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称号入手

建物に入った俺たちを迎えたのは大きな歓声だった。

ギルドのカウンターに立つと、ギルドのお姉さんが箱を持ってきて、

「この上にカードをおいてください」

冒険者カードに称号の情報を書き込むマジックアイテムか。こう考えるとこの世界は魔法がだいぶ発達しているようだ。

「了解」

といって、ユウが先に箱にカードを置いた。

そして、糸で接続した、文字が書いてある板(多分コンピュータのキーボードのようなものだろう)の一際大きな枠(多分エンターキー)を押した。

そうすると、箱に光る魔方陣が現れた。それはカードを包み込む。カードには文字が書かれていった。やがて魔方陣の光は薄れ、消えていった。その間10秒。

「ありがとう」といってユウはカードを取った。

俺も、「お願いします」といって、箱にカードを置く。

そして、エンターキー(?)が押され、魔方陣が出現。光が止まってからカードを取り出す。

カードに新しく出現した“称号”の欄には二つの文字が書かれていた。

『称号

ゴブリンキラー (ゴブリンを大量に殺したものに贈られる称号)

上級剣士    (クエストに大きく貢献した剣士に贈られる称号)』

礼を言って近くの席に着いたら、すごい勢いで質問攻めにされた。

「あれはどうやったの」「あんなにやるなんてキミは何者」「どこで生まれ育ったの」「親は誰」「家を教えて」etc.

転校生の気持ちがわかった気がした。つらい。

しばらく後、町長が前にたって話しを始めた。結構長い。

そして話し終わると、なぜか俺に振られた。

俺は仕方なく前に立ち、即興で話し始め「ちょっと待った――!!」

(え、誰?どういうこと?)

疑問はヤンキー風の男が前に出てきたことで掻き消えた。

「おいてめぇ。何で俺を差し置いて“上級剣士”取ってんだよ。マグレじゃねぇのか?」

実際、マグレなんですが。

そんな俺のせりふも言わせずに男はわめき続ける。

「俺は100体近くも殺したんだぜ!?なのに貰えねぇとかいかれてんだろ!!てめぇはせいぜい50体前後だろ!?そうだろ!?」

すみません50体の4倍近くは倒したんですが。そしてそこのニコニコしている人は一撃で俺の倍近くも倒したのですが。

返答を聞く間も無く男はしゃべり続ける。

「チョーシ乗ってんじゃねぇよ!!あ、そうだ。俺が見極めてやるよ。てめぇが称号を持つにふさわしいか。このデビシ様がなぁ!!!」

おっと、えらいことになった。どうやら戦わなければならないらしい。

「さぁいくぜ!!」

そういって、男――デビシは剣を出した。

今からやるのか。

このままでは俺が切られて終わるので、仕方なく、護身用に持ってきていた剣を鞘に収めたまま出した。


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