹿みてぇに猿山の大将やりながらうかれてる風魔や取り巻きの暴言は酷い言葉っつうのじゃあねぇんかねぇ!あっ!!そうそう思い出した思い出した!その後どっかのお猿さん達が屋上に来ておせっせに励んで盛ってたっけなぁ!猿には知り合いなんざぁいねぇんだが、キィキィ騒ぎながら俺なんかDEATHられてたっけかなぁ!いやぁ酷かったなぁあれはよぉ!後輩二人もドン引きもんだったしなぁ」
「あれれぇ?俺が悪りぃなら俺の言葉論破して構わないんだぜ?なぁ服部さんよぉ?」
「最初の切れっぷりはどうしたんだかねぇ?」
「反論もねぇようだし最後は、犯罪みたいな事をして大人まで巻き込んでだっけか?」
「そんなモン単純な事だろ!シンプルに俺の落とし前の付け方は徹底的にって話しなだけよ…まぁよ、オメェ達は他人を傷つけ踏みにじっている側だかんよ何も分かんねぇだろうけどな…」
「なぁオメェはさ、相手の純粋な思いを悪戯に踏みにじってそいつはまともにこの先、青春って言われる社会に出るまでの大切な時間をまともに生活して行けると思ってんのかい?否、社会に出てからもだな…」
「人間不信に女性不信…こんなもん抱えて楽しく生きて行けるのかねぇ」
「なっなっ何よ!たかが恋人と別れただけでしょ!好きな人が変わる、気持ちが変わるなんて普通にあることじゃない!」
「まさか、アンタは処女は結婚する相手に捧げろとか初めて付き合ったら一生好きじゃないと駄目とか言うの!マジキショっ!陰キャが考えそうな処女中なんだ」
百華は穴を見つけたつもりで息を吹き返し言葉を並べ立て三日月を侮蔑し見下しはじめた
「どうせ私と光くんの屋上での出来事見ながら興奮したり、ゲェーゲェーとNTRラノベの主人公みたいに吐いたりしていたんじゃないの!笑 惨めよね…でも良かったじゃない?私のHな顔や喘ぎ声聞けたわけだし!処女中の童貞には勿体ないくらいよ」
三日月はただ黙って最後まで百華の汚水のように垂れ流される言葉が切れるのを待っていた…
「でっ?他に言いてぇ事は?」
「ねぇみたいだな…最後まで話し聞かねぇからどぶ川のヘドロまみれみたいな言葉で的違いなぁ事を堂々と話せるんだなぁ…何周か廻って関心しちまうぜまったく」
「その面、三日月の分際で私を馬鹿にしやがってって面だな?」
「馬鹿にしてんぜ勿論…否、頭の可愛そうなヤツと哀れむ感じかなぁ」
」俺はよ、付き合う事もありゃあ、別れる事もある…違う人に惹かれちまう事もあるけど次に進むならきちんと向き合って互いに納得した答えの後にすんのが筋だって話ししようとしてたんだぜ」
「だがよ、テメェ達のやってる事は、他人から奪い愉悦に浸りたいだけだったり、快楽に依存して抜け出せなくなっただけの身勝手な理由だろうが!それがただ別れただけ?他の人を好きになっただけ?そんなもんがそこらじゅうに転がってるってぇのかよなぁ?」
「また黙りか…」
「呆れるわなぁマジでよ!この世界はフィクションじゃあねぇんだよ!寝取られて、絶望して間もなくヒロインが登場して壊れた心を癒してくれて、ざまぁしてハッピーエンドなんてねぇんだよ!」
「流行りのジャンルで大勢の目に止まり、本来その行為がどれだけ残酷なのかが薄くなり現実でゲーム感覚でやっちまう」
「男も女も、トロフィーか勲章みてぇに、突っ込んだ穴の数や銜え込んだ棒の数を自慢し多ければステータスが上がるとか本当にくだらねぇ」
「そんなもんで男や女の価値は決まると思ってる奴等にゃあこの程度酷い事じゃあねぇと俺は思うがな」
「人間の命はとっちゃあいねぇが、心は殺してるんだからな。罪には罰をって事だ!テメェ達の自業自得ってぇもんよ」
「そうやって俯いてたってよ、誰も助けてはくれねぇし、過去も未来も変わりやぁしねえぜ!」
「それとなぁ、俺だって落とし前付ける為だけに考えも無しにこんな事はしねぇさ…脅されていたり・無理矢理だったりする女子は一切映らねぇように調べ上げてネットには流れちゃあいねぇし、その事実は今頃ご両親から伝えられて居るだろうしな。まぁ、男の中にも虐めに合っていて無理矢理共犯にされちまってる奴等も居るようだからそっちも外してあるしな!ネットに流されている奴等は悪意を明確に持っているヤツ、自ら抜け出す努力をせず快楽に落ち彼氏の心を踏みにじったヤツってところだ分かったかな少しは?」
百華は震えながら囁いた
「どうしたらいいのよ…ネットに…私お嫁さんになりたいのに…」
「シランがな」
「なぁ?耳障りの良い言葉はどうだった?欲しい言葉や行為を与えて貰ってどうだった?可愛いキレイだとちやほやされてどうだった?気持ちよくて気分良かったんだろうな勘違いしちまうくらいによ」
