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帰省28




やはり優秀だ。

湯から上がれば着替えが用意されている、

室内着ではなく、父上と昼食を取るに相応しい物。


濃紫色のサテン生地のシャツに

黒のベストに上着、そしてズボン

革靴は濃い茶の本革の物か…


適当に流していた髪を、

シャツと同じ色素材のリボンで結び上げる…



血の匂いもない、

気分も切り替えられる様

普段よりかっちりとしたものを用意してくれたのは狢ではなく玄武だろう

…もう既に烏の世話をしている筈の玄武が、

俺の行動と気持ちを先回りして読んだ結果だな。


いやはや、味方であるから良いものの…

一転、敵や…俺を叱る側に回れば恐怖でしかないんだよなあ


まあ、

今回は危惧することではないのだけれど。








「父上、昨日は有り難う御座いました。

こうしてまた、お時間を…お忙しいのではありませんか?」


「構わない、

狢と玄武から報告があった。

玄武に引き続き烏に罰を与えたそうじゃないか…昼食を取りながら話を聞こうか」


「…はい」


指し示されたソファーに座れば…


俺の来訪に合わせて

準備されていた物だろう、

白虎が机の上に美味しそうな匂いを運んで来た




チーズだ、

好物のチーズをふんだんに使ったペンネ


前菜はルッコラやオリーブ…

脂のりのよいサーモンを散らしたカルパッチョ風のサラダはオリーブオイルではなく、多分胡麻油が効いていて俺好みそのもの。


冷たいホウレン草のポタージュに、

ドライフルーツがぎっしり入ったパウンドケーキ…粉砂糖で覆われていて見た目にも食欲をそそられる…


格は下げてくれる意図で、

順番にサーブすることなく全て目の前に用意されている



「食べないのか?」


ふと目をあげれば、

既にフォークでサラダを口に運んでいたらしい父上

少し目の前の物に考えを巡らせ過ぎていたらしい…



「…いえ、頂きます」


食欲がないのかと、

食べる気力がないのかと…まあ何であれ心配の色が籠められた声音に…

そんな父上に急かされるように自身もフォークを手にしたのだった







………



「成る程、褒美とは…考えたな」


「致し方ありませんでしたので。 

父上…それに関して相談とお願いがあります」


「なんだ」

「皆の給料を知りたいのです」


「…訳を、順序立てて話せ」



「私が至らず皆に無理をさせた分を労いたい、そのために賞与として払いたいのです。特例の有給も、父上からではなく…休みを返上してまで私の世話をしてくれたことに報いたい…

狢から本来のシフトを、玄武からは遅くとも来月上旬に実働時間を纏めたものを受け取ります。

教えて頂ければ私なりに計算します…来月の給料に上乗せして給付して頂けませんか?有給に関しては父上に後払いする形になりますが…」




「オリゼ…」

フォークを止め、

嗜めるように…

ここでひいては元も子もない



「分かっています。綺麗事…建前です」

「本当に…分かっているのか?」


「はい…それを行ったとしても現状ではただの自己満足です、偽善です。

…ですから今は皆には知られずに。

あの者達に恥じない仮の主人になれた時、なにもしなかったと己を恥じたくはありません。

…賞金で足りなければ仕送りから差っ引いて頂いて結構です。

他の侍従との兼ね合いや公正もあるかと思いますが…父上、お願いします」



頭を軽く下げれば、

落ちる無言…



…やはり、

兼ね合いもあるだろうし…難しいか


「頭を上げなさい」

「はい」



「好ましくはないが今回限り…それと他用は禁じるぞ?」

「感謝します」




「白虎、だそうだ…内密にな?」

「当主の…主人の会話を盗み聞きするなど、侍従()は致しません」


「オリゼの発言もな?」

「…心得ております」


白虎の含みに気付かない訳はない、

振り返り念を押す父上…

何かあれば白虎は玄武達に俺が言った内容は情報共有するつもりだったらしい


…この屋敷の侍従の主人は父上一人、

俺らにも尽くして従ってくれてはいるがそれは父上の指示の元

俺がただ秘密にして欲しいと言っても…

それが必要な業務連絡であれば漏らすことは厭わない


俺の気を汲んではくれそうだったが…

弊害の方が、リスクの方が高いと思われていたらしい。

心得ておりますとは言うものの、

その返答には何秒かの間があった…


まして白虎は俺の担当でもない、

役職付きの…父上の傍仕え。


つまりは屋敷の侍従を取り纏めるトップだ…

多少の自己判断も任されている。

父上(主人)の明確な言葉、

念押しがなければ業務上のリスク回避に俺の意を汲まなくても叱責物にはならないのだから…


その、

穴を利用しようとした…

抜け目がない



ああ、そうか…

親しみ易くても

白虎もアコヤさんと同じランクだったか。

優秀だものな…

残り少なくなったカップの紅茶を眺めながら一人ごちる




盗み聞き等しないとはいったが、

確実にこの距離では聞き取れる処か一字一句聞き逃してはいないだろうに。

大人って怖い…

建前が当然であるかのように聞こえる程怖いものだな…





「さて、食事も終わった事だ。

オリゼの希望は聞いた、ならば私の希望も聞いてくれるな?」

「…はい」


聞いてくれるな?

