プロローグ
楽しんで読んでください、もちろんこうすればいい、リクエストなども受け付けます
その悲劇は、少女が森の奥にある家に入る声から始まる。
「こんにちは…おばあちゃん、元気?」
薄暗く、閑散としている家のドアを開けた少女の顔は一抹の不安と恐怖心を帯びていた。少女は、慎重に、廊下歩いて行く。二階から木の軋む音が聞こえる。まるで、悲鳴を挙げているようだった。
少女は、緩やかな階段をゆっくりと進んでいく。改めて見ると、祖母の家は広いと感じる。
二階には、少女の祖母の寝室がある。そこに老婆がいるはずである。少女が寝室に入ると、そこには山のように積まれている本と、ベッドの上で寝ている老婆を見つけた。
しかし、微かに獣のような匂いが香ってくることに少女は一抹の疑念を持った。
「おばあちゃん、大丈夫?」
少女は尋ねた。
「ああ、大丈夫だよ。」
老婆が、優しい返事をした。
しかし、老婆は年齢にしては、やや猛々しい声をしていた。
はて、と少女は考える。なぜなら、彼女の知っている祖母は、こんな声をしないからだ。
「少し風邪を曳いてしまってねぇ。」
老婆は続ける。
風邪と聞いた金髪の少女は、自分の籠の中を漁る。
「あら、困ったわ、お薬を持っていない。どうしましょう?」
どうやら薬を探していたようだった少女は、その事実を告げる。しかし老婆は、朗らかになだめる。
「いやいや、大丈夫さ。何。あんたという薬があるからねぇ。」
「え、私!?」
少女の顔は顔を綻んだ、今の彼女は祖母に頼りにされた幸福感でいっぱいなのだ。。
しかし、次の一言で多幸感は恐怖と混乱に変わる。
「そうさ、お前みたいなとても柔らかそうで、美味そうな娘は、俺にとってはババアの何倍もの効果がある薬さ!」
その声はもう偽ることを忘れ、その姿は、隠すことを辞め、その茶色い体毛を惜しげもなく見せつけ、さっき置かれてあった沢山の本と同じかそれ以上の身長があり、口には、大きな牙がギラギラと光を纏う。
老婆はずっとこの顔を少女に見せないようにしてた。なぜか。そう、その獣は少女を食べるための偽装を行ったのだ。
事の顛末を処理し終えた少女は叫び、家から出ようとした。が、もう遅い。もう狼は、目の前に。
「キャァぁぁぁぁぁぁぁ」
「はい、カット。」
周りが明るくなり、周りには沢山の機材。荘厳な家を取り囲むように設置している、そう、これはスタジオ。しかし、ただのスタジオではない。ここはストーリーテラースタジオ。まあ、簡単な話、物語の骨組みを考え、それを作者になるであろう人間の頭に(勝手に)インプットさせる施設だ。
遅れて申し訳ありません。私、天の声ならぬ雲の声を勤めさせていきます、シュガーです。
今ある上の文ぜーんぶ私が書いております。
さて、この世界についてはおいおい話すつもりですが… おや、家の中にいたあの役者二人も出てきました、それになにやらディレクターも何か二人に行っているようです。行ってみましょう。
え? 邪魔にならないかって?
心配ご無用! ノーーーーーープロブレッマ!
私とあなたは、彼らには見えない。だからこっそり密着ドキュメンタリーなんかも可能なのです! さて、改めていきましょうか。
おっと、その前にもう一言だけ…
ウェルカム・トゥー・ザ・ストーリーワールド!!!
この世界に遊びにきてくれてありがとう!
いかがだったでしょうか?楽しめたら至高です。また言いますが、レビューをお願いしたいです。