「昔のオメェは違ったよな!中学の頃の話しをしてくれた時似よ、自分は暗くて引っ込みじあんだったけど、同じ趣味の友人が何人か居てとても楽しかったんだよな…!陽キャの女子に嫌な事言われたり、処女を馬鹿にされたりしたけど、自分は自分、人がどうであれ関係ないと気にしなかったんだよな!…友達が悪く言われた時小さな声でしか言い返せなかった自分が悔しくて、高校に入学したら勇気を出して人に話しかけられる自分に変わりたいと思っていたんだよな!…あの頃のオメェは俺から見てもどんなアイドルも勝てねぇくらい心も容姿もキレイで輝いてたぜ」
「今のオメェはどうだ?ぬるま湯にどっぷりつかって自分を無くしてる間に本当に大切なモンをどんどん零しちまってよぉ…そんなんが大人の女でイイ女で選ばれた人間なんか?あぁ?」
昔の自分を突きつけられた百華は傷の付いたレコード盤のように
「私は悪くない、私はキレイで人気者なの…陰キャみたいに処女を本当に好きな人にあげる為に大事にしてるなんて負け組の彼氏ができない言い訳で私は違う…私が男子を選ぶ立場なの…私は学年1…学園1のアイドルなの…」
とブツブツと繰り返しはじめた
「いい加減現実を見ろ!オメェが一番のアイドル?オメェ程度の女性なんか腐る程居るだろうよ!オメェの容姿は中の上か、上の下が正当な評価ってとこだろうよ!しかも今はタダのケバケバして中身から滲み出る醜さで一番のアイドルとは真逆の位置にいる女だろうな」
「本当に俺には汚物にしか見得ねぇよ!」
「いつまで現実を受け止めらんねぇで壊れてんだ?今からもっと残酷な現実を知らねぇといけねぇんだぞ!」
百華は髪の毛を振り乱しながらついに
「聞きたくない…知らない…全部全部ミカが悪いの…私は悪くない…私は欺されてレイプされただけ…可愛そうな被害者だから汚れてない…」
と支離滅裂な言葉を吐きはじめた…
「うるせぇぞ!このアマが!」
「いいかオメェはまず自ら光りに抱かれ大勢の男に股を開いた救いようのねぇ女だ!散々楽しんだんだから、お楽しみの代償も受け入れないとな?」
「誰の子供かわかんねぇがそんだけ大勢としてりゃあ妊娠してもおかしくねぇよな?良かったじゃあねえか父親は分かんねぇがお嫁さんになれて夢が一つ叶うよな?そして、色々と調べてるうちに分かったんだが、オメェ達が楽しんでいたグループの中によどうやら精病持ちがいたらしくてな、病気の内容までは興味ないから知らねぇが病気移されてねぇといいな」
「他にも、媚薬も非合法なものらしいし中毒性があるらしいからな、警察の取り調べやら検査やら色々されちまうんだろうな。男達の中にはマリファナや脱法ドラックを使ってたヤツも居たらしいからそれらも取り調べにあうかもな」
「ほらまだまだ現実は終わらねぇんだぞ!ちゃんと聞け!」
「皿に、両親はオメェにどんな答えを出すんだろうな?学校は中退、仕事も結婚もネットに漂う動画が邪魔をしてどうなるんだろうな?日常生活も同じだ!男達の視線が全て自分を性的に使える女として見てるんじゃあないかと言う恐怖にさらされたりもするかもな」
その言葉に百華は絶句した後には絶望が彼女を一気に浸食し震える唇で
「ねぇ…嘘でしょ…ねぇ…ミカ助けて下さい…裏切った事謝ります…私上手らしいから何でもこの先の人生ずっとご奉仕します。気持ちよくも沢山しますからどうか許して下さい…また三日月さんの彼女として側に居させて下さい…」
と必死に足に縋り付いてきた…そんなももかを見下ろしながら
「だが断る!」
「一度言って見たかったんだよなぁ」
「ふ、ふ、ふざけないで!私は真剣なのよ!」
切れるももかに俺は
「ふざけてねぇよ!なんで俺がオメェみたいな汚物引き取らなきゃなんねぇんだ?未練でもあるとか本気で思ってるなら頭沸いてんじゃあねえのか?今までの俺の言葉の何処に未練感じたのかねぇ?」
「そうそう勘違いされたままじゃあ俺も嫌だから言っておくがよ、オメェが盛ってる現場見て興奮したんじゃねぇかだの、吐き散らかしたんじゃあねぇかだのと、好き勝手言ってくれたがよ、正直何とも思わなかったぜ。俺の周りは中学で終わらせてる奴等ばかりだったし、人がダラダラしてる部屋で気にせず盛ってたヤツなんかも居たからよ!AVが流れてる程度くらいにしか感じなかったわ。残念だったなオメェの創造通りの惨めな姿じゃあなくてよ」
三日月の言葉を最後に百華は口をパクパクしながら虚空を虚ろな目で見つめながら沈黙の海に沈んで行った…
「結局は現実と未来を受け止められなかったみてぇだな…ハァー祭りもついに終わりか…どんな祭りでも祭りの後ってぇのはなんでこんなに寂しくなるのかねぇ」
俺は百華をその場に残しオヤジ達の元へと踵を返し歩を進めはじめた…