…疑問符は付けど、実際は付いていない


残りの琥珀を胃に消し去って…

カップを置いた





「…次男の証の次は、勲章を返上しようとした。

確かに自由に使えと、身に付けろは言ったが、許されることではないからそう言ったまで。

咎のない理由無く辞退や返上、自身の心情を理由に陛下に預かって頂くなどもっての他。

身の丈に合うまで勲章は認めないのではなかったのか?

賞金を使うと言うことは、認めたと言うこと。矛盾しているな?

ああ、そう言えばアメジスの衣装はよほど堪えたらしいな?」

「っ…」




「命令を下せる、傍仕えや侍従に指示を出す己の立場が理解できたんだったな…

行動や言動の重みが分かるなら、私や白虎の手を煩わす心配もない。オリゼ、そうだな?」

「…仰る通りで御座います」


でも…

だって…

しかし…

そんな言葉が出てくる

腹から競り上がってくる

焼けつくような…それを、飲み下して絞り出した台詞





「白虎」

「…御意。オリゼ様此方にお掛けください」



「…分かった」



本来此処に座るべき主は当主

現行は父上のみ


拒否権ない

…異論を唱えることも出来ない


食事を取ったそこから動かない…

そんな父上を窺った。

…表情は、

ラクーア卿の所で垣間見せられた当主そのもの



…白虎が椅子を引いてくれて待っている姿に

ソファーから立ち上がり、

指し示された重厚な机に足を向ける





「先日の御礼状だ。

陛下とラクーア卿へ宛てて書きなさい」


「…畏まりました」


父上の言葉に座り、

落ちた視線の先…机上を見ていれば。

白虎によって準備されていくステーショナリー


最高級のインクに羽根ペン、

家紋の入った紙束

書き損じの為の予備だろうが…

20センチもある紙束は

俺にとって確かに必要なのは自覚している

1、2回で清書が完成する可能性はない





見本がない…

そもそも挨拶状も書いたことがない俺


下書きですらこの状態では

俺には書けない



口上と謝罪の際、

その前に渡されたような定型文の見本がないのだ

それが父上の意味のある行動ならば。


甘えるなと、自らの行動を省みろと言う罰でもあるのかもしれない…

少なくとも1から自身で書けとの意向だ。

そして、

…本来そうあるべきであり俺自身もそうしたい意思はある



が、

ないない尽くし…

…このままでは何も書けはしないのだ。




「筆が進まないか?」


羽根ペンにすら手を伸ばそうともせず、

項垂れる息子

歯を食い縛り、目を固く結んでいる表情は

低い座高のソファーからも良く見える



「はい。父上、大変申し訳ありませんが…お願いが御座います」

「なんだ?」



「白虎が了承するならば

…数刻程、お貸し願えませんか?」


思わず甘くなってしまった問い掛けに…

てっきり甘えてくるものだと、出来ないと

…そう、

力添えを乞うのかと思っていた。



予想外の返答

良い意味で裏切られた



目を結んだまま

…噛み締めるように、

絞り出すように紡がれた台詞。

見えはしないが、机越しに固く拳を握っているのだろう…


成る程…

本でも探しに行くつもりか、

ならば…



「白虎」


「…当主が快諾されるならば構いません」

「だそうだ」




「有り難う御座います、父上…それに白虎」


そう言いながら立ち上がり、開かれたオリゼの目には…

強い、

強い光が宿っていた







………


白虎が扉を開ける瞬間

血が滴ったサイドテーブルがフラッシュバックする


…よかった

狢が掃除してくれていたようだ…

本棚から目的の本を数冊、

そして机上に置いたまま…先程読みかけていた礼儀作法の本を脇に抱える


書斎に入り、肩掛けに目を据える

数枚の高級紙…雑紙、安インクにガラスペン、

同じく取り出した風呂敷に本を纏めて結ぶ




そして…

屋敷の蔵書を求め、書庫へと足を向けた




分からない…

この棚の列カテゴリー的にあっている筈


風呂敷をその辺に置いて、

めぼしい背表紙のものは全て手に取ってみるものの…

目次や頁をさらりと確認しても、

中々求める内容の書籍は見つからない


結局…白虎に甘えるしかないのだ

頼るしか…

一人で探せるかと少しは思っていたが、

それも驕りであったらしい…


情けない



「白虎…

季節の挨拶や…王族や陛下への返礼の定型文が載った本を探したい、アドバイスをくれるか?」



「…勿論宜しいですよ?

