最古の古代文字
✕最古の古代文字
「見たことない文字だ………取り敢えず……『スキャン』」
スキャン、分からない文字などを共通語に変える魔法、この魔法で大体は分かるのだが
「………解読されない…やっぱり神聖時代の………取り敢えずこの謎めいた文字を「神聖古代文字」って名付けよう。」
「神聖古代文字」と名付けたは良いものの、読み方がわからないため、一つ一つ手書き…と言っても少し特殊な物だがそれを行うことにした。
「『リアルライティング』……なんでこんな名前長いんだろ…まぁ良いや…見様見真似で………」
最初の一文を書き始めるすると、紙に書いた一文は、空中に浮かび上がり、一文字ずつ共通語に変わっていった。
「えっと…『この本を読む人がいるなら、最初の暗号を解いた者でしょう、この本は神聖12年の物です。』………神聖12年か……となると………嘘……40億年ぐらい前の本じゃね?」
この本のに記されてあった「神聖」、コレは時代または期を意味しており、神聖時代は最古の時代である、その次の時代から微生物が生まれ、水生生物が生まれ、恐竜が生まれ、我々の先祖が生まれ、我々が生きている…う〜ん長い!そして意味分っかんないぞ?
「まぁ取り敢えず…一文一文……書いていくしか…ないかな?」
その後、4時間程程かけて一枚を完成させた、『リアルライティング』も多少の魔力を使う、休みながら出ないと魔力切れにより「魔力酔い」になるのが厄介である。
「ふむ…しかしそうなると…この文は…」
大雑把に言えば、この著者は予言者で、遠い未来…つまり現在だ、魔法が衰えると予言して、現代の魔法をここに書き残す、しかし分からない者がやっても力に飲み込まれる恐れがある…と言う事で、その時代に存在した「出現法」と言う、特殊なインクを使って魔力を本に注ぎ込まないと読めなくなる方法をこの本に用いたと言うこと、そして次のページから魔法の事が書かれていると言う内容であった。
「…なる程……じゃあ次のページをっと……ん?」
最初に気付いたこと、それは、神聖古代文字と一緒に「♂」の記号があったのだ。
「コレは…オス?いや待て…確かこの文字…他にも「火星」って意味もあった筈…じゃあこのページはもしかして…」
ルゥースは手早く一文を書き、翻訳すると。
「『このページでは火属性の魔法ワードを記す、この部を書く時に注意せよ』か……なる程…」
そう言い、次の文章の一部を書いた瞬間だった。
「……え?」
少し抜けた声と同時に、書いた文字が光だし、爆発を起こしてしまったのだ。
「げほっ…げほっ…なんで爆発したんだ?つまり…この一部一部…火属性のそれも、爆発する物について書いてあるのか…なら挑戦するのみ…っとと…その前に…『メーター』」
メーター、自分に当たる攻撃を全て数値化し、被弾ダメージを無効化する魔法の一つである。
「さて…一つ一つ…と言っても多分1000くらいあると思うけど…やってみるか!」
そのあとルゥースは、とにかく文字の一部一部を書き始めた、ある文字は初期魔法程度の火力に対し、ある文字は下手したら部屋が黒焦げになるほどの爆発を起こす文字もあった。
「やっぱりやってみるものだな…あとは……『現在存在する文字はこれだ、ちなみに基本中の基本なのであしからず。』これで基本とか…昔は凄かったんだな…」
渋々感じて、次のページをめくる、すると次は「☿」の記号があった。
「この文字は………そう「水星」、水星だ…てことは…」
何かわかったのか、最初の一文を書いてみる。
「『このページでは水属性のワードを記す、後説明すべきは応用編だが、5属性を全て記し終わったら道は開くだろう、全て基礎基本からなりたっている』か…良いこと言うな、この人は…さて、」
一息ついて、一本液体の入った瓶を飲み干し、再び一部一部、気の遠くなるような作業を始めた。
「メイド長、最近ルゥース君部屋から出てきませんが…大丈夫でしょうか…」
カツナがメイドに質問された内容は、最近ルゥースが部屋から出て来ないということ、確かに、ここ3週間部屋に引き籠っているのは心配だ、何かを書いているような音はする、しかし中に入ろうとすると、魔力酔いで皆倒れてしまう…ならば手は一つしかない。
「仕方ありせん…私の千里眼で見てみましょう…」
「お願いします。」
千里眼、私持つ唯一無二の能力、人の感情、思考を読み取ったり、物越しの物体、人を見ることが出来る。
「………確かに何か書いてる……何かしらあの本……っ…な、何これ…」
「メ、メイド長?」
メイドの声で我に戻る、気付くと少し額から汗が出ていた。
「な、何を見たんですか?」
「……魔力補給薬の空瓶が大量に床に落ちていた。」
「で、でもあの補給薬って…」
