神と会う4日目
はい、あれからトレガーを有無を言わさず寝かせて、自分もさっさと寝ました。
と見せ掛けて、風呂場らしき場所を見つけました。
…入りたい入りたい入りたい入りたい入りたい!!
しかし、見ると水の無い広い浴槽のみでした。
…やり方分かんないからなぁ。
…風呂の構造詳しい人欲しいです。
よし、早急に水回り担当探そう。
とりあえず、水道らしきものから水を出し、身体を洗う事にした。
冷たいよ~;
紗季はなんとか身体を洗い、終えると城内を歩き出した。
…料理人
警備
清掃係
洗濯係
考えればキリが無いが、まず必要な役目は分かる。
政治が出来る人。
なぜなら、国をまわす方法は分からないからだ。
考えながら歩いていると、城外に出ていた。
城外には、井戸や庭園等が見つけられる。
紗季はなんとなしに歩き、城の北側に向かった。
すると、一昨日までは気付かなかった建物があった。
それは屋根と壁が白色に統一され、清廉な空気が感じられる。
…なんていうか
神殿っぽい?
妙に気になり、足を踏み入れた。
その頃には、辺りは明るくなってきていた。
ゆっくり足を進めると、中には祭壇の様な物以外特には見当たらなかった。
紗季は真っ直ぐ歩いて行くと、中央にある水晶に触れる。
「…綺麗。」
その瞬間、神殿内が光に包まれた。
…何?!
眩し!
紗季が目を細めて水晶を見つめると、中から人影が現れた。
人影は次第に大きくなり、長い金色の髪に気だるそうな表情の男性に変わっていく。
男性は、紗季を見付けると口角を上げた。
「…あ、やあ?君が新しい王だね。…よろしく。私はこの世界の神だよ。」
紗季は神の科白が終わった瞬間、カッと目を見開き、息を吸い込んだ。
「…おっせんだよ!!てめぇぇぇーーーー!!!!!!普通初めに出るだろうがぁ!!」
紗季の形相に、神は初めて人間に恐れを抱いたのであった。
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