此方と此方、それと…ああ、この本です」



「他には?」

「…では此方や…ああ此方もお薦めではありますね」


差し出された本

基礎的な事は…最低限のそれは最初に渡された物で賄える。

俺でも理解しやすい物だと表紙を見ただけで分かった…


だから、

背表紙を開くことなくすぐに次を催促した…


催促した二冊…ペラペラと捲れば納得の内容

…うん、

これなら少しましになるかもしれない…が、

今回は陛下と王弟に、

それも"お詫びと恩情を賜った感謝"の手紙を書くのだ


少しましで良い筈がない



「他には?」

「…オリゼ様、他は…「俺には難しいって?」…いえ」


「…分かってる、

だけどまだあるんだろ?」

「分かりました、では…」


そう言って渋々…

上級者向けのそれを数冊差し出してきた。


「すまない…後辞書も持ってきてくれるか?」

「畏まりました」


辞書のために、

本棚の違う列に消えていった白虎を目の端で認めながら

がめった本の表紙を捲る…



昔、大人っぽい事に憧れて…

殿下に手紙を書いたことがあった

普段なら砕けた文面を、

父親に教えてもらいながら貴族風にして送ったことが…



懐かしい…な


それでも…

正式な礼状でも文面でもなかったはず

戯れに書いただけ。


兄上のように社交界の返答を何時も書いているわけではない

白虎のように父上の代筆をしたこともない




情けない…

情けない

守って貰うばかりで、甘やかされるまま…

責任は全て投げてきたんだ


詫び状も

今回の場も…

裏で、

きっと父上が采配してくれた


礼状位…しっかりと書きたい

書かないと

貴族然として講釈垂れた玄武や烏に…

結果負担をかける川獺や狢に

これじゃあ…

顔向けができない





「御戻し致しますか?」

「…いや、借りていく」


差し出されたそれらに軽く目を通して

俺が求める内容であることは分かった…何度か読み直せばギリギリ理解できるレベルであることも。

が、考えに耽っていたせいで

頁を開いたまま固まっていたらしい…


それを見咎めてか、

気を使ってか辞書を携えてとっくに戻ってきていたらしい白虎が

そんな俺に声を掛けてきたのだ…



「では…此方に」

「選んでくれて助かった。それと有り難う…だけどその必要はない」



白虎は閉じた本を渡すように、

…目を通した俺に手を差し延べる…


受け取らせる、

荷物持ちにさせる気…白虎にこれらを持たせる意思はない

ただ、俺に見せる事を目的に差し出された数冊を白虎の手から全て受け取ったまま


そして辞書もその手からむしり取り、

置いていた風呂敷をその上に置いて…手に抱える様にして歩みを進めた




後ろから付いてくる白虎が

何やら言っている。


俺を諫める…

重いだろうからとか、

私の役割だとか…本当に煩い。

つまりは危ないから俺に荷物を渡せと言いたいらしい。


聞こえてはいるが、

耳に入れないようにあしらいながら…

そんな白虎に…適当に返答しながら父上の待つ部屋へと急いだのだった






「…父上、戻りました」

「そうか…ならば続けなさい」


「はい」


本と風呂敷を重そうに抱えながら、机に向かう姿

何故侍従に持たせなかったのか…と、


自身の後ろに控えた

白虎にさりげなく視線を向ければ

顔を横に振る…


「オリゼが持ちたいと?」

「はい。危ないからと進言はしたのですが…申し訳ありません」


「いや、気にするな」

「…有り難う御座います」



顔を少ししかめた、

それは白虎がオリゼに荷物を運ばせる結果になったたからではない。

…頑固な愚息に対してだ


白虎から視線を移す…

風呂敷を解き、

何やら作業をし始めた息子

インクに羽根ペン、紙も用意していた筈だが…

何故話に聞いていた文具がそこから出てくる?


本を持ってきたのは分かる。

参考にするのは…分かるがいかんせん…量が多い




漸く腰を下ろしたオリゼに、

溜め息混じりになりながらも手元の書類に目を落とした


暫くサインが必要な決済や許可を出す意見書に目を通し書き入れていく





…………


終わった


数日、溜め込んでいた雑務を片し終え…

固まった肩を回せば小気味良く骨の鳴る音

と視界に

そう言えば…と、回すのをやめて目を向ける



もう少し時間が掛かりそうか…


難しそうな表情を浮かべ、

本を読む、

何やら書き込む、

そしてまた本を読む


成る程…

その繰り返しか…

必死に調べながら

確認しながらも書き進めているのが見える


時たま固まるのは…

分からない用語に当たって辞書で調べているからか…?






