プロローグ
私は心臓がバクバクしていた、横を見ると父も緊張していた。
前の扉が開くとバージンロードがありその両脇には家族や親戚、親友などが立っていて拍手をしていた。
父と私はバージンロードを歩いた。
進んでいくと男性が白いスーツを着て立っていて真ん中には神父様が立っていた。
そう、私は今日結婚式を挙げているのだ。
相手は高校の同級生の慎二。
父は私の手を持って慎二の手にさしのべた。
慎二はその手を握った。
父は慎二に「これからよろしく頼む」とって言って自分の席に戻っていた。
慎二は「分かりました。」と言って頭を下げた。
私と慎二は神父様の前に立った。
神父様は言った。
「私たちは今、慎二さんと彩香さんの結婚式を挙げようとしています。
それでは契約をしていただきます。みなさまご起立ください」
この一言でみんなは一斉に立った。
神父様は続けて言った。
「慎二さんと彩香さんは今結婚しようとしています。この結婚に正当な理由で異議のある方は今申し出てください。異議がなければこのまま今後何も言ってはなりません。どうぞお座りください。」
みんなは一斉に座った。
神父様は慎二の顔を見て言った。
「慎二さん、あなたはこの女性を健康なときも病な時も富めるときも貧しい時も良い時も悪い時も愛し合い敬いなぐさめ助けて変わることなく愛することを誓いますか?」
慎二「はい、誓います。」
神父様は私の顔見て同じ言葉を言った。
「彩香さん、あなたはこの男性を健康なときも病な時も富めるときも貧しい時も良い時も悪い時も愛し合い敬いなぐさめ助けて変わることなく愛することを誓いますか?」
私「はい、誓います。」
神父様「あなた方は自分自身をお互いに捧げますか?」
慎二、私「はい、捧げます。」
神父様「それでは指輪の交換をしたいと思います。」
神父様は指輪の説明をしてくれた。
「指輪は丸くて終わりがないことから永遠の愛を意味します。
貴金属で出来ていることは永遠の価値があるものを意味します。」
私は指輪の意味を初めて知り心がジーンとした。
神父様「慎二さん。あなたはこの指輪を彩香さんに対するあなたの愛のしるしとして彼女に与えますか?」
慎二「はい、与えます。」
神父様「彩香さん、あなたはこの指輪を慎二さんのあなたに対する愛のしるしとして受け取りますか?」
私「はい、受け取ります。」
神父様「彩香さん、あなたはこの指輪を慎二さんに対するあなたの愛のしるしとして彼に与えますか?」
彩香「はい、与えます。」
神父様「慎二さん、あなたはこの指輪を彩香さんに対する愛のしるしとして受け取りますか」
慎二「はい、受け取ります。」
神父様「では指輪を交換してください。」
慎二は震える手で私の薬指に指輪をはめてくれた。
私も震える手で慎二の薬指に指輪をはめた。
神父様「ではベールをあげてください。誓いのキスを」
慎二はベールをあげて私を見つめた。私も慎二の顔を見つめて唇にキスをした。
その後、拍手が会場に響きわたり「おめでとう」の声が数々聞こえた。
私はこのときこんな幸せな結婚式はないと思った。
この結婚式を挙げるちょうど1年前のこと。
私と慎二は結婚の挨拶をするため両家の家に行った。
両家とも反対するどころかすごく喜んでくれた。
でもこの結婚に至るまでに私は色んな出来ことがあり波瀾万丈な生活を送っていた。
今から始まる物語は私と慎二、どのように出会いそして結婚式を挙げるまでの物語である。