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勝ち抜き戦前日

 勝ち抜き戦のために特訓を始めた。


 三人は時間がない中仕上げないといけなかった。


 初日のトレーニング室から数日が経過して、いよいよ明日に試験日だ。


 あの日以降、マルタは俺から教わることより一人でトレーニング室へ入って特訓をしていた。


 一度だけ彼女がトレーニング室に入る前に話しかけたことがある。


 その時は「私よりリサについて行って欲しい」とだけ言っていた。


 俺はその言葉を受け取りリサを重点的に鍛えた。


 でも一週間ぐらいで急激に強くなることはないので、俺が敵の強さをイメージしてやり合うことで目や身体を慣らしていくことが重要だ。あと魔力量が少ないことも彼女の足枷となっていた。魔力切れで負けることが人よりも多い。なのでリサには一週間ぐらい魔力切れを沢山起こさせた。


 何故、魔力切れを起こさせる必要があるのかと思っている人がいるかもしれない。


 理由は簡単で、彼女自身が魔力を使えるラインを知っておく必要があるからだ。


 自分の魔力量を知らずに戦う奴はいない。


 ましてや学年でトップクラスに集まる強い奴らが相手だ。そんな相手を戦うんだ。少なくとも平民クラスの連中相手には一勝してもらいたいと考えている。


「それにしても…動きがマシになってきたじゃないか?」


「ありがとう。でもさ、ハァハァハァ…何で動き回っているのに疲れていないの?」と彼女は息を切らしている。


「俺も疲れているぞ」とは言ったが全然疲れていない。強いて言えば連日の付き合いに疲れている。


 アレンとリサはお互いに魔力武器生成(マジカル・テロム)を発動して戦っていた。


 まずは、短剣(ダガー)一本を持って接近戦の復習をした。リサも(スピアー)をこちらに向けて突き刺そうとしてきたり風魔力を放つという初日では考えられない相手に攻撃を放つ術を学ぶことが出来ていた。


 次に遠距離戦の戦い方も復習した。これは短剣(ダガー)を数十本を彼女に一本一本放った。彼女は風魔力で全ての短剣(ダガー)を弾くことに成功した後、強力な風魔力を一発放って来た。俺は軽々しく避けた。


 強力な一撃を放った後、彼女は気絶することなくその場で立っていることが出来ていた。


 自身で魔力の出力を考えることが出来ていた。


「自身の魔力量を限界まで知り、自身の戦い方を学ぶことが出来たね」


「うん。明日一勝でも出来るように頑張るよ!」


 リサの顔から汗が滴る。これを見てると彼女の頑張りがわかる。


「どうしたの?」


「何でもない」


(あまり見るのはやめとくか)


 俺たちが帰る用意をしているとトレーニング室にマルタが入ってきた。


「初日ぶりだな」


 俺が声をかけると彼女は真っ直ぐこちらを見て「私の攻撃を受けてみて欲しいの」と入ってきてすぐに魔力武器生成(マジカル・テロム)を発動させた。


「特訓の成果を見せてみろ」


 俺が魔力武器生成(マジカル・テロム)を発動するとマルタは素早く矢を放った。


 連発で放った矢に対して避ける作業だと今までだったら思っていただろう。ただ一人でトレーニング室に入っていたことを知っている。だから何か得たと考えている。


 俺が矢を交わしていると一本だけ炎の矢の軌道が曲がっているのが見えた。その矢を短剣(ダガー)で弾き返した。その瞬間、虚をつかれた一撃を右腕に一本の矢が刺さることになる。


「隠していたのか」


 マルタは、俺が一本だけ軌道が変化した炎の矢を対処すると判断し、炎の矢に隠れて普通の矢を立て続けに放つことで、炎の矢を対処したら炎で隠れた普通の矢に気づかずに刺されることを学んだのだろう。


「そうよ!」


 俺は矢をとった。


「マルタちゃん!凄いよ」


「リサちゃんも特訓お疲れ様」


 二人は近づいてハグをしていた。


(さて、明日の試験はどのような結末が待っているのか)


 窓の外は綺麗な夕暮れ時だった。





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