コンコン…


「入って良い」

「失礼します、当主…休憩なさいますか?」



「ああ…して、先程は何があった?」


丁度紅茶を運んできた白虎に目を向ける

そろそろ終わると、

用意してきたのだろう

この傍仕えのタイミングが素晴らしいのは何時もの事だ…



「本を探されていましたが、

結局私に探して欲しいと仰られましたので…そこだけは予想の範疇でした」


「そこだけは?」



「ええ…最初は一冊。

それで賄えると思いましたが…納得されず、再三他には無いのかと仰られましたので仕方なく他の本も選び手渡しました」


「それで?」

「結局あの冊数になりました、辞書も御入り用と」



「まだ…過度に拗らせてはいないな」

「関連書籍を全部所望されたわけではありませんので、

確かにそう言えましょうが…」



「まあな、で?」


「辞書も奪い取られ、強く断られました。

道すがらお手を貸そうと申し出たのですが…それも相手にさせず流された次第で御座います。


ああ…雑紙やインクについてですか?

それもお止め致しました。

が…下書き等に使っては勿体無いと、本来は書けて当然…不勉強で浪費しなければならないのならば自身の物を使う、

…そう仰って耳を傾けることは御座いませんでしたね」


声音…やはりな。

痛々しいと

そう言う様に眉尻が下がっている。

そんな白虎を見やりながらも紅茶に口をつけ、一息いれる




「あれから二時間程経つが…」

「当主もですね」


「…言ってくれる。

私に似て…集中したら声が届かないとでも、体を労れとでも言うつもりだな?」

「私にその権利は「建前はいい」…そうですね、一長一短です」




「ふっ…最初からそう言えば良いものを…

それでどんな様子だ?」


すっぱりと良い放つ言葉に笑いが漏れれば

それを聞いた白虎の眉が

怪訝そうに潜められていく…



無理することを好ましく思っていないのは知っている

私しかり…


「見た通り、ずっとあの調子ですね」

「真面目に取り組んでいるのは良いがな…

そろそろか?」



「ええ、頃合いかと」

その言葉通り、

羽根ペンに持ち替える


用意したインクにそれをつけて、紙束の1枚を取り…

推敲した下書きの清書か

聞き馴染みのある、ペン先が紙を掻く音がし始めた







「父上…添削をお願いします」


「下書きも出しなさい」

「っ…「出しなさい」…うっ…畏まりました」


ソファー横に片膝を付いている息子

一巡もさせない様に、催促すれば

胸の内ポケットに手を入れ

差し出された、雑紙…

1ルースの値段、

ざらりとした感覚を感じとる


その小さな紙片に

薄いインクで細かく書かれた単語や常套句

オリゼが表現したかった事が言葉の端々から垣間見える


清書と見比べ、

より近い表現へ言い回しへと直していく

ペンを入れ終えた…


が、最後ではないようだな…


成る程、

最後の1枚は…

殺気を敵意を向けた相手に、か




それが貴方への嫉妬であること、

卿への…傍に控える貴方への憧れてから来るものであったこと

侯爵家を貶めるための物ではなかったと、

男爵家ではなく、"私"個人の失態として欲しいと…


赤裸々な自白は…

それを書くのは

相手への最上の謝罪。

貴族としてつけ込まれる懸念も

己の恥じらいもプライドも捨てて…

誠意を尽くすという事だ


そしてそれがオリゼにとって苦手なことであることも

私に添削を願った中に入れたのは

許可を同時に求める事

男爵家に連なるものとして、その行為は家に影響が及ぶからだ




「ペンを入れた所を直して来なさい。

これは、オリゼのあの子への誠意は、ラクーア卿を通じて伝えておく」

「…はい」


最後の1枚、それに関するもの…

雑紙全て以外を渡せば、

戸惑いながらも机へ戻っていった




現物…これはあの子へもラクーア卿に送るわけにはいかない

見せるまではするが…

来週の社交界の後で、伝えてやる

それが家を守るための境界線だ。


腹を割って話せるほどの旧友だ。

そしてあの子を危険視している訳でもないが…

将来これを盾に、武器にされることも考慮しなければ…ならないのは貴族の悲しいところでもある


見せる事も

伝えることも本来ならばリスキーでしかない

このまま握りつぶしても良いが…

流石に、な…




「なんだ、白虎」

「いえ、当主が嬉しそうですので…」


「くくっ…戯言を言うな」

「大変失礼を…」


そう言いながらも朗らかな顔をしている傍仕え

頭を下げもしない…

失礼とも思っていないのがその穏やかな笑みから伝わってくる


仕方ない奴だ…そう思いつつ

…薄く、弧を描いた目で

清書するオリゼを見つめた




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