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彼女に捨てられて仕事もクビになった俺は、ヤンデレ金髪巨乳女子高生に拾われました  作者: 湯島二雨
第28章…ラブ

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楓ちゃんが大好きです

 海に戻った俺たち。

そこで、海鳥に出会った。



「涼くん、鳥さんだ」


「ああ、大きな鳥だなぁ」



マジででかい鳥だ。翼を広げると1メートル超えるくらいのサイズがあるんじゃないかと思う。


砂浜でバタバタと飛びづらそうにしている海鳥。

よく見ると、翼から血が出ている。翼をケガして飛べないのか。



……あ。

もしかして、さっき見た岩についていた赤い血、この鳥かもしれない。

この鳥の血だと決まったわけではないが可能性はある。岩にぶつかってケガしてしまったのだろうか。


俺もよくケガをするのでこの鳥をスルーすることはできない。

タオルをちぎって、そのタオルで鳥の翼を手当てした。


しばらくして海鳥は飛び立った。

少し飛び方がぎこちなかったが、タオルを巻かれた翼をバタバタと羽ばたかせて大海原へ飛んでいった。



緩やかな風に揺られながら、海鳥が飛んでいく様子を俺たちは静かに見守った。



「涼くん、優しいね」


「そ、そうかな」


「うん。ステキだよ、涼くん」



穏やかな笑顔の楓ちゃんに褒めてもらって、俺は沸騰するくらい照れた。



「涼くん……あの時も……初めて出会ったあの日も、ケガした私を手当てしてくれたよね。

迷子の私を助けてくれた涼くん。あの頃からずっと変わらず優しい涼くん。大好きだよ」



輝く瞳でまっすぐ見つめられながら言われた、楓ちゃんの愛の言葉。俺は火山が大噴火するくらい照れた。

照れすぎて身体が軟体動物になりそうだ。



「楓ちゃんだって、俺のことをたくさん助けてくれた! 数えきれないくらいいっぱい助けてくれた!!

大好きだ楓ちゃん!!」



照れくさくても恥ずかしくても、これだけは茶化したりごまかしたりするわけにはいかない。

楓ちゃんの瞳をまっすぐ見つめながら、愛の言葉をお返しした。


楓ちゃんの頬は真っ赤に染まっていく。俺の愛の言葉ですごく照れてくれている。



「―――うん。うんっ……!」



照れながら楓ちゃんの瞳は潤んだ。ニッコリと微笑んだ。

波の音、木の葉が擦れる音しかしない世界で、俺たちはギュッと抱きしめ合った。




―――




 無人島は日没の時間を迎える。

オレンジの太陽が水平線に沈んでいく。無人島だからこそ見れる絶景。


俺たちは砂浜で体育座りをしながら夕日の絶景を眺めていた。

ほんの少しで触れ合いそうな近い距離で、そっと寄り添っていた。



「涼くん、夕日キレイだね」


「ああ、キレイだな……」


夕日に照らされた楓ちゃんの穏やかな笑顔、可愛い……緩やかな風で柔らかく揺れる楓ちゃんの長い金髪も、キレイだ……


「こんなキレイな景色を、大好きな人と見られて私幸せ……」


「俺も全く同じこと思ってる」


幸せすぎて原型を保てなくなりそうだ。



「ねぇ、涼くん」


「ん?」


「明日の朝迎えの飛行機が来るけど……もし来なくてここに取り残されちゃったらどうする……?」


「楓ちゃんがいてくれれば何も問題はない。むしろ二人きりの時間が増えたことを喜ぶ」


「ふふっ、だよね」



俺たちなら無人島でも生きていける自信がある。

楓ちゃんと一緒ならいつでもどこにいても幸せだ。



「まあ、このままずっとこの島で楓ちゃんと二人きりなのも悪くないけど、日本に帰って楓ちゃんともっといろんなところに行って、いろんな思い出を作りたいよ」


「うん、そうだね」


「帰りの飛行機も7時間かぁ。この島すごく楽しかったけど、往復14時間はなかなかハードだな」


「うん。でもね、涼くん……」



俺の手の甲に楓ちゃんの手のひらが重ねられて、指が絡み合う。

俺の心臓はドキッと飛び跳ねた。



「結婚式も新婚旅行も海外に行くから、今のうちに飛行機に慣れといてね?」



「―――っ……!! あ、ああ……!」



結婚式……! 新婚旅行……!