そう、ルゥースが飲んだであろう補給薬は、飲んだら3日は魔法を使える程の濃度の高い補給薬、それを一目見たとき、20本は落ちていた、となると、3週間でとんでもないことをしているのだろう。
「ルゥース君…無事で居てくれ…」
私にはもう願うことしか出来なかった。
「はぁ…はぁ…はぁ…頭痛い…脳天かち割れる…けど…やっと終わった…さて…と…次は応用編だ…」
そう言い、一枚めくると、「♁」と「♆」の2つが記されていた。
「地球と……海王星?いや、宝珠と槍…武器か?取り敢えずこの次のページはぁ…無い…このページで最後なのか…さ、まずは最初の一文を書かないと。」
そう言いルゥースは、最初の一文を書く、本当だったら5日程で終わる所を、何故3週間掛かってしまったのか…それは長い道のりだった。
「よし…取り敢えず5属性終わったぞ…応用編…いや、演算式を作ろう、この文字があれば、多分いや…確実に…演算式を超えた演算式が出来る……と思うのだが…取り敢えず解体しようかな…『魔法式展開、只今から演算に入る。』」
そういった直後、魔法式こと魔法陣がルゥースの前に現れ、自動的に分解され、分解された一つ一つは、「火」に関するワードが含まれていた。
「さて……まずは要らない文字を除くか…」
そう言い、ルゥースは慣れた手付きで、ルゥースがいらないと認識した文字を消していく、消したワードは、30を超え、基本的に60のワードで成り立つ魔法陣の半分を消してしまったのだ。
「さて……やるぞ…」
そこからは苦難の時間であった。
「違う…これじゃない…」
出力が下がったり
「出力は上がるけどなぁ…」
出力は上がるが、それに比例した魔力を削られ
「あっ、やべ…」
時には演算式その物を解体してやり直すと言うこともしばしば…そんな苦戦を強いられおよそ5時間…ようやく
「か…完成…かな?試してみよう…出力10%で…『ファイヤ!』っやっばぁ!?」
演算式が完成し、試した結果…
「けほっ…けほっ…けほっけほっ…まさかここまでとは…」
初期魔法、では通常、机に火がつくかどうか程度の火力に対して、ルゥースが完成させた新しい『ファイヤ』は、部屋ごと全て丸焦げにしてしまった。
「………『クリーン』」
クリーンと言うと、白い光に包まれ、ススで黒くなった部屋がきれいになった。
「魔法はこれで大丈夫…かな?あとは…『メモリーログ』」
メモリーログ、一度使った魔法を頭の中にインプットし、何度も使えるようにする魔法である。
「うし、でも流石に愛用魔法は取り敢えず終わらせたい所…やってやるぞこのやろう!」
などと言い、ルゥースが愛用している魔法全て演算改良したためか、大量の魔力が必要なため、M・ポーションこと、魔力補給薬が大量に必要だったのだ。
「応用編は……一つだけ?名前は……『宝物具の扉』まずは文を……いや違う………もしかして…この本自体が魔法なのか?」
そう思い、本を掴み、目を瞑り、魔力の流れを読み取る。
「なる程…な…」
ルゥースは、一度本を閉じ、ルゥースは親指を立て、親指に全神経集中させ、魔力も集中させる。
「どうだ……」
その一転に集中させた魔力を本の上に乗せると、本の上に3枚の魔法陣が描かれた。
「3枚の魔法陣…基本的に1枚じゃないのか?」
と、呟いていると、
『ふむ、今の時代は基本的に魔法陣を1つしか展開しないのか?』
「ひゃぁあああああああああああ!?」
急に目の前に知らない人が出て、ルゥースは謎の悲鳴をあげて椅子からひっくり返ってしまった。
『そ、そこまで驚くものなのか…取り敢えず、私はノウル・ヘルエス、今は冥界だがね。』
「め…冥界……」
このヘルエスという人…軽々と冥界と言う物の、実際はとんでもないものなのだ。
『ふむ……しかしお主が……ほほぉ…』
「ヘルエスさん?なんでしょうか…」
『いやなに…久々に、面白い人を見つけたものでな……ところでルゥース君。』
「なんで名前を……いや、そこはおいといて…なんでしょうか。」
『君たち一家のクラッド家は元気かい?』
「………クラッド?」
『君の叔父にあってね、そのときに写真も見せてもらったんだ、自慢の息子だと、君の名前はクラッド・ソォトス・ルゥースだろ?』
「………僕はハイネじゃないんですか?」
そう言った瞬間、ヘルエスさんは、少し険しくなりこう言った。
『何だと?それは本気で言っているのか?』
「は、はい…僕が物心付いた時からずっと…ハイネ・ルゥースでした」
『いやまさか……しかしそうなると…今のハイネ家は…すまないルゥース君、少し待っててくれ。』
そう言い、ヘルエスさんとの通信が切れた、と思った瞬間だった。
『ルゥース君!』
「うおっ…っくりしたぁ…」
『ルゥース君、君の本当の両親は既に死んでいるぞ!』
「………え?」
それは、あまりにも急な話だった。