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虚無戦史  作者: MIROKU
守護者(ガーディアン)編
1/143

クリスマスへ向けて!の巻!

 人間の意識の及ばぬ世界で、守護者ガーディアンの戦いは続いていた。


 ハロウィンの夜に現れた魔物の群れは「レディー・ハロウィーン」のローレンと、侍女の「フランケン・ナース」ゾフィーによって蹴散らされた。


「久々の出番ですね!」


 ナース服に身を包んだ人造人間ゾフィーは、久々の出番に緊張していた。


「あなたの軽さが、ちょっとねえ……」


 欧州系美少女のローレンはため息をついた。性格はきつめだが、秘めた慈愛は聖母のごとし――


 魔女のコスプレ(※実は「レディー・ハロウィーン」としての正装である)をしたローレンは、ゾフィーと共に虚無の彼方を見据えた。


 ハロウィンの戦いは終わったのだ。


 そしてまた来年の戦いが待つ――



   **



 そして、クリスマスへ向けて完璧商人始祖パーフェクトオリジンも動き出す。


 人知を越えた力を有し、世の経済を司る超人である「商人しょうじん」――


 その商人しょうじんの「始まりの十一人」だ。


 彼らもまたローレンと同じく、人々を祝福するために世の経済を司る。


「ツアッー!」


 白銀マンはスパーリング中だ。


 最北の白き世界の中で、白銀マンはガンマンと精神サイコマンの二人を同時に相手にする。


「シャババババ~、死力を尽くせ白銀マン!」


 眼マンは巨体に似合わぬハイキックを繰り出した。白銀マンは左腕のシールドでガードする。


「ニャガニャガ~、油断したら死にますよ~! サーベルサンダー・スコール!」


 精神マンは呼び寄せた雷雲から降り注ぐ雷光を、白銀マンへ次々に投げつける。


「ツアッー!」


 白銀マンは「パーフェクト・ディフェンダー」の構えで、雷光の雨を駆け抜ける。


 世界中の子どもを祝福するサンタクロース……


 その正体こそ「完璧商人始祖パーフェクトオリジン」である白銀マンなのだ。

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