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⑤死神が嫌いな僕は、ただ街を歩く  作者: 志に異議アリ


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6/9

到着



山道を駆け抜ける倉田の足取りは、静かだが確実で無駄がない。


後ろには佐々木と巽が続く。


やがて街の輪郭が遠くに見える。瓦礫の山と黒い瘴気の柱が、闇の中で不気味に揺れる。


「……あれが、街の中心か」倉田は低く呟く。


佐々木が息を切らしながら聞く。

「……あそこなんかすごく気持ち悪い!」

巽も険しい顔で頷く。

「ノックスの仕業だな……」


倉田は視線を細め、黒く禍々しい影の中に動きを見つける。


街の瓦礫の中で、ルナが魔法を放ち、アルバを守ろうと必死に戦っている。


アルバの体は深い傷を負い、ルナの膝から崩れ落ちそうになっているのが見えた。


「……くそっ」

倉田は静かに拳を握る。


「行くぞ」低く告げ、山道を駆け下りる。佐々木と巽も同時に加速する。


瓦礫の間を縫うように進む倉田は、時の魔法で街の時間が遅延する中、アルバを守るルナの姿を見極める。


死神の視線がルナたちに向く。


倉田の存在に気づくと、黒衣の影が揺らめき、わずかに動きを止める。


「……来たか」


死神は小さく笑い、興奮を抑えきれない声で囁く。

「クックックッ……面白くなってきたねえーん」


佐々木は倉田の隣で、息を整えながらも戦闘準備を整える。



「……今度こそ、逃がさない……」倉田の目に、冷たくも深い決意が光った。


瓦礫が降り注ぐ街の中で、倉田たちはルナとアルバの元へ駆け寄る。


アルバを抱きしめたままの

ルナが倉田の存在に気づき、ホッと小さく頷く。


「ルアン来てくれたのね……あ

あなたは……あの時の野良猫?

ルアンといる……まさかヴァルド?」

巽はやれやれ……という顔で頷く。


倉田は瞬時に判断する。ルナの時の魔法を補助し、アルバの回復をサポートするには、自分たちが先に加勢するしかない。



瓦礫と瘴気に包まれる街の中、倉田たちの影が差し込み、戦場は新たな均衡に向かい始めた――



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