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異世界魔法ライフ  作者: Ria
異世界魔法ライフ<1>
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異世界魔法ライフ<1> Ⅶ異世界での弟子はすごい

 あの後、軽く自己紹介をした。

 ミサは今は一人で暮らしているらしい。両親とも共働きで、まず帰ってこないそうだ。姉は、王国の騎士団の副団長で、とっても強いとのことだ。ミサは生まれつき体が弱く、あまり激しい運動はできないらしい。だから、あまり動かないイメージ魔法を小さいときから使いたいと、思っていたらしく、初めて使っている人を見て教えてほしいと思ったようだ。

「魔法が使われていたのは、とっても昔のことだと、聞いたことがあります。今では伝承されていないはずですが、、、どうして使えているのですか?」

「それは、、、」

 俺は最近あったことをすべて話した。この世界に飛んできたことを除いて。

「それはすごいです。私なんか、体が弱いので遺跡なんて行けないですし。あ、でも、お姉ちゃんならひとっとびですね。」

「いや、お前の姉ちゃんってホントに人か?!」

「はい、そうですけど?」

 ミサの感覚がおかしいことだけは分かった。でも、一回姉とも会ってみたい。果たして、どんな化け物なのやら。

「両親に弟子入りのことを報告に行くので、一緒についてきてください。」

「え、報告って?」

「え、知らないんですか?この国では弟子はちゃんとした職業になりますし、親に報告するのが普通です。」 そんなの知らん。俺の今の職業は魔導士でいいのやら。下手したら、無職、ニートだ。

「とりあえず、ついて来てください。」

 特にやることもなかったので、ラビスお婆さんに言って早速行くことにした。


~王城にて~

ミサの両親は優しかった。ミサがやりたいことをやるようにと。何に弟子入りしたかは深くは踏み込んでこなかった。

 ついでに、ミサの姉のところにもいくことになった。今は、闘技場で騎士たちの訓練を指導しているらしい。

「あ、姉さん!」

 ミサが駆けていった。姉も忙しく、あまり会えていないらしい。

「あら!ミサ!元気でしたか?」

「はい!えっと、、、こちらが、姉のリサです。」

 ミサよりも濃い青の髪をしていた。瞳は黄色。164㎝ぐらい。おしとやかな感じ。

「ども、カイトと言います。よろしくお願いします。」

 そして、今日あったことを説明した。すると、、、

「あの、頭の方は大丈夫ですか?」

 と言われた。まあ、そりゃそうだ。

「いや、嘘じゃないです。ホントです。」

「じゃあ、勝負してみます?お魔法が使えるのなら戦えるはずです。」

 決闘ってことか?見た目に反して好戦的だ。

「別に、いいですよ。」

「ちょっと待ってください!カイトさんが死んでしまいます!」

「え?」 

 俺が、死ぬ?

「大丈夫です。2割程度しか力を入れませんので・」

「で、でも、、、。」

 心配を消してやらないとな。

「ミサ。大丈夫だ。俺はそんなに弱くないぞ?」

 少し悩んだ末、静かにうなずいた。渋々納得してくれたようだ。

 リサさんはもう、準備万端らしい。指導を受けていた兵士たちも何事かとこっちを見ていた。

「じゃあ、行きますよ?それ!」

 リサさんは10mの距離を一歩で、詰めてきた。そして、上から振り下ろした剣を俺は片手剣で受け止めた。

「早ええええ!」

 ここまで、2秒足らず。リサさんの身体能力はどうかしていた。このまま、競り合ってたら、パワー負けする。どうにか押し返したい。しょうがないが、いきなり秘策を使うことにした。

「フレイオ!」

「え?きゃ!」

 俺の剣は炎を纏った。リサさんは驚いて、後ろに飛び退いた。とりあえず、距離を開けることができた。遠距離なら得意分野だ。俺は炎の纏った剣をそのままリサさんに向かって振った。すると、炎の斬撃がそのまま飛んでいった。炎と無の属性を掛け合わせた技。スピードが特別速いわけではないが、威力はまあまああるだろう。リサさんには軽く薙ぎ払われたが。

「どんどんいきますよ。フル・フレイオ!」

 とりあえず、火力を最大にしてみた。さっきの火力と比べると1:10といったところだ。これで、そう簡単には相殺できないだろう。ちなみに、剣本体には熱が伝わらないようにしたので溶けはしない。俺は連続で斬撃を放ち続けた。リサさんは防戦一方だ。

「・・・押し切れるか?」

そう思った時、リサさんが剣を一振りした。すると、暴風が吹き荒れた。

「うお!?」

 周りで見ていた野次馬は吹き飛んでいった。ミサは、物陰に隠れていて大丈夫だったようだ。威力がおかしい。

「今日はここまでにしておきましょう。ここでは狭すぎます。それに少し疲れました。」

 そう言いながら、汗一つ掻いていない。

「は、はい。ありがとうございました。」

 このまま続けてたら、下手すると死んでたかもしれない。まだまだ、所業が足りなそうだ。

「妹をよろしくお願いします。あなたなら、任せて大丈夫そうです。どうか、小さい頃からの夢を叶えてあげてください。」

「はい。善処します!」

 なんかものすごく、敬語になってしまった。これから、どう教えたらいいんだか。てか、これそんな壮大な話だったけ?

 俺たちはその後、王城を後にした。

「カイトさん!もうあんな無茶はやめてください!死んじゃいます!」

「ああ、わかった。あれは本当に死ぬな。」

 リサさんなら、軽くあの闘技場を吹き飛ばせそうだ。

「わかればいいんです!わかれば。」

 なぜが自慢げだった。

「なんせ、お姉ちゃんは団長よりも強いんですから。」

「ええ?!そうなん?」

 団長さん可哀そう。

「今から、私の家に行きます。あまり、ラビスお婆さんのお世話になるわけにもいかないので。」

「え、あ、うん、、、。」

 まじですか。


「ここです。」

 ラビスお婆さんに事情を説明し、お礼を言った後、ミサの家に来ていた。

「おお、結構でかいな。」

 ミサの身分は貴族ぐらいの階級なんじゃないだろうか。その後、軽く家の中を案内してもらった。

 弟子が出来たと言っても、何をすればいいのかわかんないな。明日からどうしよう。


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