第一話 エピローグ
「はよーっす姫。」
「うん、おはよう和也くん。」
シンフォニアから帰ってきて二ヶ月が過ぎようとしていた。あれから、俺達は呼ばれていない。なんだかもっと、頻繁に呼ばれる物だと思っていたから拍子抜けだな。
「もう、あれから二ヶ月なんだね。」
「そうだな、呼ばれないのはいいことなんだけど、エルフィとか元気にしてっかな?」
せめて、手紙でもなんでもいいから、向こうとの連絡が取れればいいのにな。
そうそう、話は変わるが、シンフォニアから帰ってきた時は大変だったぜ。怪我はないかと乙姫さんに体を触られまくったり、親父はよくやったなとか言って気色わりーし、でもそんな事より驚いたのが、シンフォニアで三日以上いたのに、たった二時間くらいしか経ってなかったんだよ。ホント、もう常識が通用しないと改めて感じたよ。なんでも世界が違うから、時間の流れも違うとか親父は言っていたが。まぁ、深く考えてもわかりゃしないだろうぜ。
「さぁ!今日も頑張ろうね、和也くん!」
という訳で、シンフォニアの事ばかり気にしてもしょうがないし、今はこっちの世界を平和に暮らしていれば、それでいいだろう。
「ほら、早く行こうよ!遅刻しちゃうよ!」
姫から手を伸ばされ、早く行こうと手招きされた。
「ああ!今いくよ。」
アスファルトを蹴り出し走る、その上空には青空が広がっていた。
これで第一話が完結です。ど素人なりに頑張ってみましたが、いかがでしたか?最初の前書きにもあったように、楽しんでいただけたら嬉しいです。まだ続きますが、よろしければお付き合いください。