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百合H注意な話。

 題名の通り。

 苦手な人は回れ右で。

 

 ベッドに仰向けに寝転がった俺の体をノアがまたぐようにして覆いかぶさる。

 夜這い!?

 ノアは言う。

「お兄ちゃん……じゃなかった。いまはお姉ちゃんだったね……❤」

 目の前にいる少年……いや、少年に見える少女の恋愛対象は女性である。つまり、レズである。

「お姉ちゃん、とってもかわいい……。ぼく、もう、我慢できないよ……❤」

 恋人もいるはずなのだが、今は俺に迫ってきている。

 そう言えば、俺にはものすごくよく懐いてたな。まるで俺の妹のように……いや、もっと……。そんなことを思い出す。

「出会ったときから、ずっと、想像してたんだ……。もしもお兄ちゃんが女の子だったら、ってね……❤」

 そう言って掛け布団をはがすノア。俺は顔を真っ赤に染め上げた。

「恥ずかしがってるお姉ちゃんもかわいい……❤」

「な、なんだ……なにがしたいんだ……?」

「ほんとはわかってるくせに。お姉ちゃんのえっち」

 心臓が激しく高鳴る。呼吸が荒くなっていく。

「でも、そんなところもかわいいよ」

 なんでだろう。かわいいって言われる度に、嬉しいと感じる自分がいる。

「大好きだよ、お姉ちゃん❤」

 そう言ってノアは俺の服の上から胸をそっと撫でる。

 なんと形容したらいいのかわからない――胸の奥がきゅんとするような、背筋がぞくっとするような感覚がした。

「んっ……」

 何故か、声が漏れる。これが、女の快感というものなのだろうか。

「感じちゃってる……。もう……かわいすぎるよ……」

 やめてよ……かわいい、なんて……。おかしく……なっちゃう……。

 ノアが、俺の服をめくり上げる。そして、胸にある柔らかい二つのふくらみに手を伸ばす。

 決して大きくもないが確かな存在感を放つその物体。それは、俺がいま確かに“女の子”であることを、はっきりと主張していた。

 その先にある、小さなしこりのようなもの。ノアがそれをつまむと、先ほどとはまた違う刺激――快感が俺を襲う。そして、嬌声が漏れる。

 揉んで……つまんで……引っ掻いて……。そのたびに快感を覚える。

「お姉ちゃん……もっと、かわいくなりたい……?」

「うんっ……」

 気がつけば、そんな問いにノータイムで答えている。

 ノアは、体の下のほうにも手を伸ばし――更なる快感が俺を襲う。嬌声が漏れ――溢れ出す。

 しだいに頭がふわふわしてくる。何にも考えられなくなってくる。

 気持ちよくて――頭が真っ白になって――いく――。


 それから先、翌朝目覚めるまでの事は、ほとんど覚えていない。


 **********


 少女たちの卑猥な声が漏れだす部屋をこっそりと覗く者たちがいた。

「ほう……ちょっと期待してましたですけど……これは……」

「やばい? 倫理的にアウト? そういうのはブーメランだよ~?」

「おまたが疼いてきます……」

「……」

 彼女ら――チェシャと女体化したラビの二人は、その部屋のなかで行われているその行為を、ドアを少しだけ開けた隙間から、静かに、しかし食い入るように見つめていた。何故か、わざわざ女探偵の衣装を着て。

「にしても、ボーイッシュ女子と元男の女子の百合ですか…………萌えますね!」

「ま~、そうだね……って、ここ最近あたしまで百合に引きずり込まれてる気がするのは気のせいかなぁ!?」

「さあ……。それをいうなら、僕もボーイズのラブには理解を示していますし」

 そう言って二人は少女たちの観察を再開する。

 実は互いに互いの言動を創作のネタにしているのだが、それは流石に言えるはずもない。

「ああっ……んっ……」

 観察する……。

「んっ……あん……ひゃ……ぁ……」

 観察する…………。

「……あっ……のあぁ……しゅきぃぃ……」

 観察する………………。

 そういえば、と、ラビが思いだしたように話しだす。

「アリス、どこにいったのでしょうか……」

「なんで~?」

「いや、アリスはジュンヤくんのことが好きですよね……?」

「……ああ、そういうことね~」

「はい。廊下まで響くこの喘ぎ声。それがここ――ジュンヤの部屋から出ている事は誰でもわかると思います。それが何を意味しているか、彼女がわからないとはとても思えないです」

「そうなれば、あの子大急ぎでここまで来て、やめさせるはずだもんね~。『なにしてるの……!? ジュンヤくんは……わ……わっ……わたしのだよっ! 絶対に……渡さない!』って言って~」

「チェシャの妙に卓越した演技力はさておき。そういうことですよ。リリスもいませんし……」

「あ、そういえば~……」

 二人の少女の失踪、その事実に気付く二人。しかし。

『でもいまはこの目の前の百合光景(そうさくしりょう)に集中しなければ!』

 創作魂、というより変態魂が二人をひきつけていた。


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