実証 (ホントに人は消えるのか?)
夜の12時。私たちは、あの階段に向かった。
「なんだか、怖い。ホントにやるの?」
「やるわよ。その、やり方だってきちんとメモしてきたんだから。」
「でも、あれよ。ホントに伊織が消えたら嫌よ、私、私人見知りで初めて話しかけられたとても大切な…」
亜里華を、無視。
私のことをホントに思ってくれてるのは、嬉しいけどね。
それはそうと、この七不思議、消える生徒の原因となる会わせ鏡。これに引きずり込まれてしまうのか?誰もいない所でやらないと出来ないらしいが、一体…?
私は会わせ鏡にさわってみる。夏だというのに、冷たく、凍っているような…。伊織はゾクッとした。
「やるわよ。心の準備は出来た?亜里華。」
「う、うん。」
その時、
「おぉ~い、誰かいるのか?」
ヤバイ、見回りの先生…
私たちは、息を殺す。
「おかしいなぁ、人の声が聞こえたはずなんだが、また会わせ鏡の七不思議をやりにきたやつがいるのか?まったく。」
もう駄目だ!!ばれる!!
「ん?誰もいないか。さて、見回り見回り。」
よかったぁ…
「ありがとう。亜里華。」
「ううん、てかさ、伊織ホントに意欲女。どこにどういうのがあるのか、見たんじゃなかったの?」
うっ!!バレた…「いっいや違うのよ!!ちょっと暗くて、いや、ここに隠れ場所があるのは分かってたんだけど…」
「だから、こういうことがおこるからきたんじゃないのぉ?」
はい、その通りです。
にしても、ここホントに重点ポイントなのね。いつ先生が来てもおかしくない。そろそろ忍び足でくる先生がいたら、私たちは終わりね。
「だからねぇ伊織、早くやろう。私、怖くなってきっちゃった…」
「私だって怖いわよ。」
そうはいっても、ホントに引きずり込まれたら…
いやっ!どうした!?未来の探偵!こうなったら覚悟を決めてやってやろうじゃない。
「よ…よし、やるよ。」
えっと、最初は…会わせ鏡の前で跳ねて、それからって…これだけ!?
いや油断は禁物よ。早速跳ねてみる。
……バキッ
ん?バキ?その瞬間
「きゃあ!!!何!?」
いきなり、床が
壊れた!?
伊織~伊織~おーいだいじょーぶかぁ!?
あ、亜里華の声。
「大丈夫…なんだけど…。」
「だけど?」
「ぬっ抜けない!!」
「えー!?」
あぁもう無理!!…と思った瞬間。
「……おい。誰かいるのか?助けてくれよ。」
え、このこえは…「お…大田君…?」
「そうだよ、出れないんだ。」
え?じゃあ大田君もあそこで跳ねてここに…?
「あ、ヤバ!先生が気づいたよ。」
亜里華の声。…え?ヤバくない?
いや、ヤバイなんてもんじゃない。激やばーい!いやいや落ち着け私。うん。落ち着くんだ。えーとえーと…。
「…いい?大田君、亜里華。今から亜里華に手伝ってもらってここから出るの。そして、先生にバレないように学校から出るのよ。」
ってことで手伝って亜里華~!
「…ごめん。」
おっ…おーい! 私は思わず、ずっこけたくなる。
「誰かこの中にもいるんですか?」
って捕まったの!?亜里華!!
「あの、はい。」
かおがしっかり見える。光るメガネ。反射してるけどすぐに分かる。
「おっお父さん!?」




