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それぞれの朝

 朝一起きて外に出た。


 俺は、ため息をはきながらここ数日の学園での出来事を思い出した。意外にも俺たちに対して暴行をする奴は来なかった。コールとキーンが報復しに来るかもしれないと彼らに対して細心の注意を払っていたが、彼らは僕たちの事を会うために、睨んでいるだけで何もして来なかった。


 意外にも他のクラスからも差別的な発言を直接話すことなくなった。


 食堂で殴った効果は発揮されたと感じている。


 でも陰では俺とレオンの学力勝負する話が学年全体で盛り上がっていた。


 その話題のせいで沢山人から見られている視線にストレスを感じていた。


 学食で食べている時も教室では適当にガイルやリサ、ユーリと話している時も見られていた。


 学園でレオンと会った時も、レオンの取り巻きから睨まれる。反対にレオンはニコッと笑うだけだった。


 リサからは心配されていた。


 ここ最近の俺の様子がおかしいと感じたらしい。


 本当にリサには驚かせることがある。


 それは彼女は人の顔色を見て、その人がどういう事で悩んでいるのかと友達の相談にノってあげている。


 その姿を見て、俺には到底マネ出来ない領域にだと頭の中で結論付けた。


 そんな出来事を考えていると「ごめんね〜ロウくん」と走って来ている淡い赤髪の子が来た。


「おはよう。全然待っていない。それよりもセリア、筋肉痛は大丈夫なのか?」


「失礼なもう治りました!」と日光が彼女の顔に当たって表情がわからなかった。


「よかった」と返事した。


 初日の朝に出会ってから、毎日一緒に走るようになった平民クラスの人だ。セリア自身俺が底辺クラスの人間なのは知っているのだが、彼女は差別的な考えを持っていない。寧ろ実力のある奴には頭を下げてでも学ぼうとする人だ。なので彼女の中で俺は先生的なポジションだと感じている。


「それじゃあロウくん。一緒に走ろう」と言うとセリアは走り出した。


 俺も彼女の横で一緒に走り始めた。


 セリアの成長スピードは凄まじい成果を上げていた。出会った時に比べて遥かに体力の向上が見られたのは、毎日の積み重ねだ。


 毎日とは少し違う、朝の涼しい風、鳥の鳴き声、木には緑の葉がついている景色の中。俺は一生懸命頑張っているセリアの事を横目で見ながら爽快に走った。


 学園の外壁の周りを今日も一周した。


 セリアは息を切らしているが、今日は少しスピードを上げたので仕方がない。


「ロウくん。今日スピード上げた?」と彼女の首筋から汗が流れていた。


「最近のセリアは余裕でついて来ていたからな。筋肉痛が治ったと確認したしスピードを少し上げてみた」と素直に答えた。


「ロウくんはイジワルなんだね」と頬を膨らませていた。


「そんなに怒らないでくれ」


「筋肉痛の話は心配じゃなくてスピードを上げるかどうかの確認だったんだね」


「わるかった。けれどセリアは俺と一緒にゴール出来た。毎日の積み重ねでセリアが成長したんだよ!見れて良かった」と彼女の目を見て言った。


「そんな素直に言われると照れるよ…」とセリアは靴紐を結んでいた。


 その時、俺はセリアの顔が赤くなっている事に気がついた。


 ーーーーー


 私は朝起きて、急いで外に出る準備した。


 今日はデートでも何もない平日の日。ただ最近の私の日常になっている。少しだけ遅れると彼は時計台の方を見ていた。


「ごめんね〜ロウくん」と言うと彼は無表情で「おはよう」と挨拶して話してくれた。


 私は今日も彼の声が聞こえて嬉しかった。


 彼はアレン・ロウくん。見た目は黒髪で背が高く顔のパーツも整っている。底辺クラスに配属されているのにも関わらず、あの王族・貴族クラスのリーダーレオン様に一目置かれている人。そして噂では差別に対して屈さない力もあるらしい。


 彼との出会いは私が体力つけるために朝、走っている時だ。私自身疲れている時にペースを合わせて一緒に走ってくれた優しい人だった。


 その出会いから、毎日のようにこうして一緒に走っている。


「それじゃあロウくん。一緒に走ろう」と私が走り始めると彼もすぐに横に来て走り始めた。


 走り終わると私は疲れていた。どうやらロウくんがスピードを上げたらしい。確かに時間を確認すると十四分三十秒になっていた。


「毎日の積み重ねでセリアが成長したんだよ」と彼は言ってくれた。


 褒められた…。


 急に言われたので私の身体は熱くなってきた。


 心の中が喜んでいる。


 彼の声を聞くと私は頑張れる。








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