これらの言葉は、俺の心に大きく強く響いた。


楓ちゃんと結婚できる幸せ……! 楓ちゃんと新婚旅行できる幸せ……!!

幸せが幸せで幸せだ……46億回幸せって言っても足りないくらい幸せ。


だが浮かれているだけじゃダメだ。楓ちゃんを必ず幸せにする、責任感。

俺は固く心に誓い、気持ちをキュッと引き締める。



「……涼くん……」


スッ……


「!!!!!!」



可愛すぎる楓ちゃんがさらに距離を縮めてくる。俺の肩に頭を預けてくれた。

サラサラふわふわな髪の感触とふわりといい匂いがして、引き締めた俺の気持ちは瞬時に緩みきってしまった。


これから先、引き締めないといけない時もたくさんあるだろうけど、今は引き締めてなくてもいいよな。

楓ちゃんが大好き。それだけを考えていればいいんだ。



俺の腕に、楓ちゃんの胸がふにっと当たる。柔らかい感触。

赤ビキニに支えられた豊満な乳房と悩ましい胸の谷間が俺の視神経をジリジリと焦がしていく。



「涼くん……好き」



「~~~ッ!!!!!!」



耳元で愛を甘く囁かれる。ゾクゾクとする妖艶な囁きが俺の聴神経をドロドロに溶かしていく。



「……涼くん、おっきくなっちゃった……?」


「ッ……」



胸の感触と甘い囁きは、俺の陰茎に直接血を流し込む。

楓ちゃんが用意してくれた海パンが膨らんで高いテントを張ってしまった。

『涼くんLOVE』と書いてあるピンク色の文字が盛り上がって引っ張られてしまっている。特に『涼くん』の『ん』の文字が一番高い山頂の部分になって強調されていた。


この水着……勃起したらすごく目立ってしまうな……やはり人前じゃ着れない。楓ちゃんと二人きりの時のみに着用する楓ちゃん専用水着だな。


もう、我慢できるわけがない。この世界がどうなっても俺は止まらない。



「楓ちゃん……!」


「涼くん……!」



名前を呼び合い、楓ちゃんの柔らかな身体を抱きしめる。

そして唇を重ねた。最初はそっと触れるように、そこから少しずつ深く熱く重ねていく。


誰もいない無人島は、俺たちだけの世界に塗りかえられていく。




 夜の世界。月の明かりだけが島を照らす。波の音だけが響く海の波打ち際。

今までの経験を経て暗闇に慣れた俺たちは、真っ暗な世界でも情事を致すのに何も問題ないようになっていた。月の光だけで十分。

その場所で生まれたままの姿になった俺たち。


俺は仁王立ちしている。楓ちゃんは俺の足元で跪いている。

楓ちゃんの胸の谷間に挟んでもらっていた。極限まで猛り狂った俺のオトコの部分を。

楓ちゃんは俺のを挟み込みながら、イヤラシイ上目遣いで俺をまっすぐ見つめる。


闇の無人島での行為……そうそう体験できるものではない。とてつもなくイケナイことをしているように感じる。

でもその背徳感が、狂うほど壊れるほど俺の芯を性的興奮させる。

芯じゃない部分も、もうこんなに硬くて。



「涼くん……大好き」


月の下で、俺のを挟みながら俺の顔を見つめながら愛を紡ぐ楓ちゃん。

柔らかい乳房の感触と、月の光に照らされた美しく輝く彼女の姿の組み合わせはあまりにも反則で無敵で。



「楓ちゃん、俺も好―――~~~ッ―――!!!!!!」



『好き』の二文字を伝えようとしたのと同じタイミングで、とんでもない勢いで快楽のてっぺんを達成した。

頭の中が真っ白に染まる。たった今吐き出した欲と同じ色。



「―――はぁっ、はぁ……! 楓ちゃん、大好きだ」


ハァハァ息を整えながら言い直した。これはかっこ悪い。でも仕方ない。楓ちゃんが可愛すぎて気持ちよすぎるから。



「愛してるよ、涼くん」


「俺も愛してる、楓ちゃん」



愛のコミュニケーションは、何度交わしても良きものだ。

言葉だけではなく、肉体のコミュニケーションも何度も何度も交わす。


迎えの飛行機が来る直前まで、ずっと交わった。

俺と楓ちゃんの交わりは続く。肉体の交わりも、心の交わりも、魂の交わりも。

ずっと、いつまでも。


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