異世界魔法ライフ<1> Ⅲ異世界の服はやっぱり特殊
知人に誤字があったと言われたので、直しました。ありがとうございました。
今日は、お金も集まったし、服でも買いに行くか。この服装だとこの先困りそうだし。
「ラビスお婆さん、この辺に服売っているところありません?」
「ああ、あるよ。大通りを進んでいこと大きめの店があるから。」
「ありがとうございます。」
大通りは今日も混んでいた。少し進むと、ライノス被服店、という看板がみえた。ここだな。とりあえず中に入ってみると、色々な服がところせました並べられていた。
「いらっしゃいませ。お客様、今日はどういったご用件で。」
そこに立っていたのは、9歳ぐらいに見える少年だった。背は小さいし、顔立ちも子供だった。
「えっと・・・店長さんですか?」
「はい、そうですが・・・」
うん。子供にしか見えない。
「ちなみに、今いくつです?」
「ことしで、二十四です。」
マジか。おかしいでしょ。他の店員さんの方がデカいし。まあ、今は店長さんのことはどうでもいい。さっさと、服を買って帰ろう。どんなものがいいだろうか。遺跡とか行ってみたいし、動きやすくて、頑丈なものがいいな。
「なんか、動きやすくて、そこまで重くない服ってあります?」
「そりゃあ、もちろん。この店に無い服などほぼないでしょう。」
そう自慢してから、店長はバックヤードに入っていった。そういえば、ネームプレートにクロスって、書いてあったな。
しばらくすると、クロス店長が戻って来た。店長よりも持っている服の方がおおきい。
「こちらなんてどうでしょう。」
そう言って出してきたのは、身軽そうだがピーターパンみたいな服だった。これを俺が着るのはなんだか痛々しい。
「次はこれです。」
次に出てきたのは、ローマやギリシャの話に出てきそうな服だった。ここは、ギリシャじゃありません。
「では、こちらはどうでしょう。」
そう言って取り出したのは、何の変哲もない、異世界物でよく見かけるような、冒険者の服だった。動きやすそうだし、軽そうだった。
「この服は、動きやすいうえに、軽い。さらに!この服には”ワイバーン”のうろこが使われていて、火に強いんです。燃えないし、保温性もあって、寒さにも強い!どうでしょう。」
ワイバーン?あの、火を吹いている竜のイメージがあるやつ?なんか高そう。
「ちなみに、いくらですか?」
「少し高めで、2万リルになります。」
いまは、15万リル持っている。全然足りる。
「じゃあ、買います。」
また稼げばいいし、買っておこう。
「ありがとうございましたー。」
早速その服を着て帰った。なんか、ローブみたいなのもつけてくれた。機会があったらまた行こう。
元居た世界の服は、取っておこう。いずれ、何かの役には立つはず。
* * * * * * * * * * * *
その頃、店では、
「店長、さっきの人が来てた服、何だったんですか?見たこともないし。」
「うーん。わかんないけど、かなりいいものを使ってそうだった。見たこともないし。彼は一体、何者だったんだろうね。」
と、カイトが少し、不気味がられていた。