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妖女 美雪  作者: ぴい


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「第85話」試着

 美雪達は週末に実家に行った。


 さよは寝転びながら足を曲げる運動をしていた。


彩菜「動くようになったの!」


さよ「うん。夢みたい。」



先生「こんにちは〜。」


美雪「先生。足動くようになったのね。」


先生「おお、ここまで動くようになったか。テーブルにつかまって立ち上がってごらん。ただし、まだ1人で歩いてはいけない。立つだけだ。」


 さよは10分くらいかかり、テーブルにつかまりながら立ち上がった。


さよ「立てた。立てたよ。」


先生「足は痛くないか?」


さよ「痛くないわ。」


先生「私につかまりなさい。少し歩いてみよう。ただ、足が普通になって歩くのは初めてだ。今までとは感覚が違うから慣れるまでは、つかまってしか歩いてはいけないよ。」


 美雪は急いで黒の妖力で家中に手すりを付けた。


先生「これはいいね。」


 先生につかまり歩く。今まで左足を使って片足に大半の重心を乗せて歩いていたというよりは無理やり移動していたため、全く勝手が違う。


先生「身体が覚えるまで、まだまだ時間が必要だ。手すりを使って少しずつ練習しなさい。ああ、美雪。さよさんを病院に連れて来てくれないか。骨の状態を見たい。」


 検査すると骨の位置に変化はないようだ。本人もおかしいと感じる自覚症状はないようだ。


先生「問題ないな。このままリハビリを続けよう。」


さよ「はい。」


 今日は姿を消して、美雪につかまって自らの足で歩いて美雪の家に帰った。


 畑仕事を終えたおばあちゃん達が出迎える。


長老「帰ってきたか。」

彩菜の祖母「ついに立てたのね。つかまりながら歩けるんだね。良かったわね。」


さよ「ありがとう。皆さん。ありがとう。」と涙が溢れる。


 一緒にお茶を飲むとおばあちゃん達は畑仕事に向かった。


彩菜「ねえ。さよさん。隣の部屋に来て。」


 3人で部屋に入ると、彩菜は素早く、さよを裸にする。


さよ「ち、ちょっと、いやっ。。は、恥ずかしいよ。いきなり何するの。。」



美雪「あれ?おっぱい大きくなってる。。」


彩菜「太ったからね。なんかすごく魅力的な身体になってる。これは、男が放っておかないわね。」


 美雪がスケスケのパンツ、彩菜がブルーの矯正下着を付けると鏡の前に移動した。


彩菜「どう?」


 さよは、あまりにも予想外の自分の姿にぽーっとなる。が顔が真っ赤だ。


さよ「あ、あの。。下が。。透けて見えてる。は、恥ずかしい。」


彩菜「それが男を興奮させるらしいわよ。さよさんのこの姿見たら。男は我慢出来なくて、さよさんに入れちゃうよ。」


さよ「えっ。赤ちゃん出来ちゃうよ〜。」


美雪「ねえ、そういえば。生理は?」


さよ「生理って?」


彩菜「無いの?」


さよ「男の人としたら、必ず妊娠するよ。」


美雪「どういうこと?あっ。。ひょっとして。性行為すると排卵が起きて妊娠するってこと?」


彩菜「えっ。男の人が中で放つと必ず妊娠するってこと?」


さよ「えっ?当たり前じゃない。」


彩菜「ねえ。気持ちいいの?」


さよ「したことないから知らない。けど気持ちいいとは聞いたことないな。。」


彩菜「お母さんが言うには、愛する人とだと、この世で体験する最高の快感だって。。」


美雪「子孫を作る目的しかないんだ。。人間は愛を伝え合うことが目的かな?たまに妊娠する場合がある。けど、妊娠しないようにする方法も使って。性行為で愛を伝える目的でしているわね。」


さよ「うわ〜。なんて素敵な考え方なの。私、やっぱり。。人間がいいな。」


彩菜「えっ!火炎小僧は?」


さよ「そうね。告白してないから。。お兄ちゃんでいいかな?」


美雪「あらら。火炎小僧の唯一のチャンスを私達は消してしまったのかー。」


彩菜「でも美雪が行かなかったら、結局は気持ちが伝わることもなかったし、そもそも今でも伝わってないから。」


美雪「けど。人間は歳の取り方が。。大変よ。」


彩菜「好きになった人の赤ちゃん欲しいよね。」


さよ「うん。赤ちゃんなんて夢の話だと思ってた。けど。。もしかしたら私でも。」



美雪「この顔でこの身体なら大丈夫。赤ちゃん作りたい男はいっぱいいる。さよさんはたくさんの中から選べばいい。」


さよ「そんなこと考えたこともなかった。」


美雪「今度、街に連れて行くわ。きっとすごい勢いで声かけられるわよ。でも、愛し合うまで性行為はダメよ。人間と妖怪なら尚更。」


さよ「私、たぶん。あなた達が考えてるより慎重よ。必ず妊娠するんだから。」



彩菜「まあ、その考え方も変わると思うよ。ねえ、それより服買ってきたから着てみてよ。」



 さよは2人が買ってくれた服を着て、うっとりする。幸せな未来が見えてきて、さよは幸せな気持ちになった。



彩菜の祖母「あら〜。ちょっと、さよさん。すごいわね〜。」

長老「こりゃー化けたな。」


美雪「これ2万円の服だから。。これを着こなすとはかなりの女よ。」


さよ「えっ!2万なの。私払えないよ。」


彩菜「足が治ったお祝いよ。」


さよ「えっ。いいの!」


美雪「ダメって言ったら?」


さよ「えっ。困る。」


彩菜「気に入ってしまったんだ。これ来て街に行こうね。美容院に連れて行くから。」


長老「バレるなよ。気をつけてな。」


彩菜の祖母「そういうおばあちゃんは空飛んで来たじゃないか。」


長老「あれは若気の至りじゃ。」


さよ「えっ!長老。むちゃくちゃするわねー。」



美雪「若気?やれやれ。まあ、そういうことにしますか。」



弁護士「こんばんは。夜スキヤキを。。何?さよさん。綺麗だなー。」


美雪「ほらスケスケ下着。」


さよ「キャー。な、何するのよ。」



先生「うわっ!。。ヤバいな。それ。本当にヤバい。」

弁護士「童顔でそれはヤバい。さすが彩菜さんのお母さんだな。これは男はさよさんにおちる。選びたい放題じゃな。」



さよ「もー。恥ずかしいな〜。」



 先生達と彩菜の祖母はスキヤキの用意をする。


 

 みんなで夕食を食べると、大人は宴会。2人は勉強の時間になった。


 夜中になり、さよが。。


さよ「あの〜。胸の、取り方が分からない。」


彩菜「ああ。こうやるの。」


美雪「ずいぶん酔ってるわね。お風呂は危ないわね。明日、一緒に入りましょう。」



彩菜「そうだね。今日は寝ましょうか。」



 寝転ぶさよは、嬉しかった。女の夢がまた近づいた。今までがウソのように明るい未来が見えた。



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