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特訓開始

 試験まで一週間が経過した。


 今日は休日ということもあり、誰にも邪魔されずに実践的に始めることができる。


 昨日の放課後は、他クラスの人達がこちらの様子を視察していたので適当に話すだけで切り上げた。


 他クラスの人達の様子は、ガイルとユーリの二人が視察してくれて色々と教えてくれた。


 視察してくれたガイルは、アレンより弱いとだけ言って何も情報を得ることは出来ない。ただしユーリは敵の魔力武器生成に付いて情報を得てくれた。


 出場してくる中でも、一際目立ったのは魔導学者クラスの連中と王族・貴族クラスのレオン・スクロフトと銀髪の生徒会に所属しているイザベラ・グレイスだ。


 まず、最も面白い戦い方をしてくるのは魔導クラスの連中だろう。奴らは魔力武器生成(マジカル・テロム)を使用せずに古代魔法の文献を学び、自身の杖を振るい魔法を発動してくる。まぁそれは建前で本当の理由は宗教的な話で親か親戚が魔導(パスイブ)教という古から続く世界中で広がっている宗教だ。他の国では魔導(パスイブ)教が国民の九割を占める所もある。

 ここアムル学園では変わっている奴らだ。


 そして王族・貴族クラスの奴らは気を付けるべき相手はレオン・スクロフト。イザベラ・グレイスの二人だ。レオンは光魔力を扱い、イザベラは水魔力を扱うようだ。二人の魔力武器生成に関しては情報を拾うことは出来なかったらしい。どうやら徹底的に隠しているようだ。だが前日まで動きを見張らせるようガイルとユーリに頼んでおくか。


 なお平民クラスは調べる必要がないと判断した。


 こうして他クラスも試験に気合が入っている事が分かったので俺たちも気合を入れて今トレーニングをしている。


 場所は学園の敷地内にある室内トレーニング部屋だ。


 この場所は、様々な部屋が用意されていて高い建物だ。トレーニング部屋には最大四人が使用可能で、部屋数は限りがあるが普段使いする人はいないので基本的に部屋が余る。


 アレンとリサ、マルタの三人は一室のトレーニング部屋をお借りして試験のために頑張ろうと二人は気合を入れている。


「さてと…いきなりだけど実践形式でいい?」


 アレンは魔力武器生成(マジカル・テロム)を発動した。短剣(ダガー)を三本も自由自在に空中で操っている。二人も魔力武器生成(マジカル・テロム)を発動した。


「今日こそ勝つわ」と声高らかに宣言していた。


「よろしくお願いします!」と魔力武器生成(マジカル・テロム)で出した(スピアー)を持っていた。


 マルタは授業で慣れているのでいいのだが、リサは緊張している様子だ。


「取り合えず、二人で交互に攻撃を仕掛けて欲しい。二人の弱点を知るためには実際に攻撃を受けてみないとわからないからな」


「それじゃあ私からやっちゃってもいいかな?」


「どうぞ」


 俺が返事をした瞬間、生成した数本の矢が炎に燃え上がり、連発で放って来た。


(やはり矢の連発するスピードだけは成長が速いな。だが…)


「攻撃が単調だな!」


 俺は、彼女に目掛けて今まで見せた事のないスピードで短剣(ダガー)三本を飛ばした。彼女は驚いて避けることが出来ずにその場に突っ立っていた。三本の短剣(ダガー)はマルタの腕周りに三か所のかすり傷を負わせた後、後ろの壁に三本一列に刺さっていた。壁は後で教員が修復してくれるだろう。


「マルタ・ダミット。これぐらいのスピードを連発で放つことが出来れば絶対に勝てる」


「………」マルタは何も言い返せなかった。


「まぁ、俺の短剣(ダガー)のような速さを出すためには無理だ。だから矢の軌道を曲げたりをしてほしい」


 俺のアドバイスを聞いたマルタは「わ、わかったよ」と小さく返事をして、彼女は部屋から出て行った。


「じゃあ次、リサの番だ」


 俺は一本の短剣(ダガー)を出した。


 彼女は目の前にいる友人を前に生まれたばかりのシカの足のように震えていた。


 ただ彼女は(スピアー)を力強く持っていた。


「大丈夫か?足が震えているぞ」


「だ、大丈夫だよ。アレンくん!」


 リサは深く深呼吸して構えた。


(もしかしたら、彼女のメンタルは今まで出会った人の中でタフかも知れない)


「まずは一本で試すことにするよ」


 最初は短剣(ダガー)を誘導に使って自身の身体で攻撃をした。


「魔力切れになっても同じように止めれるかな」


 素早い殴りの攻撃に対し、彼女は風魔力で受け止めるだけだ。


「ウッ!!ハァハァハァ…」


 彼女は反撃も出来ずにただただ魔力を消耗するだけだった。


 数分耐えた後、リサは気絶した。


 俺はリサを抱き上げて建物の一階にある医務室に運んだ。


 医務室に入ると誰もいなかったので、そのまま彼女をベットに寝かせた。


 俺はそのまま医務室を後にした。













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