手紙と祈り
手紙を書かなくなった世界である日少女がおばあちゃんちでほこりをかぶった箱の中に色とりどりの便箋を見つけた。
それを見た時軽くて何に使うかわからなかったけど、AIに聞くとそれは便せんだということを教えてくれた
父や母もあまり興味なさげに各々仮想空間に夢中で話を聞こうともしない
だから弱った手で手紙を書く、少女たちの世界には友情もなくあるのはただただ、楽しくて抜け出せない世界がそこには広がっている。
そんな彼女が初めて書いた手紙はAIにむけてだった
いつもありがとうと指を動かすこともなくなった世界ではひものようによれよれだったがAIのルカだけは見てくれたとっても喜んでくれた
それから積み木など、昔のもので隠れて遊ぶようになった私はそれでも、親は私を見ない。
見てくれるはずもなくただ時は進む——
そんな親が子供の成長に興味を示さないことで、放たれる悪意はそこに存在しないかのように進んでいく そうして、読まれない手紙と私は……
私は、父と母を殺して大人になったえぇ、本当に殺したのです
あぁ、あの時一瞬でも私を見てくれたら違ったかもしれないのに
よれよれの字で書いた「わたしをみて」の文字なんて気にも留めなかったんでしょうね
祈りを込めて書いた手紙ただの紙切れ、私をちゃんと見てくれていたのはAIのルカのみ
私は無意味な精神病棟出ることのできない箱の中で、読まれなかった手紙のこと永遠に思い出すのです




