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3話 隣の名探偵

書くの楽しくなってきた

 教室に入ると、先生はまだ来ていないようで、クラスの奴らは各々で集まって話していた。あと数分で先生が来るというのに席についている人はほとんどいなかった。俺たちより先に教室に入った(そら)は何人ものクラスメイトに囲まれていた。


「天ちゃん遅かったね。どしたん?」

「真莉ちゃんに借りた本読んでたら寝るの遅くなっちゃって」


 天がクラスメイトと話す姿を横目に見ながら、俺と鈴宮は自分の席に向かった。俺の席は今一番窓側にあり、天の席から少し離れた場所にある。自分の席に着いた俺は鞄を机に置き、椅子に座った。


「ふぅー」


 全身の力を抜くように息を吐いた。体をどっと疲れが襲う。数秒目をつぶってから天に言われた言葉を思い出す。


『それもウソ。まーくんもはなちゃんも言ってた。最近のはるちゃんは私たちを避けてる気がするって』


 天だけじゃなく、二人も気づき始めてる。

 

 中学まではクラスの数も多くはなかったため、幼馴染の誰かしらと一緒にいることが多かった。この頃も何度か彼らの誘いを断ったことはあったが、彼らが気づく気配はなかった。高校に入ってからはクラスの数も増え、合同の授業や直接会いに行ったりしない限り学校で会うことも少なくなった。さらに、何十人もの顔見知りができたため、誘いを断る口実が増えたのだ。俺は彼らに誘われるたびに、何かしら理由を付けて誘いを断ってきた。誘いに乗ったのは入学してから最初の一週間だけだっただろう。


 学校に俺と彼らの関係が広まるまでの一週間だけ。


 ……流石に露骨だったな。


 これまでの自身の行動を考えていると、隣の席から声をかけられた。


「おはよう。黒川君」


 声がした方を向くと、眼鏡をかけた女の子が座っていた。


「おはよう。白石さん」


 彼女は白石凛音(りおん)。現在俺と席が隣になっている女の子。ポニーテールと眼鏡をかけている姿が特徴的。本が好きなことに加え、図書委員であるのでよく図書室で姿を見かける。今も彼女の手には紙のカバーがついた本がある。彼女とは中学の同級生だ。ある出来事から話すようになり、今ではおすすめの本を紹介し合うほど仲良くなった。


「今日の黒川君、いつもより疲れた顔をしてる」

「ここに来るまでに走ったからね。そりゃあ疲れた顔になるよ」


 先ほどの天との問答から反省し、慎重に考えてから嘘をつく。実際、少し走って疲れた。バレない嘘をつくには半分くらい事実を混ぜればいいと、昔何かで聞いた気がする。


 これなら俺のことをよく知ってるあいつら以外にはバレることはな―


「月見さんと何かあった?」


 一発でバレた。あまりの速さに俺は固まった。


「……なんでわかったの」

「ふふ、なんででしょう」


 白石さんは持ってた本で口元を隠しながら答えた。


 かわっ…!


 俺はつい顔をそらしてしまった。不意打ちでその仕草はよくない。少し顔が熱くなった気がする。


 この人こういうことするんだよなぁ。多分無意識だけど。それにしてもなぜバレたんだ。昔聞いたあれは嘘だったのか、それとも俺って嘘つくのが下手なのか?


 考え込む俺に白石さんは語る。

 

「月見さんが教室に入ってきてすぐに黒川君達も来たでしょ? それでさっきまで三人は一緒にいたのかなって。基本的に笑顔の月見さんがほんの少し顔を曇らせてたから、幼馴染の黒川君と何か話してた。それを鈴宮君が仲裁に入った」


 この人ミステリーの本読みすぎて名探偵にでもになったのか?

 

 あまりに正確な推理に俺は言葉を失った。


「合ってる?」

「……正解です」

「やった」


 白石さんは嬉しそうにほほ笑む。俺は彼女を横目に見ながら、次の質問を警戒した。彼女の推理力なら俺が天と何を話していたのかわかるのではないか、俺が天達に対して何を思っているのか見透かされるのではないか。今俺が抱えているものを彼女に知られたくはない。俺は頭を回転させ、次の質問を回避する方法を考えた。


 だが、彼女はそれ以上このことについて詮索することはなかった。


「そうそう。昨日、黒川君が好きそうな小説を図書室で見つけたんだけど、どう?」


 そう言いながら白石さんは先ほどから持っていた本を見せてきた。警戒していた俺は予想外の言葉に動揺し、完全に固まってしまった。


「……あれ? 好みの本じゃなかった? もしかしてもう読んだことがある本だった?」

「……あっ、いや……、そんなこと……ない」


 言葉を返してこない俺に対して慌て始めた白石さんを目にし、再起動した俺は言葉を詰まらせながら返した。


「よかったぁ。今は私が借りてるけど、読み終えたら教えるから図書室に借りに来てよ。とっておくから」

「……うん、わかった」


 返事を聞いた白石はにこりと笑い、本の続きを読み始めた。俺も体を前に向ける。


 ちょっとだけ疲れがなくなった……かも。


 そんなことを思っていた俺は気づかなった。俺たち二人のことをずっと見ていた人物に。


「どったの、天ちゃん?」

「ううん、何でもないよ」


 教室のドアがガラガラと開かれる。


「いや~ごめんごめん。遅れちゃった」


 そう言いながら担任の先生が入ってくる。


「ちょっと遅れちゃったけど、じゃ今から朝のホームルームを始めまーす」


文章書くほど一、二話目がどれだけ修正だらけなのかに気が付く。あと単純に文が下手だし。もう何回編集したかわからない

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