閑話休題
山中の廃屋。
雨上がりの湿った空気が静かに漂う。
空を切り、スっと地面に降りた倉田は廃屋に入り、何もなかったかのように怜央との戦いを忘れ深く息を吐く。
「……戻ったぞ」
無表情だが、声に微かに落ち着きが混じる。
佐々木は床に座ったまま顔を上げる
「倉田さん、おかえりなさい……どうでした?見つかりました?あの子」
軽く笑みを浮かべながら、目だけは不安を浮かべている。
巽は丸まったまま、毛繕いをしながら舌打ちのような声を出す。
「……誰か殺ったな?」
「……ノックスがいた。」
倉田はちらりと見やるだけでそれ以上何も言わない。
でも佐々木は、倉田の微妙な視線を察し、少しだけ身を乗り出す。
「……ノックス?芸能人かなんか?」
倉田は窓辺に立ち背中を向け返事を返さない。
巽が体を起こし威嚇しだす
「シャー!ノックス!あいつ!」
倉田が辛そうに吐く
「あいつの仲間があの子を……」
巽「くっ……あの野郎……」
「え?え?え?」佐々木だけスルー
佐々木は不貞腐れた。
「僕だけわかんない……」
巽「……オレのこの呪いを……呪術師ケルザールと共謀した死神だ。」苦々しげに眉間に皺を寄せる。
佐々木は慌てて立ち上がり、
「巽さんに呪いをかけた敵なんだね?」
「……そうだ」
「それは倒すしかないね!」
倉田は天井を見上げる。
「……仲間を倒したらさっさと逃げやがったがな」
佐々木は小さくつぶやく。
「……僕に何かできるのかな……」
巽は目を細めて横目でちらり。
「……ふん、今のままじゃ1分も持たねーよ」
佐々木「ひどい!雑魚キャラ扱い!」
「だっておまえ……死亡フラグびんびんじゃん?」
「ふん!もう死んでますうー」と返す憎たらしい顔の佐々木に、爪を立てた巽が机から飛びかかる……
「……やかましい。」
倉田がボソッと呟いても言い争いは朝日が昇る寸前まで続くのであった……




