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束の間の数日

 試験結果が出て数日が経過した。


 アレンは、周りから一目つく存在になっていた。


 今年の一年の底辺クラスに奇妙な魔力武器生成(マジカル・テロム)を使う人がいると学年問わず噂が広がっていた。


「アレンという奴はズルして勝つらしい」


「底辺クラスの人間がまともな勝負をするとは思わない」


「ふん、僕が相手なら全然勝つだろうね」


「あの子底辺クラスだったの?イケメンなのに〜」


「残念だよね〜」


 正直、変な風に噂が広がっているのは予想して無かったから良しとしよう。


 底辺クラスとしての俺の立ち位置に変化もあった。


 クラスメイトは俺のことを認めてくれたのかリーダーとしての役割を勝手に担うことになった。


 何故なのか、俺としては嫌だったが数日前の授業で俺の魔力武器生成(マジカル・テロム)に太刀打ちできる奴がクラスにいなかったことがあげられる。


 ーーーーー


 授業中に模擬戦とはいえ俺はマルタと戦った。その時に底辺クラスということもあり人よりも魔力量が少ない比率が多い人が沢山いることが理解できた。唯一太刀打ち出来たマルタは、自身のスタイル遠距離武器の弓を掴みながら魔力武器生成(マジカル・テロム)で炎の矢を出して戦っていた。


 一般的に魔力武器生成(マジカル・テロム)は自身の魔力量で武器の大きさが決まる。ただ例外として俺のようにあえて武器を小さくして一撃を最小限に抑えて数で勝負する方法だ。ただ俺の方法を実現する為には魔力武器生成(マジカル・テロム)の生成時間を短くかつ魔力を大量に持たないといけない。ただでさえ魔力武器生成(マジカル・テロム)を生成する時、大量の魔力を消費する上に短剣を大量に生成するのは効率の悪い戦い方をしていると我ながら実感している。では何故このような効率の悪い戦い方をしているのかという魔力の殆どを魔力武器生成(マジカル・テロム)に使うのはアホだからだ。魔力を使い過ぎると身体から脱力感を味わう。マルタも炎の矢を生成する際魔力を消費し続けているはずが意外にも身体が耐えていた。


 俺は炎の矢を軽々と避けながら短剣を投げている。正直マルタの攻撃はわかりやすく、避けるところに矢を放つ事が出来ていない。ただ真っ直ぐ俺を目掛けてくる矢は簡単に避ける単純な作業。因みに俺の短剣もマルタに当たっておらず避けられている。手加減しているとはいえ俺のスピードについて来てるのは凄い。戦いの中で成長していくタイプだ。ただ途中魔力切れでマルタが倒れたことにより模擬戦が終わった。


 ーーーーー


 しかし、あの日は驚いた。マルタのスピードは下がるところか上がっていったことに目を見開くものがあった。


 因みにリサとユーリの魔力量が極端に少なかった。ユーリが同じ貴族に虐められていた原因が分かった気がした。


 ガイルは、人狼で魔力を持たないので授業辞退という形で俺たちの様子を見ていた。


「アレン、俺の強さを試してみるかい?」と朝から声を大にしているのはガイルだ。あの日、俺の強さに惹かれたのか、ここ数日朝から声をかけられる。あまりにも同じ内容を考えずに話すので断るのにも疲れてくる。机に突っ伏して寝たふりをしていると「ガイルくん。きっと疲れているんだよ。それにアレンくんと戦う必要があるのかな?他クラスの奴らを倒した方がいいんじゃない?」と隣にいるリサが言った。


「そうか。まあ戦うのはアレンじゃなくてもいいか。他クラスの奴らをボコボコにする方がスッキリするか!ありがとなリサ」といい自分の席にして寝た。


(良かった〜単細胞で!)


 俺が横にいるリサの方を見ていると、彼女はウィンクをして勉強をし始めた。


 数分後、カナ先生が教室に入って来た。


 朝の出席を済ませた後、カナ先生が「試験について話がある」と言った。それを聞いたクラスメイトは眠たい目をこすり、横で勉強をしていたリサもカナ先生の話を聞く姿勢をしていた。


「次の試験は勝ち抜き戦だ!」


 その言葉を聞いたガイルは「よっしゃー!」と声を高らかに上げていた。









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