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お茶会

目をさますとそこにはあり得ない景色が広がっていた。


周りが全て宇宙のような空間に囲まれていたからだ。


俺がいる場所には俺が寝ているベットと一つのトビラ以外何もなかった。


あぁ、そういえば教室で転生したんだっけかな…。


とりあえず、他の皆を探すか。


足元は魔法陣になっていたようでベットから降りても宇宙空間に放り出されるなんて事は…なかった。


安心した俺は寝起きでまだおぼつかない足でトビラに向かった。


コンコン…


「はーい!入って大丈夫だよー。」


ノックをすると満瑠の明るい声が聞こえてきた。


「満瑠?満瑠なのか?」


俺は少し心配になってトビラを開ける前に向こう側にいるであろう満瑠に声をかけた。


「そうだよ。入ってこないの?」


俺はトビラを開けて中に入る。


そこには、さっき俺が寝ていた場所に似た空間にが広がっていた。


少し違うのはベットではなくテーブルが置いてあり、俺が入ってきたトビラ以外にも4つトビラがある事くらいか。


「おはよう。満瑠。」


俺はある程度部屋を見回した後満瑠に言った。


「おはよう、おにいちゃん。ささ、座って。」


満瑠はいつもと変わらずの笑顔だ。


「そういえば、皆は?」


「あぁ、それならまだあの扉の向こうで寝て…」


ガチャ


「おっはよー!」


真輝が勢いよくトビラから出てきた。


「あっ!おはようまーちゃん。」


「おはよう満瑠ちゃん、宇宙くん。」


真輝は小走りで俺たちのいるテーブルのもとへ走ってきた。


「おはよう真輝。ていうか真輝はこの空間を不思議に思わないのか?」


俺はさっき相当驚いたから、真輝に尋ねる。


「えー、全然。だって私転生して勇者になりに来てるんだよー?そのくらい覚悟できてるよ。」


おぉ、さすが真輝。肝が据わってるのか、天然なのか…。


「はは、そっか。」


三人でだべっていると、咲と春が部屋から出てきた。


「「おはよ!」」


「「「おはよう。」」」


これで類以外は揃ったな。


あいつ学校一の寝坊魔だったから無理ないか。


「満瑠。類、起こしに行っていいか?あいつ多分起こしに行かないと起きないと思うから。」


「るーくん?……うん、いいよ。右から3番目の扉がるーくんの部屋。皆が揃ったら話したい事あるからできれば急いで戻ってきてほしいな。」


「りょーかい。」


類の部屋に向かう。


トビラを開けると、類が目の前に立っていた。


「お、類起きてたのか…。おはよう。」


「宇宙ー!おはよー。」


起きてないのかと思っていたら、起きてたのか。


「皆待ってるから早く行くぞ。」


満瑠に言われたから、急いで帰ろう。


「おう。」


真ん中の部屋?に戻ると皆が紅茶を飲んでいた。


「あっ、おにいちゃんとるーくんおかえり。待ってる間皆で紅茶飲んでたの。話したい事もあるから早く座って座って。」


皆のいる所に座ると、真輝が紅茶を注いでくれた。


「ありがと。…うまっ。」


「だよね、驚いた。どこの品種なんだろ。」


咲が首を傾げながら言った。



「それは、アシア産だよ。美味しいでしょ?」


「あぁ。もう一杯飲みたい。」


そう言うと真輝がもう一杯紅茶を注いでくれた。


「そういえば、満瑠の話ってなに?早く聞きたい。」


春が目をキラキラさせながら満瑠に尋ねた。


「あっ、じゃあ話すね。ちょっと驚くかも。覚悟してて?」


皆で一斉に頷く。


「うん。じゃあここに来る前メノンについて話したでしょ。その時メノンと地球では時間の進み方が違うって言ったの覚えてるかな?」


俺と咲は頷いたが、バカ三人組は覚えていないようで、首を傾げている。


「覚えてないか。まぁ、時間の進み方の違いっていうのは具体的に言うとメノンでの1年が地球の10年って事なの。」


さっぱりわからん。どうしよう。


「それで、転生してメノンについた時皆の年齢が10分の一になっちゃうんだ。私はメノンで9歳の時にここに0歳児として召喚されたから変わらず10歳のままなのだけれど。」


「「「「「…………………………………………………えぇぇぇぇぇ?」」」」」


「ふふっ。だからさっきいったじじゃない “覚悟してて” ってね。」


「じゃあ、じゃあさ満瑠。魔王はどうするんだよ?さすがにすっげー強くなっても1歳くらいで倒せる敵じゃねーだろ?」


類が満瑠に尋ねる。


てか類、計算できたんだ…。


すると満瑠がにっこっと笑う。


「うん、そうだね。でも魔王たちも復活する訳じゃなくて “誕生” するの。ちなみに皆より歳下って事。魔王は今まで封印していたのだけど、前回復活した時老衰で死んじゃったんだよね。だから誕生ね。」


そうだったのか。ていうか魔王も老衰するんだな。思いっきり無限の命って考えてたけど。


でもさっきの話で一つの疑問が湧く。


「さっきの話を聞いていると魔王って複数人いるの?」


さっき満瑠は “魔王たち” と言ったのだ。


「おにいちゃん、流石。今からそれを話そうと思っててんだ。まず今回の魔王誕生は異例なの。さっきも言ったように今までにいた魔王は死んだ。だから新しい魔王が産まれることは分かってはいたの。だからメテウスもそれなりの対策も考えていて、今回は勇者を召喚しなくても魔王は封印できる予定だった。勇者を召喚したとしても1人の予定だったんだ。その勇者を探しに来たのが私。でも召喚しないのであれば勇者を連れずにメテウスに帰っていたよ。でも今回の魔王は………三つ子だった。それが分かったのが三ヶ月前。そして魔王誕生が来週ってとこかな。」


皆で納得した様に頷く。


「じゃあその三つ子魔王を倒すのがウチたちの役目?」


春が大雑把に要約して、満瑠に尋ねる。


「うん、そゆこと。だから皆よろしくね。私もできる限りお手伝いできる様に頑張るね。じゃあ私からのプレゼントにこの服をあげます!」


満瑠が手をかざすとテーブルの上に服が5着出てきた。


「満瑠ちゃんこれ何?」


「これはレベル8の服だよ。道具にはそれぞれ1〜10のレベルがあってその中の8レベルの服。メノン1,2を争う服職人が生涯一着作れるか作れないかぐらいの代物だよ。家の宝物庫から盗んできたの。」


そんな事を言って悪戯な笑みを浮かべる満瑠。


「さっ、部屋で着替えてきて。」


そう言って俺たちの背中を押す。


少々気になるところがあるが、満瑠に部屋に押し込められたので仕方なく着替える事にする。


俺の服は白を基調としていて刺繍は金の服だった。


背中にマントの様なものが付いており、胸元には紋様の入った青い宝石が埋め込まれていた。


なんか王子様みたいな服だな。


そして驚いたのは、ちょっと大きいと思っていたのに着ると自分のサイズぴったりになった事だ。


魔法なのだろうか。


部屋を出たら満瑠に聞いてみよう。


どんな仕組みなのかワクワクしながら部屋出た。





部屋を出た俺は息を飲む。









そこにはさっきとは全く違う光景が広がっていた。









更新が遅くなってすみません(>_<)


これからは土曜日必ず更新する事にいたしました。かなりのスローペースですね…。

夏休みになればもっと更新できると思います。

頑張るぞ!

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