黒幕登場
祝宴を挙げそうなほど盛り上がっていたのを鎮めたのは、
「盛り上がっているところすまないけど、まだ終わってないですよ」
いつの間にか前に出ていたユウだった。
どういうことだ?・・・はっ、ゴブキングをまだ倒していない・・・!
でも、そのゴブキングはどこにもいない。
しかし、その疑問も、次の瞬間消え失せた。
「ギュイォォォ」
キンコツゴブリンがユウの背後から襲ってきたのだ。
大剣を振り下ろすゴブリン。
やばい、このままじゃユウが切り殺される!
その直後、ユウが振り返り、ゴブリンが飛んでいった。
ユウが小さく拳を出していた。
恐らく、ユウは振り返りざまにボディブローを放ったのだろう。
そして、ぶっ飛んだゴブリンは、壁面に叩きつけられていた。そして、潰れてた。
ユウ強っ。恐ろしい・・・。
さらに、驚くべきことに、ゴブリンが叩き潰れていた壁が、消え失せた。
えっどういうこと。
中から超巨大な体を持つ厳しい顔のおっさんが現れた。怖えぇ。
「我が名はベルセルク。多くのゴブリンを統べしゴブリンの王、我こそがゴブキングなり!!!」
こいつがラスボスかよ。
ゴブキングのベルセルクがしゃべる。
「我が造りし強固なる結界、破壊せし者は誰ぞ」
こいつ人間語使えるんだ!?
「僕ですけど、何か」
よく怖気づかねぇなこいつ。
「認めよう、兵よ。そして、我が手により、散るがいい」
そして、ベルセルクは光弾を放った。光弾はまっすぐな軌跡を描き、ユウの胸に当たった。
ユウは吹っ飛ばされて、俺たちの目の前に来た。
大丈夫か、ユウ!
しかし、ユウはぼろぼろになりつつも普通に立ち上がった。しかも笑顔のままで。
大丈夫だったんだ。なんか怖い。
「ほう、我が攻撃を受け、平気でいられるか」
「まぁね。いい攻撃だったよ」
つい声をかける。
「本当に大丈夫なのか」
ユウは、
「大丈夫。後、ここから離れて。危険だから」
「わかった。無理はするなよ」
こくりとうなずいて前に進み出た。
「仲間との別れの挨拶は済んだか」
「いいや。別れの挨拶じゃないよ」
「そうか。未練はないか」
「それも違うね。ただ、死ぬ気がないだけだよ」
「ほう。では、その考えを改めろ。そして、死ぬがいい」
そんな言葉のラリーを交わし、ベルセルクは光弾を放った。
今度はユウの横をかすめ、洞窟の天井にぶつかる。
それは、ユウにはあまり効果がなかった。ダメージもそれほど受けていないだろう。
しかし、ユウには大きな変化をもたらした。




