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異世界魔法ライフ  作者: Ria
異世界魔法ライフ<1>
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異世界魔法ライフ<1> Ⅵ異世界だからこそ魔法が使いたい!

お待たせしました(?)やっとこさ、ヒロインの登場です。

 次の日の午前11時ごろ、あれからとりあえず王都まで帰って来た。山の麓の宿で一泊しているときに、「魔法の基礎」は、まあまあ読んだ。重要そうな部分は、

”魔法には属性がある。私が見つけられたのは、火、水(氷)、風、そして、無、の4属性のみだ。私が見つけた以外にもあるだろう。私は火属性を研究し、それ以外は信頼できる仲間に託した。”

 ってな感じだ。


 行く当てもないのでとりあえず、ラビスお婆さんの家に行ってみることにした。どんな反応をされるだろう。


 コン、コン・・・。反応ないかな。留守か?

「はーい」

 あ、居た。家の戸が開いた。

「あ~、あなただったのね。上がっていくかい?」

「はい。お邪魔します。」

 遠慮なんて言葉は現世に置いてきました。ラビスお婆さんに今回、何があったか話した。

「なんと、魔法を使えるようになったんですよ!」

「へえ、見せてくれるかい。」

「え、あ、はい。」

 あれ、思ったより反応薄いなあ。

「じゃあ、明かりをともす魔法を。」

 あれから、少し練習してロウソクなんかには点けれるようになった。しかも、ロウソクは減らず、永久に消さない限りは消えないらしい。

「フル・フレイオ!」

 ボッと手の中で音がした。熱も暴走せず、一定で保てるようになった。

「すごいじゃない!あ、ちょっと待ってなさい。」

 ラビスお婆さんは何処かに駆けて行った。僕は火を消して待っていた。数分後、古びた本を持って帰って来た。

「あなたに、これをあげるわ。」

「・・・これは!白の書?!」

 絶対あれだよね!魔導書だよね?!

「私の祖先は、その本を書いた、ライオネル・ドラゴニスさんのお友達だったの。それで魔法の研究を手伝ってたらしいの。」

「ええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!」

「私は魔力は一般の人よりはあるらしいけど、適性がないから使えないの。」

「そ、そうなんですか、、、。でも、なんで最初に教えてくれなかったんですか?」

 一番の疑問点。魔法に興味あるのは伝わってたはずなのに、なんで教えてくれなかったんだろう。

「それは、あなたにも適性がなかったら、落ち込んじゃうでしょう?だから、わざわざは言わなかったのよ。それに、無属性は適合者が少ないらしいから。」

 ラビスお婆さんなりの優しさだった。

 俺には無属性魔法は使えるのか試したところ、それなりに使えた。無属性魔法の基本呪文は「ノウン」で、どういったものなのかというと、物体に物理的にはたらく魔法のようだ。日常生活で役立ちそうだ。


 それから数日間、ラビスお婆さんの家で魔法を練習しながら生活していた。ラビスお婆さん優しすぎないですか、、、。今回は魔法を使って前回よりも家事の手伝いを出来ていた。暖炉に火をつけたり、かまどに火をつけたり、なんやかんや役でっていたと思う。勿論、火以外にもね。


 再びラビスお婆さんの家で暮らし始めて1週間後、庭で魔法の練習ついでに、雑草を燃やしていた時のことだ。

 ・・・妙に視線を感じる、、、。辺りを見回してみると、家の外の木の陰に人影があった。今、完全にこっち見てたよね?見られてたよね?見られてたなら隠さなくてもいいよね?ね?ね?

「おーい、そこの君、そんなところで何してるのー。」

「、、、、、、、、、、、」

 あれ、返事も物音もしない。でも、確かにいるよな~。・・・もう一回呼んでみるか。

「おーい、そこの木の後ろにいる君。そんなところで何してるんだい?」

「・・・・・わたし、ですか?」

「うん、そうそう。何してるの?」

「なんだか、草木の焦げる匂いがしたんで様子を見に来たら、放火魔さんが勝手にラビスお婆さんの家に入って火事を起こそうとしている所を目撃してしまったところです。」

「酷くない?!」

 木陰に隠れたまま、初めて見た人にこの評価だ。なかなか筋が強そうだ。

「俺は放火魔じゃないし、不審者でもない。俺は居候だ。庭の雑草掃除をしてただけだ。」

 そこで、やっと出てきてくれた。出てきたのは中学生ぐらいの女の子だった。淡い青色が混ざった銀髪で、目の色は綺麗な黄色をしていて、満月を連想させた。

「そうなんですか。で、火は消さないんでいいんですか?もう燃え終わっているようですけど。」

 振り返ると、確かに燃え終わって灰になっていたが、俺が消してないから燃え続けていた。

「消さないと。ありがとな。」

「いえ、礼を言われるようなことでは、、、」


 パァン!!


 俺が柏手を打つと、火は全部消えた。俺は火属性ならほぼ完璧に使いこなせるようになっていた。

「な、なんですか今の?・・・突然火が消えた?」

 この際だからもういいか。

「ああ、これか?今のは魔法を使ってただけだよ。その方が刈るより楽だからね。」

「ま、魔法?」

 うん。そんな反応だよね。今なら不審者扱いされても怒らないキャンペーン中。

「・・・すごい・・・」

うんうん。そうでしょって、え?

「私の名前は、ミサ・メセトルーナ。私を弟子にしてください!」

「ええええええええええぇぇぇぇぇぇぇ!!」

 異世界に来て約1カ月、一番弟子が出来てしまいました。


 後日談。ミサの体に俺の魔力を通して魔力量を調べたところ、俺に引けを取らないぐらいあった。やはりなかなか筋がいい弟子だ。

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