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今更異世界転生した俺とダンジョン  作者: 植えっぱなしok
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1話 転生する俺①

⋯⋯⋯⋯⋯

 ⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯⋯



 ⋯⋯⋯あれ?


 気づいたら、俺は闇の中にいて、


「おーい!何事!?」


 独り言の多い俺は闇に向かって叫ぶ。


「⋯⋯⋯どうしてこうなったのか、遡って考えてみるか」



 今朝起きた時⋯いや、生まれた時から遡ってみよう。

 俺は確かに日本に生まれた。

 場所は、東京都、産まれた正確な場所は覚えていないけど、多分都内のどこか。

 産声が珍しかったらしい。

 母が言うには、ありがちな「オギャー」といった感じではなく、もっと変な声で、

「エビィ!ウィークリー!|ウィークリーエビ!」と泣いていたらしい。

 我ながら変である。


 ちょっと飛ばしてその次、幼稚園ではかなりおとなしいタイプだったらしく、俺はあまり話は聞いていない。

 確かなのは、幼稚園が宗教系の幼稚園だったことぐらいか、祖母がキリスト教だったらしく、その意向による物だったという。

 別に何のこともなく、小学生に上がる。

 小1の記憶はあまりないが、ウサギを飼っていたので、よく休み時間にウサギを見つめていた記憶がある。

 かなり怯えられていたのか、小2になった頃にはウサギは逃げるようになっていた。

 そう、俺はその頃から動物が好きなのに、集中するとじっと目を見てしまい、威嚇と勘違いされ、逃げられる。

 といっても、すべての動物ではなく、魚にはあまり逃げられないが。

 小5の時のあだ名は覚えている。

 エビが好きでよく食べている話をしていた俺は、エビキングというあだ名をつけられていた。

 運動が得意で、走り幅跳びには自信があり、校内で一番飛べる自信があったことも思い出した。

 勉強は今はあまり得意ではないが、小学生の頃はそこまで苦手ということもなく、90点は取れていた。


「うーん」


 俺は少し頭を抱えた。

 小学生の頃の思い出を長々語ったが、今は異常事態の中だ。

 俺の自分語りもいいが、この暗闇がいつまで経っても晴れないことが異様に感じる。

 まあ、暗闇は待てば必ず晴れる物でもないので、この考え自体が異常なのかもしれないが。


「記憶に混濁はないようだし、少し飛ばして今朝のことを思い出してみよう」


 俺は今日の朝のことを思い出しているとあることに気づいた。

 何と、今日は寝ていない。

 さっきまで意識を失っていた物だから勘違いしていたが、今日は昨日の夜から休日1番の楽しみであるスマホゲームをこなしていた。


「確か、あのゲームは4時(混沌の時間)にログインボーナスの更新があるはず、更新を見てない気がするから、4時より前にはもう意識を失ったってことか⋯」


 徹夜癖がある俺が毎日こなしていたゲーム。

 ゲームのログインボーナスで時間を確認するなんて、まるでゲームが生活の中心みたいで嫌な感じだが、実際は大いに時系列の整理に役立ってくれた。

 これまでのスマホゲーライフに助けてもらった気分だ。

(あと寝る前にやっているだけで実際のプレイ時間は短いから)と頭の隅で考えながらもさらに記憶を辿っていく。


 おそらく、単純に寝てしまったわけではない。

 何故なら俺はそのあと一度も起きた記憶がないからである。

 ならこれが夢の中⋯⋯ということにもいかないだろう。


 手足をバタバタと動かしてみる。


「うお!」


 今まで体感で夢ではないとは思っていたが、いざ体を動かしてみるとわかった。

 おそらく俺は黒いゲル状のものに包まれているのだろう。

 抵抗感を感じながらも手足が動くのを感じることができた。


 これは、いよいよ異常そのものである。


おかしい(たかしくん)


 そう、おかしい、俺は服を着ていないのか?

 どうやら皮膚に直接この黒ゲルが触れており、服を着ていたとしても服の中まで染み込んでいることは間違いない。


「流石に嫌だなぁ⋯⋯シャツ⋯が」


 これまでの推理が正しければ、俺が来ている服は俺の一番好きなバンドのグッズで、普段使いもできるから気に入っているやつだ。



 もう小一時間考え込んでいる気がするが、全く進展がない。


「本気でどうしよう⋯」


 これはもしかすると考えるのをやめる必要が出てくるほどの大惨事なのではと思い始める。

 意識がはっきりしていること以外に全くいい知らせがない。

 呼吸ができて、考えることができる。

 流石に俺はそれだけで十分と思えるほど強くはない。

 食欲は⋯⋯まあ腹が減る気配がないので暫くは大丈夫だと考えよう。


 苦しい。

 流石に1人で考えることもなくなってきた。

 こうなったら出来ることをすべて試すしかない。

 そして、俺は寝てみる(刹那の終焉を迎える)ことに決めたのだった。



 

 以下作者報告


 我々は、遊びに来ましょう。

 ルビ(禁断の表記)禁断の表記を行い、遊びました。

 感動した。(感動の絵文字)

 さようなら。

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