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ルール説明

「勝ち抜き戦だー!」とカナ先生が楽しそうに言った。


 前の席のガイルは「よっしゃー!」と喜んでいた。


 他の皆んなは自信が無いのか多数の人が落胆していた。そんな中ガイルと同じく「よし!」と意気込んでいたのは数日前、俺のロガを奪おうと画策した男子生徒だ。


「それでは数日後に開催される。学年全体が盛り上がる試験…勝ち抜き戦について説明していく!」と言ったカナ先生は口に出しながら要所を黒板に書いてくれた。


 まず、勝ち抜き戦の特徴を抑えないといけない。


 勝ち抜き戦とは一対一で対戦する。そして勝った方がそのまま次の対戦相手と戦い続け負けた方はその場で退場するという言葉通りの方式だ。この方式の特徴は強い一人が連勝すれば後の人に戦わせないという方法があるということだ。強い奴を序盤に出すか、終盤まで温存するかでチームとしての戦略が高まる。


「簡単な話だ。俺が一人でボコボコにしてやるよ!」とガイルは立ち上がり右手を人狼のような手から狼のような鋭い爪や大きい手には肉球が出て変身させていた。


「ガイル君、席に座りなさい!まだ私が話している最中ですよ」


「うるせぇ!俺が全員倒してやるぜ!」


「説明聞かなかったら出場停止にしましょう…」とカナ先生は声のトーンを落として言うと、ガイルは大人しく席に座り変身させていた右手も元通りに戻った。


(先生…扱い方を理解してるんだな)


「さて、話の続きを始めるが、勝ち抜き戦には三名の優秀な生徒をクラスから選ぼうと思います。誰か立候補はいますか?」とカナ先生が言った瞬間何名かの生徒が手を上げた。


 手を上げた人は、ガイル、リク、ハンス、ルーカス、マルタの五人だ。俺としても知ってる顔ぶれなので良いと思った。


「アレンくん出場しないの?」と隣の席にいるリサが聞いて来た。


「俺は暫くロガには困らないし仮に出場するとしたら報酬しだいじゃない?」と答えた。


 その話を聞いていたガイルは「何だよ出ないのか。まあ俺が一人で全員倒すから休んでもらって結構だぜ」と肩を回していた。


 その様子を見たクラスメイトはアレンに対して「出場しないのか」「あんな気味の悪い奴に任せることもない」とクラスメイトの反応は様々だ。


「ちなみに何だが試験の報酬はクラス全体に分かられるようになっているし、出場した奴には個人報酬もある」


 その言葉を聞いたクラスメイトは、『おおおお~~~~~」と皆、待っていましたと言わんばかりに声を上げていた。


 カナ先生は黒板に報酬について書き始めた。


 一位、クラス人数分の赤ロガ

 二位、クラス人数分の青ロガ

 三位、クラス人数分の緑ロガ

 四位、なし


 個人成績優秀賞、赤ロガ十枚。


 黒板に書かれた報酬、俺たちは目を丸くした。


「先生!本当ですか」とリクがカナ先生に聞こえるように言った。


「ええ、そうよ!この試験はアムル学園一番盛り上がる祭りのような試験だからね」と先生も試験を楽しみにしているのかいつもと様子が違う。


「ということは、一位を取ったら二十人のクラスメイトだから…二十枚の赤ロガが優勝賞金として貰えるってことか!」


「一人、一枚赤ロガが貰えることね」とクラスメイトの連中は上がっていた。


「いいじゃねぇか!俺が出て貢献してくるからよ!待っとけやー!」とガイルが席から立ち上がり拳を掲げ声を大にしていうとクラスメイトは盛り上がった。


「ああ…そういえば今回ルールとして魔力を使用して戦う事になっているからね」と先生が言った。


 人狼である魔力ゼロのガイルは掲げた拳を下げて席に大人しく座った。


(何か…可哀想だな)


 俺は縮こまったガイルの背中を見る事しか出来なかった。


 俺としてもそろそろガイルの力を見たい気持ちはあっただけに残念だ。


「それでは明日の放課後までに先鋒、中堅、大将といった感じで三名を決めて欲しい」といい残しカナ先生は教室から出ていった。


「何だか、ここからが大変そうだね」と隣から話しかけられた


「間違いなく面倒な事に巻き込まれることになる気がする」


 俺はため息をついた。

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